ぜんぶ子どもの手柄にする声かけのデザイン

(子どもに「こうしたらいいと思うよ」と伝えたという履歴を残すべきだという意見に対し)

難しいところですね。「こうした方がいいと思うよ」も、もしその通りにしてうまくいった場合に「ほら、親の言うことは聞いとくもんだろう」と親の功績にしてしまい、子どもから手柄を強奪することが少なからずあり、子どもは直感的にそれを見抜くので、やる気失うことが多々。

「履歴を残しとく」というのも、それは、手柄を強奪するための布石と子どもに感じさせかねないです。だから私は「教えない、子どもに自分で気づいてもらう」ということが大切だと考えています。
もし伝えるなら、直接的な解答ではなく、「問い」がよいと思います。

「こうした場合はこうなると思うけど、どうしたらいいと思う?」
すると子どもはウンウン考えて答えようとします。そしたらまた問う。問題点に気づくように問いで促して、解決策を探ってもらうということを繰り返していくと、問題点がはっきりしてきて、どうすればよいかが子どもにもはっきりします。

やがて子どもの口から「こうしたらいいんじゃない?」という解答が出てくると思います。そしたら「いいねえそれ!」と驚けばよいと思います。子どもはそれをやってみたくてウズウズすると思います。だって、自分の出したアイディアだし。うまくいけば全部手柄は自分のものだし。親を驚かせるし。

逆に親が「こうしたらいいと思うよ」を伝えると、子どもの手柄感が台無しになります。大人は、すべて子どもの手柄になるように持っていくのが仕事だと思います。それが大人になるということかと。

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