「優秀な社員」ってどんな社員?①
①「官僚」は優秀だけど…
ニュースなどでたまに「官邸主導では日本の優秀な官僚・官僚組織の力が発揮できない」という記事が出ます。
私はいつもこの類の話を聞くとモヤモヤが収まりません。
はっきり言うと「官邸」は経営陣、「官僚」は事務系社員で「現場に行くとしても短期間だけで、数年ごとに移動する、何でも知ってるけど専門性はない事務」だと思っています。
私は当たり前のことだと思っていますが、経営陣が主導しない会社・組織などありえないし、事務系社員の組織が経営陣を主導するなんてめちゃくちゃです。
ではなぜ、定期的にこの「官僚主導」という理屈が出てくるのでしょうか?
それは、「優秀さ」の定義を間違っている人が多いからだと思います。
②官僚の優秀さとは「スペック」
前の記事で書きましたが、仕事の能力をPCに置き換えて考えることができます。
当然官僚は日本で一番偏差値の高い、頭のいい人たちが集まっているはずなので優秀ですが、それはあくまでCPU・メモリ・HDDなどのスペックの優秀さです。
しかし、あくまで結果を左右するのはOS(考え方・価値観)やアプリ(問題解決能力)なので、スペックの高さは有利ですが関係ありません。
それどころか、官僚組織のOSやアプリに問題が生じているから、改めて「官邸主導」という当たり前のことをしなければならなくなっているし、それに気付いた高スペックの学生たちが官僚を目指さなくなっているのだと思っています。
「官邸主導」の問題は政治家のOSやアプリであり、前の記事で書いた「魔法使い」化していることです。
官僚組織にも「魔法使い」はたくさんいますが…
③優秀な社員の条件「結果を出す」とは?
結局優秀な社員とは「結果を出す」社員です。
当たり前のことですが、この「結果」の定義が難しいのだと思います。
営業なら営業成績ですが、他の部署はどう定義したらいいでしょうか?
普通は「利益貢献度」ですが、この定義がまた難しい。
しかし、これをPCに置き換えた例えで考えてみます。
私は「利益貢献度」にはレベルがいくつかあると考えています。
最初は「1、既存のアプリの習熟度と活用度」です。
まずは今まで利益を生み出してきた業務を十分にできるかが大事です。
既存のルール内で確実に実績を重ねる社員が、確実に評価されないといけません。
次のレベルは「2、既存アプリの改良」です。
陳腐化し、効率が悪くなってきた業務の無駄をなくし、状況に合うように改良し、成績を上げる社員たちがいます。
実際に上げた実績だけでなく、業務自体を再生させたことを評価します。
最後は「3、新規アプリの開発」です。
さらに効率よく利益を生み出すことのできる新しい業務を考え、実施することで、会社を次のステージに連れて行けるスゴい社員です。
一番難しく、求められているが評価されにくいところでもあります。
こうやって既存業務の各レベルでの貢献度を測ることで、「優秀な社員」だと評価することができるのではないかと思います。
因みにスペックだけの優秀さでたどり着けるのは一つ目のレベルだけです。
②に続きます。