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一人称単数

図書館を利用するので、本を買わなくなった。

図書館で借りる本を探しに私は本屋へ行く。

綺麗な色と絵と何だかややこしい感じのタイトルに目がいった。
はあん、「村上春樹」さんか、だよね。そんな感じ。

躊躇なく買ってしまう春樹マジック。

難解のなぞなぞを解くような気分で、読み始めるのに覚悟がいる。

ウィズ・ザ、ビートルズがひっかかった。

高校時代、ローリングストーンズのLPを持ち歩いてる友達がいた。貸してと言わないのに、聞いてみてと渡されていた。
友達のお母さんは見た目も、友達から聞く話でも、かなり厳しそうな人だった。
で、友達はローリングストーンズ大好きか、と、そのギャップに親子でも分かり合えない事があるんだなと16才の私はぼんやり考えたものでした。

品川猿の告白は、カンガルー日和や羊をめぐる冒険を思い出した。

村上春樹や伊坂幸太郎の作品は、分からない、面倒くさい内容だと言って読まない友達が少なくとも2人いる。

分からなくて、不思議な気分になるのが面白いのにと私は思うけれど。

「時間はあくまで同じ時間だ。大事に扱わなくてはならない。できるだけ素敵な記憶をあとに残すこと」

春樹さんが言うように、そういう事なんだと思う。


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