The Beatles / Magical Mystery Tour
最初のミュージシャンは、やはりビートルズにしたいですね。
「おい、こら、ビートルズは時代遅れじゃねーよ!」というクレームがきそうですが、去年ローリングストーン誌の「500アルバム」の首位も明け渡したことですし、取り上げさせていただきます。
で、どの作品にするか。これが、実に悩ましいところ。
実際に、音楽仲間とかで飲んだりすると、「ビートルズで一番好きなアルバム、何?」って話題がちょくちょく出てきますが、回答が結構バラケます。
聞いたことないのが『Yellow Submarine』(笑)。あと、『Beatles For Sale』と『Help!』も比較的少ないですが、それ以外はどれも出てくる印象です。集計したわけではないですが『A Hard Day's Night』『Revolver』『The Beatles』あたりが多い気がします。
で、私はといえば...
オリジナルアルバムではないけれど
その日の気分で変えることもありますが、基本は『Magical Mystery Tour』です。
ただ、面倒くさいのが、「オリジナルアルバムじゃないけどね」と但し書きをつけなければいけないところ。本国UKでは6曲入りの2枚組EPでリリースされ、そこにUSで「勝手に」5曲追加して、アルバムとしてリリースした作品ですからね。
でも、曲のクオリティでいえば、「名盤」と言われる、他のどのアルバムにも負けてないような気がします。
オープニングの「Magical Mystery Tour」に始まり、リコーダーが印象的な「The Fool On The Hill」、バンドで演ると実に楽しい(!)「I Am The Walrus」。
B面はシングル曲を集めただけあって、さらに華やか。「Hello, Goodbye」に始まり、『ペパーズ』の最初に録音したけど、シングルで出したというのが信じられない「Strawberry Fields Forever」と「Penny Lane」。そしてラストは「All You Need Is Love」で締める。
自信をもって『名盤です!』と言いたいアルバムです。
ベストトラックは
このアルバムで一番好きな曲は「Your Mother Should Know」です。
タイトル同様、ノスタルジックな雰囲気の曲ですが、イントロのベース音とか変幻自在なコーラスとか、細かいところまで抜かりがないのは、さすがビートルズ。
ビートルズは、ほとんどの曲で「おっ!」と言わせるアレンジになっていますよね。
例えば、『Revolver』の「Here, There And Everywhere」とか、アコースティックな名曲というイメージですが、使っている楽器はEギター2本、Eベース、そしてドラムスのみ。ピアノもストリングスも、一切入っていないんですよね。
やっぱり、コーラスが強力だと、バンドとして強いですね!歌の練習、頑張らなくちゃ...
名盤なんだけど...
と、ここまで「名盤だ!」と力説してきましたが、最近になって気づいた事実が。
それは、曲順です。
私が高校生の頃、ビートルズの全アルバムがCD化されました。このアルバムもその時CD化され、私が初めてこのアルバムを聴いたのも、そのCDバージョンです。
余談ですが、あの時のCD化って、「UKオリジナルに準ずる」スタイルで、US盤は対象外だったのに、このアルバムだけはUS盤LPでのCD化だったんですね。まあ、オリジナルの6曲では、曲数が足らなかったからということで間違いないとは思います。
なので、CDバージョンの「Magical…」「The Fool…」「Flying」「Blue Jay Way」「Your Mother…」「…Walrus」という曲順が体に染みついていました。大げさな表現ではなく、前の曲が終わると、もう次の曲のイントロが脳内再生されて、スタンバイ状態に入る、そんな感じです。
ところが...オリジナルの2枚組EPって、
A面:「Magical…」「Your Mother…」、B面:「…Walrus」
C面:「The Fool…」「Flying」、 D面「Blue Jay Way」
という曲順だったと知ったのは、つい最近のこと。
自分自身、そこそこのビートルマニアと自負していましたが、まだまだ勉強が足らないと痛感しました。
でも、2枚組EPの曲順だと、「The Fool…」まで聴いたら、プレイヤーの針を上げちゃて、そのままD面も聴かないかも、と思っちゃいます。(ジョージのファンの方、ごめんなさい)
そう考えると、US盤LPって、実はいい編集だったのかなぁ~!と思います。