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やっと分かった、会社が1位を目指さなくてはならない理由

かつて某政党の議員が、「なぜ巨額の予算を使って世界1位を目指さなければならないんですか?2位じゃだめなんですか?」と迫ったことがあった。当時社会人なりたてだった私もその通りだと思った。桁外れのお金と時間を使って1位にならなくても、リーズナブルな予算で2位になったら余力を他の有益な事に回せるからいいじゃないか。2位でも充分に売上高や利益を確保できるだろう。

今の会社で働きだしてからは、中小零細企業にとって、世界一になるなんてことは夢のまた夢。きっと大企業だけの話だろうと考えていた。

しかししばらく必死に働いていたうち、世界一は無理だけど「うちの会社にしかできない仕事」というものがあるんじゃないかと思うようになった。インターネットで会社が探せる昨今、この価格で、この納期で、この品質でできるのはこの会社だけ、という認識で当社を選んでもらえると思う。つまり品質が世界一でなくとも、QCDSのバランスが独特であればニーズに合った顧客にとっては「この会社にしかできない」仕事となる。そこに信頼が加われば、より価値は向上する。

そんな事を思いながらQCDSのバランスをどんどん価値あるものに高めていくうち、引き合いの数はどんどん増えてくる。すると、出来るかどうか分からない仕事の依頼も増えてくる。勇気を出して引き受けて、成功したならそれは世界初の仕事になる。世界初の仕事の実績がどんどん増えてくると、遠方からも御社じゃなければだめだ、御社に断られたら他に頼む所がない、という依頼の仕方に変わってくる。そのうち遠方から移り住んてででも御社で働きたい、という人も出てくる。探しても探しても、他にそんな会社がないから、一部の人にとってはとても魅力あるものに変わるのである。

「うちの会社にかできない仕事」から「世界初の仕事」へ、目立たない世界初を生み出し続ければそのうちそれは自分が作り出したジャンルとなり、自分が自動的に世界一になる。2位はその既存のジャンルに後から入ってきただけで、1位が作り出してきた遥か大きなものにあらゆる点で劣る。1位は色んな人の切実なお願いを叶え続けてきた存在なのだ。

私はまだ道半ばだが、世界一でなければならない理由は分かるようになってきた。あとは実際に世界一になれるよう、ボロボロになるまで頑張る。

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