勢いだけでバー開業するとこうなる 現状と課題 編
前回に引き続き、心づもりを備忘録として書き残しておこうと思います。
今回は、前回よりもより詳細にお店のことを書いてみようと思います。
お、見てやるよって方はフォロー等で応援していただけますと幸いです。
前回の記事、思いのほか反響をいただいて、ちょっと嬉しいです。
見守っていてくださる読者の皆様、ありがとうございます。
ちなみに、前回よりの反省と言わんばかりに今回は目次を作ってみました。
幾分か見やすくなったと思いますが、相変わらず駄文なのはご愛嬌ということで…
あとめちゃくちゃ前置きが長いです。
これを見ればより鮮明にイメージが湧くかと思いますので、どうぞお付き合い下さい。
付き合いきれない方は目次から気になる所に飛んでくださいね。
どんなお店なの?
前回は散々いろいろと書いておきながら、お店のことを全然お伝えできていませんでした。多少ぼやかして書く部分はあれど、隠すつもりもあまりないので「へ~」くらいの気持ちでご覧ください。
場所
大阪府吹田市
治安もよく、住みよい街です。地元の人は離れたくなくてずっと住んでいる人も多いようです。
吹田市のどこなんだよ、って方は数年前に発砲事件があったあたりといえばわかりやすいかもしれません。(治安、いいんですよ。普段は)
筆者は田舎者なのですが、町ゆく人々や子どもたちにいわゆるヤンキーがいなくて驚きました。教育水準も高いのでしょう。
それ故か、最近は移住してくる子育て世代も多いようです。
物件について
駅徒歩1分と言いながら、実際に歩くと30秒くらいで着いてしまうほど駅近の物件。
家賃、お高いのとちゃいますのんとよく聞かれますが、そうでもありません。
この辺の詳しい金額はまた別のnoteで詳しく書きたいと思います。
相場よりかなり安く、約26坪(87㎡くらい)の広さながら家賃はなんと10万円代。
どうしても崩せない壁があるので客席として使っているのは半分くらい。
なんとも勿体ない話ですが…
バーカウンター5席とボックスが4席、さらにダーツも置いてある広々としたお店です。バーというより、カフェに近いでしょうか。
そして信じられん量のテーブルゲームが所狭しと並べてあります。20名くらいなら快適に過ごせます。
安さの理由は建物の構造と立地でしょうか。
立地は確かに良いのですが、建物の構造上入口がわかりにくいです。
ここから入るの⁉というところに入口に繋がる階段があります。
もちろんエレベーターは無し。
前テナントは美容室だったそうです。
諸事情で美容室は出店禁止になってしまったので、軽飲食もOKにしたところに私が出店した形になります。
今は大改装の末、まるで新築のようなキレイな店内になりました。
バーとはいえど店内は明るめなので、前述のとおりカフェに近い雰囲気です。
コンセプト
ざっくりいうと「たまり場」でしょうか。
地元の方がふらっと来てはだらだら飲める場所を目指しています。
年齢層を明確に限定しているわけではないですが、20代後半くらいの若い世代の交流の場にしようとも考えていました。
実際はまた違うので、現実的な話は後ほど。
ふらっと来ては遊ぶなり飲むなりできて楽しい、敷居の低い店を作りたいな~なんてふわふわとした考えで出店したわけです。
浅はかすぎる…。
設備について
ボードゲームがたくさん置いてあったり、テレビゲームもできたり、ダーツ(これは私の趣味ですが)が置いてあったり。
全席ソファにしてあるのでおしゃべりしてゆったり過ごす人も。
あふれ出る実家感…だがそれでいい。と思っておりますが。
キッチンはありますがコンロはまだ買っていないので料理はできません。
そもそも料理はせず乾きものだけ置こうと思っていたので…
でも整備すればきちんと使えます。
湯沸かし器もあるのでカップ麺やお茶漬けくらいなら作れます。
がっつりお料理はまだできませんね。
設備が整えば、前職の経験を生かしてパスタや丼なんかが出せそう。
あとはスピーカーがBluetoothで接続するものなので、他のお客様がいないときに好きな音楽を流すお客様もいらっしゃいます。DJ気分。
フリーWi-Fiも一応あるのですが、2か月目にして必要性を感じなくなっており解約しようかと考えています。
使っている人が少ないので…
他にもあれあるの?というご質問はコメント欄にてお待ちしております。
雰囲気
バーに来る、というのはなかなかに敷居が高いことだと思います。
バーで働いておきながら、いまだにそう感じているということは
全く行ったことのない方はなおさらそう感じる事でしょう。
なので扉は窓をつけて中が見えるようにし、店内も照明を明るめにしています。
バーの扉って大体中が見えなかったりして中がどんな感じかわからないですよね。
あえてそうすることで客層を絞っているお店はあると思いますが、うちは誰にでも開かれた場であることを目指しているので中も明るいし扉から店内が見えるようになっています。
喫茶店にはよく行く方いらっしゃると思うので、それと同じ感覚で使えるバーもあるんだよって知ってほしいなと思っています。
もちろん接客も大事ですから(というか一番大事)、そこは自信をもってさせていただいております。
「あ、この人なら何でも任せられるな」と思ってもらえるバーテンダーになれるよう日々精進。自信なさげなバーテンダーの作ったお酒は雰囲気でおいしくなくなってしまうと思うので…
楽しめるかどうか不安だな~と思っている方も楽しませられるような、居心地の良さを出していけたらと工夫の日々です。
それと個人的にバーは雰囲気や居心地を楽しむものだと思っているので、うちのお店は飲まない人も大歓迎です。
実際私自身がそこまで酒豪ではないですし…
良い出会いがあったり、楽しめる場所がバーなんだよってことをもっともっと世間に知ってほしいですね。
とはいえ現実はそうもいかない。現状は?
前置きがとんでもなく長くなってしまいましたが、ここからは現実の部分をお話ししたいと思います。
駅近なのに、お客さんいなくない?
徒歩30秒、東京でこんな物件があれば家賃は10倍なんだろうなと思うような駅近物件。
物件選びは立地が大事とは言いますが、建物選びも大事なのを忘れていました。
というより、これくらいなら何とかなるだろうと思ったのです。
なぜならお隣にエレベーターなし・階段のみ4階建て(それもめっちゃ急なやつ)というレジャービルがあり、みなスタスタ上っていくのを見たからなんですね。
うちは2階だし空中階だけどOK♫と思っていた自分を殴りたい。
お隣とは違って入口反対方向だし!
反対ってつまり、道路沿いじゃなくてこっちの小道の方…?
→あれ?これめっちゃ分かりにくくない?(遅い)
盲点でしょうか。いいえ、確認不足です。
駅から帰るのに、わざわざ小道を選んで通る人がどれほどいるでしょうか。
1秒でも早く家に帰りたい人はそうかもしれませんが、そんな人が看板を見ても「1杯飲んで帰ろうかな」となるでしょうか。
答えはNOです。
ということで、現状はレジャービルの方からはしご酒してくる人が来てくれるか、元々持っている人脈で通っていただける方がメインとなっています。
先述の通り地元の方が多いので、私もちょくちょく近所の飲み屋さんに顔を出してはいろんな人と顔見知りになって、ようやくお店を知っていただいています。
そこから口コミで広がっていったらいいなあと希望を抱きつつ、たまにお知り合いさん(これも地元の方が多い)を連れて来ていただける方もいらっしゃるので、時間はかかるとは思いますが広まっていってくれたら嬉しいなあというところです。
希望論しか言ってませんね。そういうところだぞ。
客層について
開店して1か月、客層という客層はありません。
とにかく来ていただけた方に全力接客!リピーター化!
これの繰り返しです。
主には地元の方ですが、少し足をのばしてダーツをしに来る人なんかもいます。
これがダーツバーならそれで正解なんでしょうが、うちは私の趣味でダーツを置いている店です。
なので飲んでお喋りの人もいれば、テーブルゲームに勤しむ人、もちろんカウンターで私とお話ししてくれる人もいますし、黙々とダーツを投げている人もいます。
カオス。
こんなBarは見たことがありません。
どこへ行っても大抵、コンセプトってものがあるので…
Barの経営者の方、皆さんしっかりされていて尊敬…
私の趣味でダーツ(割と本格派)と致死量のボードゲームが置いてあるわけですが、趣味を丸出しにした結果こうなりました。
勢いだけでお店を作るとこうなります。
皆さんはこうならないように、企画をしっかり練ってくださいね。
不幸中の幸いと言ってはなんですが、こういったお店はこの辺りには今までありませんでしたので、年齢層が上の方も店内の様子を見て「盛り上がってるね~」なんて言いながらダーツ観戦なんかをしつつ飲んでくれる方も割といらっしゃいます。
ワイワイ大学生!みたいなお客さんがいないところで飲みたい方もいるのですが、ここでは若い世代を見ながら「俺もやってみようかな!」なんて言って一緒に遊んでいる方もいらっしゃるので、そのバイタリティに救われています。
余談ですが、そういう方は個人事業主の方だったり、どこかの会社の偉い人だったりするような気がします。
新しいことに貪欲になれる姿勢、見習わねば…
現状、老若男女問わず皆さんそれぞれ楽しまれているBarになっています。
ある意味では理想ですが、いやいや、客層絞らないと…なんて思ったりもします。迷いどころ。
開業後に何を言っているんだという話ですね。
もはやこの計画性のなさを笑ってくれたほうが嬉しいので、なんでもお気軽にコメントしてくださいね。
人件費・物価 高すぎ問題
現在(2025年1月時点)で、大阪府の最低賃金は1114円です。
最近は働き方の見直しが多く、短いスパンでこれが更新されていますよね。
フリーター時代は「最低賃金2000円にしてよ!何やってんだ国!」とかほざいていましたが、そんなことをしたら日本の中小企業のほとんどは潰れるでしょう。
さすがに一人でこなすのは無理な瞬間があるので、オープンの数時間だけや用事があるときにその時間だけという感じでアルバイトの方にはお世話になっているわけですが、これが財政を圧迫しているのは間違いありません。
たかが数時間、たかが数日…
これを繰り返していたら、結構な金額になるわけです。
いやいや一人で頑張れよ、とお思いでしょう。
すみません。一人では頑張れませんでした。
近所のBarのオーナーさんで
今まで数年間人を雇わず、ずっとおひとりでされている方がいらっしゃいまして。
そのお店はよく行かせていただいているのですが、うちの3倍は広い場所で夜通しワンオペをされている達人なんですよね(しかも人気店)。
とってもすごいんですが、度々体を壊しているところを見ていて…
お店も閉めてたり、しんどそうなところを目にし、
きちんと休まないと私は多分死ぬ(貧弱なので)と思い、月に4回の店休日と月数回だけオープン数時間をアルバイトさんに任せています。
最初は死ぬまでやったんねん!!の気持ちでしたが、死んだら元も子もありません。
数日続けた時点で、「来月には倒れる」と思いました。
頑張れない自分に悲観して、親友に相談したところ
「寝ない=頑張る だと思ってるならバカだよ」
「作業効率を上げろ」
とのありがたいアドバイスが飛んできました。
それはそう、となりつつ葛藤しつつ、
今はこれでやってみようとなり、現在はこのような形でお店を回しています。
貧弱でごめんなさい。
ということで、ポリシーに「人に頼る」が追加されました。
ついでに酒の値段が日に日に上がっていっています。
これはもう、どうしようもない…
勘弁してくれ。
内装、終わってません
ここにきてまさかすぎる事実。
なんと、内装が開店1か月で未だに完了しておりません。
何が終わってないかというと、Barの肝ともいえる棚
これがまだ付いていないんですね。
これに関しては詳細は伏せますが、いろいろと別で問題が発生している(建物関係)ので、解決はいずれする予定です。
とはいえ早くしろ。早くできるもんでもないですが善処します。
忙しい日、いつ?
こんな店ですが、一応席が埋まる日はぽつぽつとあるんですよ。
が、これがいつなのか全く予想できません。
都心で働いていたときは金・土曜が忙しいのが当たり前、
それ以外はだいたい落ち着いているのが普通でした。
しかしこれが場末になるとそうはいかないのです。
今日は週の中日なのに謎にめちゃくちゃお客さんがいる…!
と思いきや、その週の金曜にあれ…お客さん、いない…
になったりするのです。
データはきちんと取ってはいるんですが、バラバラすぎてなんとも
「この曜日が忙しい」とは言えない感じ。
周辺でのイベント情報を見たりしてもなんとも予測できません。
データを取っているとはいえ、まだまだ母数が少ないのですが。
(統計を取るほどのデータはまだないともいえる)
と言いつつも、なんとなくグロい曜日はあるような気がします。
まずは日曜日。
これは原因が大体わかっています。周辺のお店さんの定休日が軒並み日曜であること、学生・大人問わず日曜に地元で飲まない(都心が近いのでそっちへ出て行ってしまう)こと、次の日が月曜日であること。
次に火曜日。
月曜ではなく、火曜です。なぜかはよくわかっていません。
月曜は暇な日もあれば、そうでない日もあります。火曜日は今までに忙しくなったのは一回だけ。
定休日を作るべきか否か迷っています。
定休日って一長一短なので決断はまだできていません。
今のところは不定休です。
Instagramにて営業カレンダーを毎月更新しているのと、階下スペースにて掲示も行っています。
営業カレンダー出してるからそれ見てね!!と方々に宣伝し、フォロワーをちまちま獲得する作戦でもあります。
バズらせるほどの手腕はありませんので…
SNSマーケティング、勉強しておけばよかったと何度思ったかわかりません。
世は令和時代、SNSができる人は強い。
これからどうする? 改善に向けて
とりあえず、すぐにでもできそうなことをまとめてみます。
視認性を良くする
目立たないなら目立たせようやないか、ということで
とにかく許される限りのイルミネーションや飾りを飾って目立たせる予定です。
それだけでお客さんが来るんかという話ですが、まずは目立とうと。
基本的に考え無しなのでこんなことしか思いつきませんが、やってみようかと思います。
現在、窓にコピー用紙に大きく一文字ずつ印刷しただけの文字を貼って「営業してます!」とか書いてるだけなのですが、これがなんとも怪しいとの声をいただきました。
通りすがりに見たどこかのお店が、窓際にお酒の空き瓶を並べてネオンを飾っているのをみて「これだ!」と思い、一生懸命空き瓶集めに勤しんでいます。
早い話が丸パクリ、ということなんですが、繁盛店の真似をするところからイノベーションは生まれると信じるしかできません。
ちなみに数えてみたら、ざっと40本は空き瓶が必要そうです。
現在並んでいるのは5本です。
先は長い。
リピーター化・常連化
来ていただく数が少ない分、リピートしてくれなきゃ仕方ない。
接客!挨拶回り!
ご近所付き合いも大事にしながら、確実にリピーターを増やしていく。
これに尽きます。
数が少ないとか気にせず、コツコツやっていくしかないですね。
来ていただいているお客様には本当に感謝でいっぱいです…
食事の提供
やってみて気づきましたが、この辺りには飲食店が少なくご飯難民が多いように思います。
乾きものしか作らないつもりでしたが、お茶漬け、うどん、カレー、など
簡単に作れるものは提供してみようかと検討中です。
検討していたら電子レンジが壊れました。
嗚呼、人生。
レンジから買いなおしです。
人生とはそういうもの。
まとめ。今月も踏ん張ります。
ここまで書いてきて解決になっているのかいないのか、
なんとも中身のない文章になっている気がしますが、ここまで読んでいただいた方は本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございます。
1月はノーゲストをしない を目標にしていますが、現在まではなんとかクリアしています。このまま走り切れるか…?
とはいえやばい日もあるので来月に向けてまた見直しもしないとですね。
収支事情など、さらに深堀りした話題はまた別で書き溜めたいと思います。
参考になるかわかりませんが、あくまでも備忘録という感じでさせていただこうかと…
1月はちょっとしたイベントもやるので、それについてもまた報告できたらいいなと思っています。
こんな感じですが、いかがでしたでしょうか?
まだまだ自信はありませんが、アドバイス等あればコメントいただけますと励みになります。
次回は今月の振り返りやイベントの報告編、と言いつつお題はまた変わる可能性はありますが…
乞うご期待。ということで、今回はこれにて終了させていただきます。
次回もお読みいただけると嬉しいです。
長文ですが、読んでいただきありがとうございました!!