向井柳雲の食とワインのマリアージュレポート Vol.6 ~赤粘土質の土壌と南仏の豊穣の出会い編~
ワイン
ワイン名
ピニェレス・ネグラ2021
ワイナリー
セリエル・エル・マスロッチ カタルーニャ スペイン
「プリオラートの指輪」と称される、カタルーニャの銘醸地モンサンで1917年に創業した。
葡萄品種
ガルナッチャ70%。
カリニャン30%。
アロマ
ダークチェリー、タバコ、ブラックペッパー、プラム、カカオ。
価格
2800円(税抜)(3080円税込)
購入店
マリアージュ
ガルナッチャの濃く深い味わい、そしてどこか清涼感がある趣はまるで沈みゆく夕日を思わせる。それはやはり、ガルナッチャが栽培される地域がピレネー山脈の南側にあるイベリア半島だからだろう。更に、そこにカリニャンが加わることで、味わいにより奥行きが出ている。
チーズ
チーズ名
Castel Regio Gorgonzola DOP
マリアージュ
Gorgonzolaは世界三大青カビチーズの一つ。
青カビチーズの特徴である独特のクセがガルナッチャやカリニャンと調和し、まるで自身の半生を振り返るかのような郷愁に駆られる。
料理
料理名
バスク風 豚の煮込み。
フランスのラングドック=ルーション地方に伝わる郷土料理。ガルナッチャやカリニャンが栽培されている地域と気候を含め重なるので、マリアージュが成せるのは必定だ。
マリアージュ
豚肉のまろやかさにワインがよくなじみ、またタマネギやナス、トマトやパプリカなどの夏野菜、更にパプリカパウダーやチリパウダーがアクセントになって味を引き締めている。それはまるで、初老の男が在りし日の面影をそこかしこに感じながらも、決して今を捨てることなく、むしろ過去が刺激になり今を生き生きと躍動させているような、そんな心持ちになる。
おすすめのシチュエーション
丘の上で夕日を眺めながら、郷愁に浸りたいとき。そして、その郷愁を糧にしてまた明日から頑張りたいとき。