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メガネ

メガネをかけたいのだ。
だってカッコいいから。

知的だし、オシャレだし、カッコいい。
かけたい!ぼくもメガネかけたい!!

現在俺はコンタクトレンズを着用している。
メガネってマスクとかで曇るから嫌なんだよ。レンズも汚れるし。

「あ?こいつ何いってんだ?冒頭と言ってること違えじゃねえか。note読むのやめちゃお」と思ったそこのあなた。待ってほしい。

どちらも本音だと言うことをわかってほしい。その本音たちの距離が対極にあるだけだ。みんなだってあるだろう?明日の朝早いのに夜更かししちゃうこと。あれと一緒。多分。きっと。

さて、メガネの話に戻そう。早速俺はメガネ屋に繰り出そうとした。しかし思い出した。俺がメガネを断念したもう一つの理由。

似合わないのだ。メガネが。

いや、人から言われたわけではないのだが、なんかこう、違和感が凄いのだ。なんかフレーム歪んでるような気がするし。耳の位置が両方でズレてるのかな?みたいな。それくらい違和感が凄い。

それでもかけたいのだ。正確には、メガネカッコいいねって言われたいんだ。メガネ似合ってるねって言われたいんだよ俺は。

案外似合ってるのか?コンプレックスみたいはもので、自分自身が気にしてることが、他人からしたら大したことないみたいな。そういうことか?
確かに他人に見せたことはないし、そこまで変ではないのかもしれない。

だが待て。そもそも変に見えるから他人に見せたくないのであって、ここの関門を越えねば他人に見せるというステージに進めないのである。

どうしたらいいってんだい。

いつまでもラチがあかないので、俺は勢いのままメガネ屋へ飛び込んだ。

ヘイ!アイウェアプリーズ!!

そこは見渡す限りのメガネの海だった。たくさんあるんだなメガネって。値段のばらつきも多い。どういうことなんだ。

ヘイ!カモンスタッフ!!

プロの忌憚なき意見を聞こうじゃないか。俺の顔、俺の目に合うメガネはどれなんだい。

「お客様の顔や目の形で言えば、フレームは丸い方がお似合いかと思います。」

ほう!

「こちらなんていかがでしょうか?」

ほう?

「これ今人気のモデルで、実は僕も今着けているのと同じなんですよ!」

ほーう

そうなんだ。予算は10,000円で考えているがこの子ははたして…

値札をぺろっとめくった。

¥12.000

俺は店を後にした。

確実に満足できるなら予算オーバーもやむなしと思っていたが、似合ってるのかどうなのかわからない現状これはギャンブルすぎる。それに10,000円だってあくまで予算の限界値なだけであって、正直お釣りはほしい。ごめんな、俺、余裕ないから…。

気を取り直して俺はユニクロへ向かった。というのもユニクロには、かなり良心的な価格で伊達メガネが並んでいるらしい。さすがユニクロさんだぜ。

早速試着してみた。

…なんで言えばいいんだろう。眠そうな顔をした男がぼんやりこちらを見ているみたいな、そんな感じだな。

別のをつけてみた。レンズが着色されているカッコいいやつだ。

……なんて言えばいいんだろう。ヤンキー見習い?すぐに先輩ヤンキーに助けを乞いそうなしょっぼいヤンキーみたいな、細身の不健康そうな男がそこにいた。

俺はユニクロを出た。ついでにエアリズムのシャツを買った。好きなんだよエアリズム。同じやつの色違い3つも買っちゃったよ。

もうメガネよりショッピングだった。こんなにも分かり合えないものなのか。悲しいね。

俺がメガネと分かり合える日は果たしてくるのだろうか。
未来はまだ、ぼやけてよく見えない。

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