冨田涼介

批評/1990年、山形県上山市生まれ。サブカルチャー研究雑誌『F』同人。 「叫びと呻きの不協和音 『峰不二子という女』論」(『ユリイカ』2018年3月臨時増刊号)、「まつろわぬ被差別民 『もののけ姫』は神殺しをいかに描いたか」(『対抗言論』3号)ほか。

冨田涼介

批評/1990年、山形県上山市生まれ。サブカルチャー研究雑誌『F』同人。 「叫びと呻きの不協和音 『峰不二子という女』論」(『ユリイカ』2018年3月臨時増刊号)、「まつろわぬ被差別民 『もののけ姫』は神殺しをいかに描いたか」(『対抗言論』3号)ほか。

最近の記事

新たなる闘争/逃走のために

『対抗言論』に寄稿する機会をいただいたので、これを起爆剤にして勢いのあるうちに文章を書きたいと思ってnoteを始めたのだが、案の定と言うべきか、一年以上も更新できていなかった(昨年は大きなライフイベントもあり、日々の生活は相も変わらず仕事に忙殺されていている)。いくつか書きたいと思っているものはある。だが、まずは『対抗言論』の自身の論考の反省から書き始めたい。 革命/神殺しから遠く離れて――静かな退職者 『対抗言論』vol.3が出てから1年以上経ち、その間に自分の書いた『

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      SNSで記事に言及してくださった方、本当にありがとうございます。だいぶ時間が経ってしまいましたが、①、②からの続きです。トークイベントの視聴期間が終わってしまっているので、記憶に頼って書いている部分も多いです…間違いがあったらご指摘いただければ幸いです。 資本主義批判  また、トークイベントで面白かったのは資本主義についての考え方を川口さんが振った場面だったが、時間の関係もあり話が展開していかなかったのが残念だった。  川口さんの批評には正義に狂った凄みがあると前回書いた

      • 『対抗言論』vol.3について②正義に狂わない批評

         前回に続いて『対抗言論』vol.3について。トークイベント「批評はいかにして暴力と差別に向き合うのか」 の中で矢野さんが話していた、批評の言葉と法の言葉における因果関係の認定の違いの話が面白かった。私は自分の文章をそんなに多くの読者に読んでもらった経験がないので、批評の言葉が社会に届いていないというような感覚を切に抱いたことはない。だが、批評の言葉と法の言葉には大きな乖離があり、批評はそのことに自覚的にならなければいけない、という矢野さんの問題提起自体は重要なものだと思った

        • 『対抗言論』vol.3について➀安倍晋三銃撃事件

           1月に発売された『対抗言論』vol.3(https://www.h-up.com/books/isbn978-4-588-61613-6.html)に『もののけ姫』論を書き、久しぶりに『F』以外の媒体で論考を出せた。近年は書くペースがだいぶ落ちてきていることもあり、そろそろ書きたいことを書きたいときに自由に書ける場所が必要だと思ったので、ひとまずは自分で自由に書けるメディアとしてnoteに登録した次第。 『対抗言論』vol.3を読み、刊行に際して行われたトークイベント「批評