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これからバーを経営しようとしている全ての人へ

いつもnoteを読んでくれている皆様、ありがとうございます。
最近嬉しいことに忙しく、noteを書く暇がありませんでした。
投稿頻度は少ないですが、これからもよろしくお願いいたします。

さて、開業してから早2か月が経とうとしています。
お店としてはまだまだですが、今回は新しいお店を開くと起こるあれこれについて書いてみたいと思います。

今回も私の気持ちの整理のためのnoteになりそうですが、現実は大抵こうなるんだと思っていただいたら多少は参考にもなるかと思います。

これからバーを開業しようとする方はぜひ読んでみてください。
あくまでも私の主観ですので、この限りではないかもしれませんが…



孤独がつらい

思い立っていざ独立したと思いきや、数日もやれば孤独感が襲ってきました。
店長やん、なんでも好きなようにできるやん、と思っていましたが、そうであればあるほど何をしていいかわからなくなるという現象が起こりました。
そして道を見失っても誰も相談する人はいないし、教えてくれる人もいません。
どうしたらええねんと悶々とする日々、お客さんも来ない…

元々一人でバーに行ったりはしないタイプ(バーテンダーなのに)でしたが、毎日のようにどこかしらの飲み屋さんに顔を出すようになってしまいました。
挨拶周りと称して、孤独感を紛らわすために通っていました。
当然お金も使ってしまいます。自分は一体何をしているんだ…と我に返っては領収書の束を見て落ち込む日々。
自業自得過ぎますね。何やってんだ本当に。

とはいえ収穫もゼロではありませんでした。
毎日狂ったようにバーに通っていたので、1軒や2軒では飽き足らずどんどんと行動範囲が広がっていき、隣の市にまで行くように。

意外とそういうところでご近所さんに会って知ってもらえたり、同じような立地でうまくやっている先輩経営者さんからアドバイスをもらえたりして、心が軽くなった気がします。
そういう意味ではプラスの面もあったでしょうか。

完全に金銭面ではマイナスですが、今のところはプラマイゼロということにしています。都合のいい頭…

最初から思ったような客層にはならない

これは特に新規オープンの店舗ではあるあるかと思います。
自分自身、前職で新規店舗の立ち上げにも関わったことがありますのでどこも一緒だと思いたい。

特に飲み屋である話だと思いますが、最初の客層というのは特に悪いんですね。
というのも、他の店舗さんで出禁をくらったとか、出禁ほどではないにしろトラブルを起こしてそのお店に行けなくなった人なんかが来るわけです。
新規オープンなら出禁客なんていませんから、誰でも入れてしまいます。

ちなみにこれまでに食らった強烈なご意見・行動の一例としては
・高すぎる(1杯500円くらいから飲めるのに…)
・家を買ったばかりだからバーなんて作って地価を下げるな
・新品のトイレがなぜか水が溢れるくらい壊れてる
・1杯だけで”超”長時間の居座り …など

前職での経験から、この層が排除されるまでに最低でも半年はかかると思っています。どのお客さんがどんな人かなんて見ただけでは分かりませんから。

ちょくちょく近隣の店舗さんから要注意人物の情報が流れてきたりするので(とはいえ対策という対策はないですが)、時間をかけて客層をふるいにかける必要は地方でもあるんだなあと感じております。

目先の利益を見ると安易に排除はしたくない気持ちもありますが、ここで我慢してクリーンな客層を作っていかないと、後々痛い目を見ます。

今いる善良なお客様が離れてしまえば、その店の未来はないわけです。
よく常連客は3か月程度で入れ替わるのが接客業の常なんて言われますが、地方の場合はその限りではないというのもポイント。

地元にいる方がメインにはなるので、一度店についたお客様は離れにくい。
良くも悪くも、都会でやるより客層を精査しないと誰も来ないお店になってしまいます。

そして私のようにターゲットも絞らない、コンセプトもあいまいなお店を出すと、ここでどの層を残すか迷ってくるわけです。

何が何でも客層を絞れという話でもないでしょうが、早い段階からお店を軌道に乗せるにあたっては重要なポイントであることは間違いないです。

さらに、やってみないとわからない部分も多々出てきますので絞りすぎても失敗するリスクがあるという…
実際にその土地にいるだけなのと、お店を運営するというのは全然違うと実感しております。


お金の計算、大事

何を当たり前のことを言っているんだという話ですが、経営者たるものお金の管理もきちんとできないといけません。
周りの人間で、どんぶり勘定の人でうまくいっている人を未だに見たことがありません。従業員を雇うならなおさらです。

家賃や光熱費がいくらで…というのは当然で、
月末に向けて仕入れを調整したり、人件費を計算したり。
その月によって閑散期も繁忙期もありますし、飲食店は天候にも左右されやすいです。

さらに近隣施設でのイベントや、祝日…
考えることはいくらでもあります。
安定した利益を出すには、毎月同じ方法ではいけないわけです。

物の値段も年々上がっていく一方です。
同じ値段では利益が少なくなるし、売価を上げればお客様が減ってしまう可能性もあります。
そういった要素のバランスを見て、毎月収支計画を立てなければいけません。

そして年が明ければ「確定申告」という一大イベントが…

難しくてよくわからない方も多いかと思いますが、とりあえず青色申告はしましょう。
そして会計ソフトを使いましょう。今はスマホでもできるソフトがありますし、分かりやすいように何をどこに記入するかだいたいのソフトは教えてくれます。

ちなみに私は会計ソフト代をケチったおかげで玄人向けのソフトを使う羽目になり、簿記のお勉強から入るというとんでもない大回りをしました。
時は金なりとよくいいますが、悪いことは言わないから有名どころのソフトを使ってくださいね。

もし気合いと根性が十分にある方はお勉強から入ったほうがコスパはいいかもしれませんが、覚悟はしておいてくださいね。

税務関係でつまづいた方は、各市町村がやっている税務相談会なるものに参加しましょう。税理士さんが色々と教えてくれます。
これが無料です。なんとありがたいことか。

各地域で差はあると思いますが、とりあえず「商工会議所」という施設を探してみてください。大抵はこういう会が開かれていると思います。

パソコンと領収書の束だけ持って、「何もわかりません!」と宣言しても対応してくれました。税理士さんはたまったもんじゃなかったでしょうが(本当にごめんなさい)、困ったときはしかるべきところに頼りましょうね。


モチベーション維持の難しさ

一人で営業していると孤独感に襲われる話はさせていただきましたが、その次に難しいのがこれだと思っています。

最初は毎日ノーゲスなんてざらにあります。
やれることを探してもやり尽くしたとき、何もやることがなくなったとき、「これ、やってる意味ある?」「何のために開業したんだ?」とどんどんネガティブに…

毎日なすすべなく営業していると、だんだんと心が蝕まれていきます。

もう辞めたい、就職したい、今すぐ家に帰って荷物をまとめて遠くに行ってやりたい…(夜逃げやん
こんなことはもう何億回も考えました。

考えるだけで、実際はやりませんけどね。
そんな勇気もないですし。

開業して1週間でもうこれでした。メンタル弱いので…
人生で初めて白髪が生えました。

人づてに聞いた話をひとつ。
とある繁盛店のオーナーさんで、数年営業して軌道にも乗っていて。
繁盛している様子で毎日充実した営業だった様子でしたが、あるとき突然お店を畳んでしまわれたそうです。
理由は心労でした。

体力的な面もあったかもしれませんが、どうしてもしんどくなってやめてしまわれたと。

金銭面以外の閉業理由で心労というのは意外とも思われるかもしれませんが、個人事業というのは自由で気楽に見えてその分プレッシャーがかかるということなのかもしれません。
もちろん性格にもよりますし、個人個人の環境でも変わってくるかとは思いますが、モチベーション維持というのは末永く続く事業を行うにはとても大切な要素だといえます。

先述のとおり、私は孤独感を紛らわすために飲み歩いていたわけですが
その中で出会う人々から良い刺激も悪い刺激も受けつつ、個人で何かをされている方からお話を聞かせていただいたり(というか現在進行形で日々そうしているわけですが)
それが今のモチベーションに繋がっているかなあと思います。

同じような思いを持つ仲間が集まる会なんかにも誘っていただいて、今は当初よりは随分気持ちが軽くなりました。
あとは地域の集まりにも参加して、ご近隣の方々(当店に来られる層の方でなくても)との繋がりも持つようになりました。

元は村社会の田舎に嫌気がさして都会に出てきた身。
そういうのは苦手なはずだったんですが、皮肉なことに今はそれに救われています。

それと私の場合は環境にも恵まれていると思いますが…
吹田市という町が転勤でやってきた人も多く、長く住まわれている方もそうでない方もたくさんいる町なんですね。
ですので郊外といえど村社会特有の嫌な感じ(地方出身の方にしか伝わらないかもですが)があまりありません。

都心も近いのでそちらでお仕事をされている方も多く、よそ者を排除するような目線というものがそもそもありません。
意外にも吹田で事業をされている方で、私のように全く違う場所からやってきてこの町が好きになり、ここに居着いている方もたくさんいらっしゃいます。

「ひとりじゃない」これを実感できたとき、今まで考えすぎていたなあとちょっとスッキリしました。

もし同じように悩まれている方、これを読んでいらっしゃいましたら
私でよければお話くらいは聞けるかもしれないので(一応バーテンダーですし)コメントでもなんでも送ってくださいね!

そして、いつもコメント欄で励ましのお言葉を送ってくださる方
とてもとても力になっています。ありがとうございます。

今は色々な方とお話する機会があり、次は何をしてみようとか、あれがあったら面白いかもとか、未来に目を向けた考え方ができるようになってきました。
これが今の私のモチベーションです。いつまで続くか見ものですね。


不規則な生活

個人事業主には労基法なんてありません。
会社員と違って、出勤・退勤時間もありません。
自由な働き方、といえば聞こえはいいですが、そんないいものではありません。

もちろん働く時間は自分で決められますし、休みを取るのも自由です。
ですが、通常働く以外でもやることが山のようにあります。

うまいこと自己管理ができるといいのですが、休まず頑張りすぎてしまうタイプの方だとすぐに生活が破綻します。
また、スケジュールを組むのが苦手な方も不摂生になりがちです。

若いから大丈夫、と思うなかれ。
それは全て未来の前借りです。

…と、30代~40代経営者の方々は口を揃えて言います。
何人もが言っているので、たぶん本当です。

大人の言うことは素直に聞いておきましょう。

現在は月に4日(週1ペース)で必ず休みを取っているのと、アルバイトの方に週に1~2回、半日入ってもらうことで半休としています。

ただでさえ夜中に働いているわけなので、人一倍休まないとすぐに体調が崩れます。
休み=営業不可なので、会社勤めよりもダメージは大きいです。
自己管理も個人事業主にとってはとても大事な要素です。

日光にあたらないと心も憂鬱になってきます。
私は、休日はちょっと夜更かしならぬ朝更かしをして日向ぼっこをしたり、
夕方に飼い犬とドッグランに行って運動がてら外に出るよう心がけています。

それと最近は寒いですから、コタツでついつい寝てしまったりしますがこれが良くない。
体はバキバキ、節々を痛めながら出勤する羽目になります。
空気も乾燥しているので喉も弱ります。
帰ったらなるべくすぐお風呂に入って温まり、布団に入ることを目標に毎日過ごしています。

あとはきちんとご飯を食べること!
コンビニ飯でもいいからとにかくお腹を満たすことです。

同じ時間でなくても、質が悪くても、
とにかくご飯は食べておかないともたないです。

できれば野菜も摂ったりして、健康的な食事を心がけること。
それができたら苦労しないよ、と思いますが、お菓子でもおつまみでもなくご飯をきちんと毎日食べましょう。


まとめ

細かいことまで言えばこれ以外にもたくさん悩みの種はあるわけですが、最も大きな悩み5選ということで、今回は締めさせていただきます。

ほぼ私の愚痴のようなnoteになってしまいましたが、共感いただける部分はありましたでしょうか。
個人で何かを始めると、思いがけないようなことが次々と起こります。
良いことも悪いこともたくさん起こります。
どうしようもないこともありますが、とにかく「ひとりじゃない」と頭の片隅に置いて頂けるだけでも気が楽になるんじゃないかと思います。

私もまだ全て乗り越えたとは言えませんが、これからも壁にぶち当たりながら揉まれながら、もう少し頑張ってみようかなと思います。

noteを書くことも心の支えになっています。
読んでくださっている皆様、こんなnoteですがいつも何かと反応をいただきありがとうございます。
とても励みになっています。

このような感じでこれからもnoteは続けていく所存ですので、温かい目で見守っていただけますと幸いです。
なかなか定期更新はできませんが、空いた時間やいいトピックを思いついたときにはちょこちょこと投稿させていただきます。

今回も読んでいただきありがとうございました。
応援いただける方は、ぜひフォローやコメントもよろしくお願いいたします。










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開業しちゃった24歳
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