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教室の週間トピック~プロローグ~より「先生からの手紙に思うこと」

私が現教室でトピックに携わるのもあと3回。

ということで、こちらでご紹介できるのも残すところ3回ということになりますが、もしよろしければご一読ください。

今回は、悩んだ末に昨日届いた浅海らの手紙から思うことを綴ることにしました。

ところで、 昨日帰宅をすると、一通の「寒中見舞い」のはがきが届いていました。
それは、私が小学5年・6年とお世話になった担任の先生からのものでした。

そのはがきには
「元気で素敵なマコちゃん(私は普段マコと呼ばれていたので)を育て上げたお母様、ありがとう。」
という亡くなった母はへの労い、そして
「私も暮れに妹を送りました。」
という報告、更に、
「長ぁい間の縁に感謝しつつ年賀状じまいを決めました。マコちゃん!! ず~っと幸せに!!」
という言葉が、いつもと変わらぬ力強く読みやすい直筆で綴られていました。

私はこの手紙を手にしたとき、先生の変わらぬ慈愛を感じるとともに、「人を育む」とはこういうこと・・・と実感しました。

私が先生の生徒として通った2年間、全てがよいことばかりだったわけではありませんが、常に実直に、楽しく取り組む姿を目にしていました。

まだコピーなどがない時代にガリ版で文章を起こし、輪転機を回しながら休むことなく発行してくれていた「明日ドーナル」という手紙、それにはすべての保護者から預かったそれぞれの子供の誕生や成長のエピソードを載せていたのですが、必ず協力してくださった保護者への感謝や、子供の成長をともに喜ぶ一文が綴られていたことなど、鮮明に思い出として残っているのです。

そのころ・・・いや思春期にそれらのエピソードを思い出したりすることはまずありませんでしたし、先生がそこにいることが当たり前で「影響を受けている?」などとわざわざ考えることはありませんでした。
でも、今の自分の人生選択や価値観を思うと、私はかなり影響を受けていたと認めざるを得ません。

人は素敵な行動を目にすると真似したくなります。
それはファッションだったり所作だったり・・・生き方へも及ぶこともあります。

我が子を見て「なんでこんなこともできないの?」と嘆き、「ああしなさい!」「こうしなさい!」とついつい言ってしまう・・・誰でも思い当たることだと思いますが、「自分はどうだろう?」といったん振り返ってみるとよいのかもしれません。
そこに思わぬ「鍵」が隠れているのかも。

人間は、お腹の中にいるときから聴覚が機能していると言われています。
生れてからは視覚、触覚、なども加わり、五感をフルに活用し情報をキャッチし真似し、繰り返し経験することで様々なことを習得していきます。

そこで模倣したすべてが習慣を作る材料となり、その習慣がやがて子供の血肉に変わる・・・そして、大人になると知らず知らずのうち「生活」の中に顔を出し始めるといった具合です。

それは、時間の使い方、何かへの向き合い方、人との関わり方、思いやりの心、そして傷の癒し方まで・・・。

これこそが「子は親の背中を見て育つ」と言われる所以なのかもしれませんね。

ではなぜ「親」なのか?という点ですが、これは、子供が知る一番はじめに出会う大人が親であり、また一番小さな「社会」が「家庭」だからなのだと思います。

小学校入試では「行動観察」という社会性を見極める考査が取り込まれていますが、まさにその「社会性」を育む最も身近な場所が「家庭」であり、行動の見本となるのが「親」というわけです。

何から何までと気張る必要はありませんが、是非そのことを頭の片隅において今日という日を過ごしてみてください。
きっと、遠い先、今のお父様お母様の背中が「活きているな」と感じる瞬間があるはずです。

そして、我々も「良い背中」を見せられるよう努めてまいります。

教室の「週間トピック」より

今やを活用し、文章を整えるという手もあるのでしょうが、下手なりに、件名に思いを綴ることも実は意味があるのでは・・・。

とにもかくにも、私もAIが大活躍、自ら記したものを読みやすく整えてくれたりもしますが、「読みにくさも著者の個性」ともいえるかなという思いもあり、私はいまだ使ったことがありません。

そのため今回も読みにくい箇所などあるかもしれませんが、その点はご容赦を。

そんな中、本日も最後までお付き合いくださりありがとうございました。
心から感謝いたします。

p.s. 今月の推薦図書に、こちらで紹介した「はじめの言葉に耳をすます」を取り上げました。

「はじめの言葉に耳をすます」
編集・制作:山形 梢
発行:FONS

これは、編者が自身のお子様のことばを拾い集め自費出版したものが反響を呼び、販売へとつながった1冊です。

私がお勧めする理由は3つ。

ひとつは、「子供をみる」が「見る」ではなく「観る」であることをこの作品が示してくれているから。

実生活でお子さんと関われる時間が限られている・いないは定かではありませんが、子供の一挙手一投足を丁寧に観察しているからこその1冊です。

ふたつめは、「子どもの不完全」を温かく受け入れているということ。

否定せず、その誤りさえ愉しみにかえてしまうって、素敵なことですよね。
もちろん、小さな年齢だからこそということはあるかもしれませんが・・・。

そして最後、3つ目は、「子供の成長の記録」としてのひとつの方法を示してくれている点。

私も、子供たちの作品や日々の絵を実物や写真で保管していますが、一瞬を切り取る方法として「あー、私もこんな風にしておけばよかった・・・」と後悔するほどうらやましく思いました。

子供を思う気持ち、成長を残す形に正解不正解はありませんが、参考になれば嬉しいです。

教室の「週間トピック」より

著者様、何度も何度も引用してすみません。
まずはご報告方お礼まで。

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