イイクニつくろう

自民党の新総裁が決まり、新たな内閣が発足しましたね。

是非、この日本が現状よりもいい国になるよう、腐心してもらいたいものです。

さて、私たちが学生時代に受けた歴史の授業とは、ガラッと内容が変わってしまった事実というのが幾つかある。ということがここのところ話題になっていますね。そんな本もいっぱい出てます。

技術の進化は日進月歩ですから、それは当然のことでしょう。なんにせよ、歴史の真実により近づけるというのは素晴らしいことです。

その中でも一番ポップで、世間が「え！」と驚くのがこの「鎌倉幕府の成立は1192年ではない」というものでしょうね。「イイクニ(1192)作ろう鎌倉幕府」は年代暗記の代表的なものです。

でもね、これ、私は既に40年前に、高校の日本史の授業で先生から聞いて知っていました。

確かにその時は衝撃でした。人間が一度信じたものを覆すのには、それ相応の時間と覚悟を要します。しかもこの場合は、広く世間一般が疑いなく受け入れていた、もう「標語」と言ってもいいくらいの歴史です。

でもその先生は、それまでの歴史の流れと、なぜ1192年とは言い切れないかを懇切丁寧に教えてくれました。その時間内で納得するところまではいきませんでしたが、あとあとそれについて考えを巡らせるキッカケになりました。

だから決して「新説」ではないんです。40年前に確かに私は聞いていますから。

この先生のお蔭で、私は日本史好きになりました。歴史が、ただただ年代と人物を暗記するだけの教科ではなくなり、人の業と欲、成功と失敗、勝者と敗者、そして時代のうねりの結果の積み重ねだということを教わりました。

もうその先生も亡くなってるかもしれません。一度お会いして、「あなたのお蔭で歴史が好きになりました」とお伝えしたいものです。