縁
昼休み、近くの接骨院にマッサージを受けに。
そこは、壁に職員のプロフィールをバンバン貼り出すタイプの店で、電気をかけてもらいながら、施術を受けながら、会計を待ちながら、何の気なしに眺めていた。
すると。今日まさに私にマッサージを施してくれた先生のプロフィールを発見。
え?
今日誕生日じゃん。
こんなことってあるんだなあ。
思わず「誕生日おめでとうございます」と言うと、私がプロフィールを読んでるなんて思いもしていない先方は、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔で「なにこのオッサン」て感じ。
「いや、あれ」と当該の掲示物を指し示すと「あ~、はい。そうなんです」とようやくそこで場が和んだ。
いつもならスルーしてしまうのを、何とはなしに見ていたその日が、常連でも何でもない私を、たまたま担当することになったその人の誕生日とは。
袖すり合うも多生の縁。