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記憶に残る「通り名」からコピーの技を学ぶ

マンガ、スポーツ、格闘技、ゲーム、アイドル。

さまざまな場面で、目にする「通り名」。
「二つ名」「異名」とも呼んだりしますね。

例えば「10個挙げてみて」と今言われたら、
あなたは何を挙げますか?

パッとその人の名前や特徴を記憶させる「通り名」は、
どんな特徴があるのか?

まずは私の頭に浮かんだ通り名から、
記憶に残るコピーのヒントを探っていこうと思います。

注意⚠️
私がパッと思いついたもの、なので、そこそこニッチな情報であること、ご了承ください!

No.1の言いかた

世界最小最強セッター

まず浮かんだのが、2012年のロンドンでバレーボール銅メダル獲得に貢献した「竹下佳江(たけした よしえ)」さん。

身長159cmの小さな体で、世界の競合を破った彼女のキャッチフレーズは、聞いた時のリズム感も相まって色濃く記憶に残っています。

霊長類最強の女

ご存知、金メダリストの吉田沙保里さん。

「霊長類」という言葉のインパクトと、「ゴリラより強いじゃん!」……とパッと受かぶイメージが、鮮烈でしたね。

「最強」「最大」など、最上級表現を使う場合。
その対極など遠いところにある言葉や、嘘とも言い難い具体的な範囲を提示することでよりその言葉が強さを持ちますね。


潔さ・鋭さ

天剣

るろうに剣心のマンガに登場する「瀬田宗次郎」という剣客。

剣心の後を継いだ人斬り、志々雄真実の右腕。「縮地」という神速を更に超えた移動技を使う天才剣士の通り名です。

「天」と「剣」という二語を組み合わせただけの潔さ、様々な個性あるキャラクターの中でこれだけシンプルで通り名を持つ強さが際立っていますね。

神の子

山本“KID”徳郁さんの通り名。

神の子、の由来は、元レスリング選手で指導者の父を「神」と尊敬していたとか、小柄だったため海外で「KID」と呼ばれただったからとか、諸説あるようです。

強さを理由を語らず表現する場合。

その潔さ、言い換えるなら「短さ」が重要です。
何も実績がないと大げさな表現として笑われそうですが、

通り名で多くを語らずとも、その理由がすぐ浮かぶような特徴や実績がある場合は、その格をあげるような表現になりますね。

例える

ゴジラ

野球小僧だった私の憧れといえばあの人、松井秀喜さん。

幼い頃の私にとっては、ちょっと怖い印象もあった松井さん。でも「ゴジラ」というあだ名は、その規格外のパワーを表すだけではなく、親しみやすさにも繋がっていましたね。

例える、は通り名によくある方法ですが、

単に強さを表現するだけではなく、親しみやすさやスケールの大きさを表現できるのだと感じました。

印象の強いフリ、ウケ

サモアの怪人

だんだんマニアックになってきます。

90年代半ばから大きな盛り上がりを見せた打撃系格闘技「K-1」。その2000年大会で、殴っても殴っても倒れない選手が現れました。

それが、サモアの怪人「マーク・ハント」

「サモア」って、どこだかわかりますか?

わかるような、わからないような絶妙なワードが、野生や何かやってくれる期待感につながる表現になったのだと思いました。

ちなみに、サモアはこちら。

ジョイントフェチ

さらにマニアックさを増します。
マンガ「グラップラー刃牙」に登場する格闘家「ローランド・イスタス」

刃牙好きの方も思い出せないかもしれませんが、トーナメントの一回戦で愚地克巳と当たった相手です。

小さい頃から、“繋がっている物を見ると外さずにはいられない”という、ジョイントアレルギーを持っており、恋人同士の手ですら外して歩くという変わり者だったそう。

これだけでも個性が濃いのですが、
通り名の「フェチ」、のインパクト、強いですよね。

闘うフリーター

格闘家にとって「闘う」という言葉は何の個性も示しません。
その受けにあたる言葉「フリーター」が当時の僕にとっては印象的でした。

https://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/entry/matsuoka20

大晦日の格闘イベントの目玉の一人あった、所選手。フリーター、は必ずしも褒め言葉ではないと思いますが、注目を集める引力が凄かったと、脳裏に焼き付いて離れません。

他の選手には絶対に使われないような、事実に基づく、強烈なフリ、ウケ。通り名の大きなポイントかもしれません。

大げさにやる

説明は不要かと思います。

1000年に一人の美少女。

10年に一人、と言われると「〇〇と比べてどうなんだ!」という意見が出てきそうですが。

1000年、とまで言われると、表現の一部として捉えられて「江戸時代の〇〇と比べてどうなんだ」というような議論は、きっと出づらくなる。

それを信じ込ませるくらいのインパクトのある写真で鮮烈なデビューをしていましたね。

ニッチトップ戦略


Mr.SASUKE

知らない方、恐縮ですが、TBSに「SASUKE」という、超むずかしいアトラクションをクリアしてくTV番組があります。

その番組で「人生の全てをSASUKEに捧げた男」と呼ばれるのがMr.SASUKEこと、山田勝己さん。


意外性No.1忍者

大人気マンガ「NARUTO」で、主人公んうずまきナルトに最初?についた通り名は「意外性No.1忍者」

実力でもなく、意外性を捉えるという、ある意味ニッチな表現が心に残りました。

広い視点で見るとNo.1とは言えないけど、熱量の高い領域でNo.1 になるその広がりの強さを、学んだ気がします。


場に相応しい格好良さ

音速の貴公子

アイルトン・セナさんの通り名。音速、はスピードを。貴公子、は人柄を示す、 F1らしいコピーですね。

赤い彗星

赤、はシャア専用のモビルスーツを。彗星、はまさに宇宙を舞台にした戦にふさわしい表現になっていますね。

反逆のカリスマ

この名がついた当時、魔裟斗さんは、新しい風を吹き込む、イノベーターだったのかもしれません。

前述の「神の子」KIDとの対戦は、本当に心が揺らぎ、萌え、湧きました。

この3つの例を見ると、「〇〇の〇〇」、「〇〇な〇〇」といった構成になっているとはお気づきかと思います。

私が「すごい!」と思ったのは、その場に合わせた、求められ期待される「〇〇」を見つけている点です。

「音速」はスピードを追い求めるF-1ならではの表現ですし、「彗星」は宇宙での活躍をより早いスピードを示すために効果的。

そのジャンルの特徴に応じたワードチョイスが心くすぐるようです。

理由の腹落ち感

ここからは、その通りなの理由を聞いて「なるほど」と思ったことです。

レインメーカー「オカダ・カヅチカ」

「雨って何?」と最初思った通り名。

実は「恵の雨がわんさか降るようにする人」ということで、海外では稼ぐ弁護士などをそう呼ぶそう。映画のタイトルからとったものだそうです。

強さはもちろん人気も求められる、プロレスラーらしい、名前ですね。

The Southpaw

私も大好きな漫画。

左きき、には、多くの人(右利き)よりも才能のある特別な人、という意味も込められていると思いますが、もうひとつ。

エレンと並ぶ主人公の一人、朝倉光一のこんなセリフが、第1話にあります。

10年経った今でも、オレはそいつのことを大して知らない。
結局ほとんど話した記憶もない。
オレがそいつについて確かに知ってることなんて、
彼女が左ききだったことくらいだった。

集英社 少年ジャンプ [1話]左ききのエレン

少ない、でも特別ではない「左きき」が通り名になった理由。それは、それくらいしか知らないから、だったんですね。

それは本編の中で、世の中からは謎多き人物として知られていた姿ともピッタリあいます。あえての通り名の理由にハッとしました。

ちょっとした「?」の浮かぶ通り名は、理由を知った時にハッとするだけではなく、その由来を人に語りたくなる機能まで備えているのでしょうね。

最後に


通り名は、その特徴を端的に表す、自分のキャッチフレーズ。
あなたの好きな通り名は、なんですか?
そしてあなた自身にも、そんな通り名をつけるとしたら。
どんなものに、なるでしょうか?

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