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Adobe Fontsのオススメ「日本語書体」10選(+1)
こんにちは。グラフィックデザイナーの安村シンです。
デザインを始めたばかりのころや、
ある程度ソフトの操作に慣れてくると
「フォント」の壁というものにぶつかったりします。
いいデザインには「いい書体」を使うことが重要なのですが、
そうは言っても、はじめは「いい書体」ってなんやねん・・・なんやねん・・・と
悩むのでは無いでしょうか。
良さが分かるきっかけが無さすぎて、迷宮入りしてしまったり…
以前は「よい書体」を使うのはハードルが高かったのですが、
現代はデザインソフトの主流「Photoshop」や「Illustrator」を始めた人には、セットでAdobeの「Adobe Fonts」という、膨大な書体ライブラリーがついてきて、そこから自由にフォントを手に入れることができます。
ですが、膨大すぎて、何を入れてどう使ったらいいかわからない・・・という方に向けて、
今回は"グラフィックデザイナー"の視点から、印刷物デザインや、ヘッダー・バナー見出しなどで役に立つAdobe Fontsのオススメ書体を、2回に分けて紹介します。
前編は、「日本語フォント」10選(+)です。
どんどんいきます。
1.貂明朝体
おしゃれな明朝体。やさしい丸みもあるので、
女性向けのデザインでは特に人気です。
タイトルや見出しに、派手すぎないシンプルなアクセントを加えたい時など
こちらを使ってみてください。
2.DNP秀英明朝体Pr6N
"明朝体"の横棒の隅っこには、三角形の部分がありますが、この部分は「うろこ」と呼ばれます。
「秀英民長」は、そのウロコ部分がぷっくりとして優しく、
横棒の太さも十分あるので読みやすい、上品な明朝体です。
本文にも見出しにも使いやすいベーシックさ。オススメの書体です。
3.DNP秀英角ゴシック金 Std
こちらは、先ほどの秀英明朝の「ゴシック体」バージョンです。
秀英明朝と組み合わせて使うのにも良いです。
4.DNP秀英丸ゴシックStd
おなじく秀英シリーズの、「丸ゴシック」です。
ゴシックではゴツすぎる、明朝では優雅すぎる、、というとき
やさしい丸みのあるこちらの書体を使うと良いでしょう。
5.A-OTF中ゴシックBBB
こちらは、根強いファンのいるゴシック体です。
可読性が高く、また明朝体とも組み合わせやすいため、雑誌本文やキャプションなど小サイズで使うのに適しています。
「秀英ゴシック」と違い、太さ(ウエイト)が1種類しか無いため
使い所がやや難しく、上級者向けです。(が、とても美しいフォントなのでオススメ)
6.VDL ロゴJr ブラック BK
こちらは一風変わった、とにかくパンチの強い書体です。
ゴンブトすぎるっ・・・!!
強烈なインパクトを出したい見出し・タイトルなどにオススメです。
僕は、似た書体で『ラグランパンチ』をよく使うのですが、AdobeFontsにはありません。そちらについては、別記事『デザインする人に、「mojimo」をオススメしたい理由』を参照してみてください。
7.筑紫A丸ゴシック
丸ゴシックって、子供っぽい印象になりがちなのですが
筑紫A丸ゴシックは、丸みのある"優しさ"が目立つために
しっかりした印象を与えることができます。
伝えたいメッセージを優しく伝えたい時に効果的なフォント。
8.筑紫B丸ゴシック
"筑紫A丸ゴシック"と加えると、筆で書いたような線のつながりがある、ちょっとレトロさを感じる書体。(「まま」の部分なんて、特に)
あたたかく、やさしい眼差しの、大人の手紙のようなフォントです。
9.A-OTFじゅんPRO
子供向けのデザインで使いやすい、かわいらしさのある丸っこい書体です。
デザインによっては重宝するため、オススメです。
10.FOT-クレーPro
手書きの、硬筆で書いたようなアクセントを持った、独特の雰囲気があります。
すっきりと整った手書き風のイメージで、本文にも使いやすい書体です。
11.平成角ゴシックStd
こちらは最近見つけたのですが、とてもいいフォントなので追加しました。
一番のポイントは「太さ(ウェイト)が4種類」と多めであるところ。
標準で入っているフォントでは、ちょっと物足りなくて他のものを使いたい。
印刷物の見出しから本文まで幅広く使えるフォントをAdobeFontsの中から1つ選ぶとしたら、まさにこれがちょうど良いのです。
以上、「Adobe Fontsのオススメフォント」日本語10選(+1)でした。
Adobe Fontsには、他にもモリサワの定番"リュウミン"や"UD新ゴ"などもあるのですが本来5〜6種類ほどある太さ(ウエイト)のうち1種類しかなく、やや使いにくいため今回は紹介しませんでした。(中ゴシックBBBは、もともと1ウエイトの書体なのでいれました。)
今回紹介した書体は、多くのフリーフォントと比べて細部が練られている場合が多く、非常に良質なフォントなので
これらを積極的にデザインに使うことで、全体のクオリティもアップしていきます。
英語フォントについては後編の『Adobe Fontsのオススメ「欧文書体」13選』にて紹介しています。
新しい一年のデザインに、
これらをぜひ、積極的に取り入れてみて下さい!
それでは、また。
(最後までお読み下さり、ありがとうございました!)
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