高校英語の学び方
残すは高校英語の学び方か…。
高校英語については、非常に残念なことに、教科書が役に立たない。中学英語のような構成になっていなくて、単なる物語集のことが多い。中学英語と違って必修単語という考え方もないので、高校英語だけは例外的に、教科書使わない。使えない。
教科書の代わりに使うのが、文法の本一冊(私は「基礎英語」というのを使った)、英熟語の本1冊、英単語の本1冊(800~1000語程度で十分)、あと、お気に入りの英語の小説1冊。これをひたすら繰り返し。
英文法、英熟語、英単語の本の学び方は、理科や社会の学び方で紹介した、鉛筆読み。鉛筆を一定の速度で動かし、文章を読む。途中で女の子のことを思い出して気絶しても過去を振り返らず、今、鉛筆の先が走っている文字を読むようにする。この鉛筆読みを繰り返し。
https://note.com/shinshinohara/n/ne4181023dc53
鉛筆読みを10回やると、結構わかってくる。20回、30回と繰り返すと、8割くらいの点数を採れるようになってくる。50~100回くらい繰り返せば、9割くらいの点数が取れるように思う。
さて、私は長文読解が超苦手だった。もともと、中学生のころから、どの教科でも文章題が苦手で、中学数学のたった3行の日本語の問題でも、文章題だと意味がよくわからなくなっていた私だから、英文の長文になると手も足も出なかった。その状況を打破できたのは、英語の小説を1冊、読み通してから。
なぜ長文読解が苦手だったか。知らない単語が出てくると頭が真っ白になったから。「わ!もうダメだ!知らない単語がある以上、この文章を理解できるはずがない!」と、パニックになっていたから。文章全体から、単語の意味を推し量る、なんて高等テクニックは全然なかった。
そんな私がなぜか、「赤毛のアン」の英語本を読む気になった。「赤毛のアン」はハウス名作劇場というアニメ(これ知っている人はトシですな)で見たし、小説もシリーズ10巻を全部読破するほど、大好きだった作品だったので、英語やるならこれがいいか、と思った次第。
すると、知らない単語ばかり。知っている単語の方が少ないくらいだったのだけれど、ギルバートが「carrot」と言っているのは、あ、あのシーンだな、と分かった。ということは、この単語が、ギルバートの頭を叩いた石板のことか、と類推できた。
もともとよく知っている物語だから、場面場面の決め台詞からどの情景のことかが類推でき、そこから、それぞれの単語の意味を類推できた。それまでの私は、知らない英単語、記憶していない英単語の意味を推し量るなんてことが自分でできると思っていなかったので驚くと同時に、うれしかった。
隣に住んでいるおばさんがやたらと「ridiculous!」というのだけれど、当時、見たことも聞いたこともない言葉だった。それでも、日本語の小説で読んだあのおばさんの口癖なんだから、「ばかばかしい」のことだと推測できた。
こうして、知らない英単語だらけでも、知っている単語、そこから浮かんだ情景から、文章の意味を推測するというやり方を知らず知らずのうちにできるようになり、長文読解ができるようになっていった。高校英語では、必修単語という考え方がなく、受験でもどんな英単語が出るか分かったものではない。
だから、知らん英単語が出てきてもそれはまあそんなもんだと置いといて、知っている英単語から情景を想像し、その情景からして、話の流れはこうじゃないか、と推理することが長文読解では大切。これを身に着けるのに、お気に入りの小説で、英語のものを読むとよい。
なお、私は残念ながら、「赤毛のアン」以外の英語の本はうまくいかなかった。読んだことがある小説の英語版、ということで「吾輩は猫である」「坊っちゃん」とかも挑戦してみたが、面白くない…ちょっと、面白おかしい小説の方が読む気がして、よいかもしれない。
後は、センター試験(共通一次)と受験する大学の過去問10年分をひたすら繰り返し解いた。これでだいたい200点満点の180点以上採れるようになった。
英文法、英熟語、英単語、英語の小説、過去問。これだけを繰り返し習得すれば、かつてのセンター試験なら9割採れる。
なお、私はいまだに英会話ができない。読み書きはまあまあできるけれど(それでもGoogle先生の力を頻繁に借りる)、聞く話すがまるでダメ。だから、ここで説明したのは「受験英語」であって、本当の英語の学習ではない。そこは間違わないように。本当の英語は、別の人に聞いてください。