アンチ:鶏が先か、卵が先か
1.鶏小屋
「コッコッコケーー!」
小さな小屋の中に数匹の鶏がせわしなく歩き回っています。彼らの周辺をよく観察してみるとツルっとした真っ白な卵が見えてきました。
鶏の存在をたしかなものとして説明するにはどうしたらいいでしょうか。「卵から生まれて成長するから鶏なんだ!」、「いや、そもそも卵は鶏の両親がいて初めて生まれるだろう?」、「でも!その親も卵から生まれたよな…」。…「 …」
…という無限後退に陥るのではないでしょうか!?
2.野球
昨年の学士論文発表会にて…
野球競技人口の減少はTV中継の機会減少に起因していると言い放ったバカがいた。競技人口が減ったからTV中継が減ったという可能性は考えていない口ぶりだった。
当時の私:「出来事を一面的にしか捉えられないなんて、かわいそう」
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この思考こそ紹介したかった後悔の対象です。
一面的な理解で断言した彼に対して、たった一つの視点を提示しただけで満足していたんです…!!
3.順序
僕たちが数秒前の過去を、数秒後の未来を想像できないとしたら「鶏が先だ」とか「TV中継が…」といった言葉は何の意味も持たないものになるでしょう!
順序によるパラドックスは因果関係を全きものとして信じるようになった僕たち人間が自ずと背負う不安なのでしょう、、、、
「鶏も卵もどちらも、今、そこに在って、絶えず変化し続けている」と認め、僕たち自身もそう生きられたとき、順序の不安から解放されるのではないでしょうか。