(極めて基礎的な)志望校の決め方
初めに
高校三年生から現在(大学四年生)まで家庭教師を続けている家庭教師Kです.
今回は志望校の決め方について考えていこうと思います.志望校選びは様々な要素を総合して考えなくてはなりません.私自身も志望校選びは苦労しましたし,何人かの生徒の志望校選定にも携わってきました.
志望校選びについて考えあぐねている生徒に対して記事を書いていこうと思います.
なぜ志望校を決めるのか
まず,志望校を決める目的は何でしょうか?
それは志望校のレベルと自分(生徒)のレベルのギャップを理解し,そのギャップを埋める計画を立てるためです.
当たり前ですが,志望校が決まらなくては生徒がどれだけ勉強すればよいかが見当もつきません.ゆえに,どのペースで勉強を続けていけばよいのかも全く分かりません.
勉強のペース=志望校とのギャップ÷受験までの時間
です.
「志望校を決めずに,とにかくできるところまで頑張りない」という発想もあります.しかし,これはモチベーションが続きにくいです.
例えば,1000回叩けば壊れる壁だと知った上でたたき始めるのと,とにかく壁を叩きなさいと言われるのでは全くモチベーションが違います.
ゴールを意識した努力が大切です.
志望校を決める時期
他の人が志望校をいつのタイミングで決めたかはベネッセが統計を出してくれています.
高校受験の場合
大学受験の場合
志望校を決める時期について一定参考になるデータだと思います.
ただ,私は志望校は早く決めるに越したことはないと思います.早く志望校とのギャップを知れば,早くから対策ができます.志望校を決めたからと言って,変更できないわけではありません.
少なくとも志望校の情報収集に関しては早めに行っているのに越したことはありません.勉強に集中すべき最終学年になって,オープンキャンパス(学校説明会)に行くのは遅いのです.
また,早めに志望校を決めることで自分の行きたい学校を選ぶことが出来ます.受験日が近くなってくると,行きたい学校よりも受かる学校を志望校に据えてしまいがちです.受験日までの時間があればあるほど,自分の本当に行きたい学校を志望校に決められることが多いでしょう.
志望校を決める要因
志望校を決める要因として以下のようなものがあるでしょう.
通学時間
校風
カリキュラム
進学実績
部活
制服
行事
設備
学校の資料を見る前にある程度自分(生徒)がどの項目を気にしているかを考えましょう.優先する項目を3つ書きだしておくとよいです.
どうしても学校の資料を見ると,デザインや言葉に乗せられてしまうので,自分の軸を決めておきましょう.
その軸を使って以下のような表が作れるとよいです.
最近では学校の口コミがインターネットに転がっているので,それらを参考にするのもよいでしょう.
また,進学実績についてはよく資料を見ましょう.
進学実績or合格実績
浪人生を含んでいるか
学年全体で何人か
これらの条件次第で数字はぶれるので気を付けましょう.
志望校をあきらめるラインの設定
受験日が近づくにしたがって,どうしても志望校を変更しなくてはならない時期が出てきます.志望校をあきらめるラインをきっちり決めておきましょう.
私の大学受験の場合は,
「第一志望校で夏休みの終わりまでにD判定以上が取れなければ,志望校を変更する」というものでした.
時期
レベル
を明確にしておきましょう.
受験勉強をしている間は忙しいですし,精神的にも安定していません.
予めあきらめるラインを決めておかないと,早い段階で志望校を変更してしまったり,いつまでも志望校にしがみついてしまったりします.
親や先生と話そう
反抗期の思春期だと,これが最も厳しいかもしれません.
志望校に合格したときにお金を出すのは(多くの場合)親ですし,志望校に合格するまでのサポートをするのが先生です.
これらの人を抜きにして,志望校を決めることはできません.
なんで自分の進路に口を出されなければならないのかと思う気持ちは(痛いほど)よくわかりますが,受験日が近くなった時に口を出される方がよっぽど大変です.
予めよく話しておきましょう.
ただし,人がアドバイスをするときは必ずバイアスが含まれます.先生ならば,(先生自身の実績のため)進学実績の高い学校を推すでしょう.それらのバイアスは含まれているものとして,受け取りましょう.
最後に
志望校を決めるというのはとても難しい作業です.自分(生徒)がより良い学校で学べるように慎重かつ大胆に選びましょう.