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☆ジャケ買いは、貴重な出会いを呼ぶ〜直感は信じていい!

 小さい頃から、音楽を聴くのは習慣だった。幼・小・中はレコード、カセットテープ、中学半ばからCD、レーザーディスクとかMDとかが現れ、消え(てはいない?)、物体のないものへ、音楽は変わっていった。もはやジャケ買いなんて日本語は、一部の人にしか通じないだろう。

 初めてCDをジャケ買いしたのは、高一の時。あたたかみのある、想像世界のようなイラストが良くて、買った一枚。高一の、子どものすること、ミュージシャンもレコード会社も全く知らない、アルバム名は"地球のうた"。厳密にはジャケ買いとは言えないのかもしれない、このアルバム名にも惹かれたのは、今、思い出した。

 このCDは、フェアランド社(なのかははっきりしない)から出された、クレヨン社というユニットの、地球のうたというアルバムだ。私はクレヨン社が大好きになり、他のアルバムも全部買い揃え、今でも時々聴いている。

 ジョージウィンストンも、谷山浩子もジャケ買いだ。付き合いは35年は優に超え、私の気持ちに寄り添い続けている。私のジャケ買いに失敗はないと言ってしまおう。

 本屋では、そこで見つけた知らない著者のものを買うこともよくある。本の場合、帯に色々書いてあるし、中も読めるから、ある程度判断することができるが、背表紙のタイトルのみで、すぐさま買うことを決めた本がある。

   枯葉色グッドバイ

 なんて素晴らしい!この世にこれ以上の言葉はないのではないか?まさに一目惚れ、時間が止まる、光を発する、くぎ付け状態になった。長編ミステリー小説だったが、やっぱりかなり面白かった。背表紙買い、とでも言おうか。

 自分が一瞬で目を奪われるもの、言葉、耳を貫かれる音楽、それは訪れた出会い、知らなかった世界から知った世界への移行、何かの目覚めの予感。私はその直感を信じていいと思っている。

 その訪れに気づかず、通り過ぎてしまわないように、摑み損ねてしまわないように、結構注意を払って生きている。



#エッセイ #音楽 #言葉 #出会い #直感 #クレヨン社 #枯葉色グッドバイ


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