湖の女たち
吉田修一作品にしては、今一つピンとこなかったかな。
途中は物凄くおもしろかった。
何しろ、731のこと、自分の仕事を邪魔されたことに奮い立つ若者、転移/逆転移のこと、障害者に対する差別感情、などを題材に俎上に上げ、これがどう絡まり、解けて行くのかというのがワクワクしてしょうがなかった。
でも結局絡まりも解けもしなかった感じ。
あ、これ関連しないな、というのは読み進めて行くと何となくわかるもので、なぜかと言うと、これらがクンズホグレズするには、残りのページ数が圧倒的に足りない。
結局AとBを結びつけたのは、やまかん=イメージ。
まあそんなことはあるでしょう。というかそんなことの方が世の中多いのでしょう。けど。
サスペンスとしてとても楽しかったので、その時間に感謝すべきですね。
オチが気に入らないから全てダメというのも大人げない。オチ至上主義は良くない。