白衣を脱ぎ捨て
音楽は時に大きな影響力を帯びて心に届くことがある気がします。
ステージで輝くスターの言葉はほんの少しだけ行動を大胆にさせてくれる。そんな体験をしたことがある人がいるんじゃないでしょうか。
目標の学校に入学するために勉強する時に聞いていたあの一曲も。
気になってる子とのデートの前に気合を入れるために聞くあの一曲も。
なんかどうしようもなくなってしまった時に励ましてくれたあの一曲も。
どんな曲でも、きっとそういう時に聞く音楽はその人を構成する一部になるんだと思う。
今回撮影させていただいた僕の友人の谷口さんは今年の春に病院職から転職して夢を追いかける決断をしたそうです。
聞くと、中学生の頃に聞いていた音楽が自分の根本にあると話してくれました。
自分の思い描く未来のため、これまで作り上げてきたレールから飛び出していく決断をした彼の話は夢があり自己実現のための情熱で溢れていました。
とっても素敵だなって素直に思うことができたのは彼のこれまでの葛藤を隣でずっと聞いてきたからなのかもしれません。
友達贔屓になってしまいますが、本当に応援してるし、僕も一緒に隣を歩けたらいいなと思いながらこの記事を書いてます。
音楽で出会った僕らなので、この企画で君を撮ることができて僕はとっても嬉しい。
▷今日は本当にありがとうございます!
では早速、これまでの人生で一番影響を受けた音楽を教えてください。
「1番影響を受けたのは間違いなくONE OK ROCKです!
1番最初にハマったロックバンドで、中学一年の時にハマってそこから今でもずっと聞いています。
中でも影響を受けた一曲は「努努-ゆめゆめ-」です。
普段は歌詞よりもメロディを重視して音楽を聞いてるんですけど、この歌の「夢は見るもんじゃなく叶えるもんでしょ」という直球なフレーズがすごく胸に刺さって当時は中学生ながら憧れましたね。」
▷なるほど、その時から「夢」というものに対して明確なイメージはあったんですか?
「その時は、正直無かったです。(笑)
でも、いざ自分の夢が見つかった時のために常に選択肢は持っておきたかったので高校受験はとにかく頑張りましたね。
いい高校、いい大学に行くことによってその時に見つかる夢もあると思ってたので
どんな状況でも高い場所は目指してました。その受験勉強の時にONE OK ROCKは1番聞いてたなぁ。
して、今回の転職でその成果が出たような気がしてすごく嬉しかったんですよね。本当に頑張ってよかったなって思いました。」
▷今回、転職をして営業職を仕事にするに至った理由はなんだったんですか?
「さっきの話にも繋がるんですけど、自分の中で明確に夢ができたからです。
今僕がやりたいのはカフェゲストハウスです。
きっかけは学生の時に一人でアメリカに旅に行ったんですけど、ゲストハウスに泊まって過ごしている時間が本当に楽しかったんですよね。
普通のホテルには宿泊者同士の交流はないけど、ゲストハウスには海外の人っていう特定の人が集まるから、チリ人、フランス人、もちろん地元の人も。
色んな人と出会って、一緒に話したり、飲みに行ったりする時間が本当に楽しくて。その時に明確にこれなんじゃないかなっていう気持ちになって目指してみようと思ったんです。
して、この話は母と一緒に叶えたい夢なんです。
母は僕がこの夢を抱くずっと前からカフェをやりたいという夢があって、でも僕を女手一人で育てながらその夢を叶えるのがなかなか難しかったらしくて、そんな母に恩返しの意味も込めてカフェ併設のゲストハウスを一緒にやろうということになったんです。
そこで今回の営業職への転職なんですよね。
何かをゼロから作るとなった時に、人脈とか外部とのやりとりは絶対に必須。前職の病院職でももちろん人との関わりはあったんですけど、それ以外で人と自分が生きてる社会との関わりを濃い道を進む必要があると思ったんです。」
▷一個の音楽がきっかけで自分の中で価値観が生まれてここまで頑張れるのってすごいと思います!
最後に、今後の音楽シーンがどんなふうになって欲しいか。一人の音楽ファンとしての言葉としていただけたら嬉しいです。
「なんだかんだ、みんな音楽って聞いてると思うんです。
歌詞があるやつ、無いやつ、静かな曲、うるさい曲。今この店の中でも流れているし。何も音楽がない生活したことある人って絶対にいないと思うんです。
そんな空気のようにある音楽なのに、コロナのせいで音楽は悪い、ライブは悪い物みたいに扱われてる。
でも。ライブありきの音楽でしょと思うんです。
そりゃあ、元医療従事者だからライブハウスはこのご時世難しいのかなとも思ってしまうんですけど、それでも悪者扱いはしなくても良いと思うんです、悲しいです。
また前のような当たり前の音楽に戻って欲しいと思います。
そして、個人の話になっちゃうんですけど。僕サブスクに入ったことがなくて。
CDを自分の足で買いに行って、パソコンに取り込んで携帯に入れて。そういうアナログなことを今でもしてるんです。
そりゃあサブスクを使えば直接店に行かなくてもいいから感染症対策になると思うから良いとは思うんですけど、CDの良さはずっと大事にしたいんです。
CDを持って行って相手にこれ良いよと貸してみたり。歌詞カードを見て音楽を聞いたり。青春だと思うんですよね。
サブスクみたいなネット上の物をスマホで勧めるよりも、足を使ってCDを貸しに行く方が絶対聞いて欲しいみたいな熱意が伝わる気がする。
人との関わりもそうだと思ってて。
ただ連絡するだけじゃなくてできるだけ足使って会いに行ったり。勧められたものは実際に店に見に行ったり。
ネット上のやりとりだけだと、相手はあまり大事に思われてないと思っちゃうのかなって。
そういう価値観が真髄としてあるのは音楽も人間関係も一緒ですね。
もちろん感染症対策はもちろんしっかりすぎるほどして、これからも自分の価値観を大事にしていきたいです!」
夢は見るもんじゃなく、そう叶えるもんでしょ?
だから叶わない夢なら夢とは言わない。
ONE OK ROCK / 努努-ゆめゆめ-
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