自粛期間にやっていたこと-「どこか」というサイトを作りました-
こんなサイトをつくりました。観光ガイドともいえず、資料集ともいえず、個人の備忘録ともいえず、よくわからないサイトです。
https://dokoka.shintarokodama.com/
大学生のわたし、時間さえあれば激安旅行に出かけようといってしょっちゅう夜行バスで遊びに行ったりしていたのですが、コロナを感染させてしまうリスクが増大してきた3月ごろから、本当に用がなければ家に篭るようになりました。といっても、普段出かけていたぶん、あちこちの資料を持って帰ってきたり写真を撮りまくっていて整理できていなかったりと、振り返る時間がちゃんととれていませんでした。
大学もあるしバイトもあるし…とか思いながら後回しにしていたわけなんですが、結果としてこの出かけられない期間で、考えたり言語化できるようになったりしました。
周りの人からも、「あんだけ出かけていたのに、よくそんな家にいて耐えられるねえ」などと言われることもあるし、自分でもそう思ったりするのですが意外に過ごせてしまう。あーだこーだ構想したことをレポート用紙に書き殴っていたら3か月で随分な文量になりました。
あそこに行ってこんな話聞いたなと思い出したことを書いて、大学で学んでいる知識と合わせて書いたら、客観的にも、一方で住んでいる人の立場に立っても地域を見れるのではないかと思ったのです。
この1年くらいで行って情報を得た街を書き出してみると、本が作れるのかもなあと思うくらい、興味深い話がありました。ただ本を作るためには、載せる文章、写真、組み方(デザイン)まですべてやりきってからでないとできない。それなら記事を一つずつ書くごとに更新できるウェブでやったほうがいいわと気付き、これを機にちゃんとウェブサイトを作り始めました。
昨年からやりたいとは思っていたものの、こうしてまとまった時間がなく手をつけられなかったんですがこの自粛期間で完成しました。
大学で地理を学んでいますが、隣接する学際分野が多いことに気づかされます。自分が地理学徒であるという意識と、そこから生じる、地理学の論理をしっかり理解しておかなきゃいけないという自覚がここでは大事だと思っていて。まあ研究論文を書く場所ではないのでゆるゆるといきたいですが、見失わないように気をつけようと思います。
結局、地理学が好きな人ばかりに読んでもらうサイト担っちゃいけないと思うのです。自分が書くなら。自分の住む街のこと、旅先のこと。これはどこかに住んでいる人(読んでくださっている人含め)それぞれが思いを巡らせていることだと思います。友達が住んでいるけど行ったことない街とかでも良いのです。
だから、記事にする上で心がけていることは、自分がなぜそこの街に興味を持ったか、なぜそれに興味を持ったかをまず書くということです。
街と人間(ここではわかりやすくするために自分としましょう)の関係を考えるとき、一見、街という空間があって、それを自分は外から見ていると思いがちです。もちろんそういう視点が必要な時もあります。
が、よくよく考えてみると、自分はその街で生活していたりする、その街に行ったりする。つまり街の中に自分がいるということでもあります。その街に自分がいるということは、そこに行かなきゃいけなかった理由があるのか、そこに行きたいと思わされる要因があるから であると考えることもできます。街から自分に対しての影響もあるということです。その理由、きっかけを明らかにするために、自分とその街の繋がりを淡々と示していこうと思っています。結果、個人的な話が入ってきます。
メディアの変遷という記事は、一見街と関係なさそうですが、このあと繋がってきます。まだ続きは書いている途中ですが。
学術的なものにしたいならば、こうやって個人の主観が入ってくるのはいけないかもしれませんが、今まで表現されづらかったもの(故郷への郷愁とか)を言い表す方法を探すには、こういうやり方があってもいいのかなと思って、まだ始まって1か月ですけれど書いています。
そうやって、一つ一つの街に、人それぞれの思い入れや、過去の人の功績が残っていると思うと、なぜか安心します。自然に暖かい目を持てるような気もするのです。結果としてそのまなざしが、自分の住む街,自分の通う街に対しても向けられれば、毎日がもっと楽しくなる気がします。
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