君と僕

 君が残していった本も言葉も

 今では僕の世界となり

 新しい君の顔を探している

 気取らない君の

 ちょっと抜けた顔が好き

 時間も 世界も 全て飛び越えて

 何にも知らない顔で君と逢えたなら

 僕等は並んで この坂道を歩けるだろうか

 ちょっとバカな話をしながら

 ただ あたたかく

 やさしく いられるだろうか

 どうしてかいつも

 この街が懐かしくなる

 別に住んでいた訳でもないのに…

 君が見ていた世界を

 追って、追って…

 そうして いつか

 僕が君を追い越してしまったとき

 振り返って僕は 情けない笑顔

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