ジェネレーションギャップは年下だけでは無い話
いやいや、介護の仕事だけではないですが自分の子供より若い人達と働くとそのギャップに驚く事もしばしばあります。
ある日ロックバンドのイエモンの話を中年同士でしていたら若者が
「お茶ですか?美味しいですよね〜」と言われたので
「…ちょっと味濃いよね〜」と言っておいた。
いや、まちがってないよ、ある意味。
伊右衛門はお茶だものね。
「あっ!お岩さんの話ですよね?」とか爽やかに入ってこられても困る。
20歳以上離れていては普通だ。
その代わり我等オッサンどもはデジタルに疎く最近の歌手とかわからないし先ずアーティスト名も読めない。
GReeeeNの「e」の数とかわけわからない。
今はネットの情報が人間に外付けデバイスの様に張り付いているので知らないやわからないは何もおかしい事では無く、すぐに調べれば良い。
無意識耳に入るニュースなどで社会情勢なども頭に残ったりもしたが、今は知りたくない事は知らなくていい時代だ。
つまりみんな知識だけを持って歩いている。
その結果、経験が圧倒的に足りないという
知ってるつもりの人が増えるのだ。
(知っている事はあなたが出来る事とは違う)
ここに気づかないと
(クックパッドあるから何でも出来るわ!)と壮大な勘違いをする。
私もシュークリームを思ったように膨らませられないヘタクソです。
(お菓子はちゃんと正確に粉を計量する)等の当たり前のことを知らないので失敗します。
料理は味付けをみながら適当でもまあ食べれますが火の入らない小麦粉は味見できませんしお腹壊します←当たり前。
私は先ずオーブンの使い方を知りませんでしたがネットでは(予熱してね)とか書いてなかったりするのだ。
そして結局何で失敗したのか?をまたネットで探るのでトライ&エラーの末に何となく形になるなど(…これって経験やんけ)と思い直しネットも見方が違うだけかな?
と若者を観察しています。
ヘッダーは歌舞伎の「切られ与三郎」が「お富さん」と再会した場面です。
何故この話をするのか説明すると年上の高齢者様から介護士への同じ様な思いがあるのでは?と考えたからです。
ある日のデイサービス、皆で春日八郎の
「お富さん」を聴いていました。
認知症になってしまったとはいえ、かつては会社の社長や資産家の未亡人、総合病院を起ち上げた顧問などハイソサエティーな人達でした。
お富さんの歌詞 勘違いバージョン
粋な黒ベエ♫
御輿の祭り〜♫
あだ名姿の荒い髪〜♫
死んだ筈だよ お富さん〜♫
生きていたとは お釈迦様でも知らぬ仏の
お富さん〜♫
え〜さお〜 ゲンヤダナ〜♫
私は疑問を高齢者様に聞きました。
「お富さんはオバケですか?そんでお祭りで楽しそうなのに?黒ベエさんなんかノリノリですよね?」
と聞くと資産家未亡人(使える金2億)100歳自立歩行さんが
「…アンタ馬鹿じゃね〜!いい歳して歌舞伎も観ないのかい?」と怒られてしまった。
粋な黒塀とは1回焼いて火事になり難くした黒い塀の事で所謂金持ちの家。
そして御輿の祭りではなく
お富さんは初めてヤクザの親分の妾でしたがイケメンの与三郎と駆け落ちします。
そして捕まってしまい与三郎は海に簀巻きにされドボン。
お互いに死んだと思っていたし与三郎は切られた傷が目立ち商売出来ずやくざ者に成り果てます。
それで金持ってそうな家にタカリに入ると
死んだ筈だよ お富さん〜♫
なのだ。
私がアホだけども予備知識ないと無理じゃない?
認知症だからって下にみると大切な学びを見落とすかも知れません。
デイサービス時代の話でした。
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