時代の異なる選手の比較について思うこと

プロ野球の特徴の一つに細かく数字で成績が残る点があると思います。
そうなると、異なる時代の選手でどちらが上かみたいな話になります。
また、この年の誰々の成績はヤバいみたいな話になります。

ただ、最近思ったのが、こういう数字で異なる時代の選手を比較するのはナンセンスだなと思いました。
そう思ったきっかけが、高木豊のYoutubeチャンネルにダルビッシュ有が出演した回でダルビッシュの「過去2年くらい日本のボールが飛ばなくなっている」という発言です。

本当に日本のボールが飛ばなくなっているかはわかりません。
ただ、ボールが飛ばなくなると一気に数字が変わることは加藤良三の統一球騒動で既に実証されています。

また、野球の過去の歴史を見ると、球場は狭く、圧縮バットの使用が許可されていたなど現代とは異なる部分も多く見られます。

戦った時代、相手、場所、道具が異なっているのに残った数字で比較するのはやはりおかしいと思います。
例えば上記にも挙げた2011年、2012年はボールの影響で恐ろしく投手が有利な2年間でした。
この時期に防御率1点台を出した投手は他の年と比較しても多くいましたが、だからといって今の投手よりもその当時の投手の方が優秀かと言えばそうとは言い切れないと思います。

そもそも人間がやっているので10年前、20年前よりも今の方が発達しているのは当然だと思います。
現在は高校生や大学生ですらウエイトトレーニングをメニューに入れる時代です。
昔と比較しても進歩しているのに昔の方が優れているなんて普通に考えればあり得ないです。

では、どうやって過去の選手を評価するかということになりますが、獲得したタイトルで見るのが最も良いと思います。
そのため異なる時代の選手、例えば金田正一とダルビッシュ有のどちらが優れているかのように直接的に2人の選手を比較することはできません。
ただ、過去の名選手と呼ばれる人がどれだけのタイトルを取ったかそれを一つの基準として見ることで、その時代でどれだけ突出した選手であったかがわかると思います。

と、時代の異なる選手の数字を比べることに意味がないと述べましたが、その一方で個人的に気になっている記録があります。
それはダルビッシュの奪三振数です。
現在、日米通算で3,179個で歴代だと第3位の数字です。
1位は金田正一の4,490個なのであと1,300個と結構厳しい数字ではありますが、ぜひ塗り替えてもらいたいと思います。
先発投手の数字に関しては、ほとんどが私の生まれるよりも前に残された数字ばかりで一つくらい自分が生きている時代の選手が塗り替える瞬間を見てみたいと思っています。
2位の米田哲也が3,388個でそこにもあと209個であり、おそらくこの数字は抜くと思いますが、何とか歴代1位になる瞬間に期待しています。

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