『対抗言論』vol.3について②正義に狂わない批評
前回に続いて『対抗言論』vol.3について。トークイベント「批評はいかにして暴力と差別に向き合うのか」 の中で矢野さんが話していた、批評の言葉と法の言葉における因果関係の認定の違いの話が面白かった。私は自分の文章をそんなに多くの読者に読んでもらった経験がないので、批評の言葉が社会に届いていないというような感覚を切に抱いたことはない。だが、批評の言葉と法の言葉には大きな乖離があり、批評はそのことに自覚的にならなければいけない、という矢野さんの問題提起自体は重要なものだと思った