【政治】甘いウソよりも苦い真実に直面する勇気②
意外とちゃんとやっていた岸田総理
現在ポスト岸田の話が出ているので、これを読まれる頃にはもう別の首相になっているかもしれませんが、私見を述べます。
みなさんは岸田総理にどんな印象を持っているでしょうか。
当初、「国民の声を聞くリーダー」として令和3年、記念すべき第100代内閣総理大臣として登場しました。
当初、私はあまり期待はしていませんでした。話し方も「えー、」とか「あー」とかを挟むので、説得力がありませんでした。(これはある時からなくなりました。どなたかが指摘されたのかもしれません)
どうせ話を聞くだけでなにもしないんだろ
そう思っていました。
そんなアンチ自民党、興味のない岸田さん、という立場だった私が、考えが少し変わり始めた瞬間がありました。それがこれです。
異次元の少子化対策
国の問題というものはたくさんあります。教育、医療、防衛、経済、その他挙げたらキリがありません。
この中で一番は何か、とするならば私はこれを挙げます。
少子化対策
それはなぜか。
他の先進国を見ても、徐々に少子化に進んでいくことは自明の理です(データはありません、すみません……)。
これはある専門家の意見ですが、先進国になるにつれて、それぞれの余暇の過ごし方が変わってきて、やることも増えてくると、子作りにかける時間が減ってくる、かつ、子育てはかなり人生の時間を使われるから、それを嫌がる人も増えてくる、という説をおっしゃっていました。そして私もそれはあると思います。
ということは、少子化、というのは
今は少ないね、また10年くらいしたら戻るでしょう
という類の話ではなく、今まで何もしなくても増えていた人口は間違いなく下り坂に差し掛かり、これは何もしなかったら恐ろしいスピードで滑り落ちていくものだということです。
そして国家というもの単位は国民です。その国民がいなくなるわけですから、その他全ての問題に対して優先度は高い、それが私の考えです。
これでは悲しすぎます。
ではなぜここまで最重要なテーマである少子化対策が進まないのか
その原因はまさにここにあります。
北朝鮮がミサイルを撃ってくる度に、我々は防衛について考えます。株価の上下を見る度に経済のことを考えます。
しかし、国民の減少は徐々に進みます。そして取り返しのつかない段階になったときに頑張ってももう遅い。突然1000万人の若者が現れるわけがないからです。
だからこそ今のうちに種を蒔いて、来るべき恐ろしい未来に向けて対策をしなければならないのに、今困ってないからなかなか動けない。だから、政治家は及び腰なわけです。それはわかっています。
しかし、岸田総理はここに着目したのです。
私はこのことを評価しています。実際小児科として働いていると、特にコロナ後のあたりから一気に子どもが減っていることを身をもって経験しています。
子どもと接する機会の多い方は、みんな知っています。恐ろしいスピードで少子化は進んでいると。
これはいの一番にしなきゃいけないことなんです、しかしこれをやってもあまり人気がでない、にも関わらず岸田総理はちゃんと目を向けた。政治家としてこの点は評価できます。
しかし残念ながら……
私の知る限りこのことを良い評価として称える人はあまり見受けませんでした。それどころか、
いじげん? は?
みたいな感じに下火になってしまいました。これを非常に残念に思います。
小説家、シナリオライターとしても活動している私から見ても、
異次元の少子化対策
というネーミングは合格点です。インパクトというものは無難であってはいけないんです。なんだそれは? と思わせる必要がありますから、このネーミングはその点でクリアしていました。内容も素晴らしいものであったのです。
ですが、結局しぼみましたよね、残念です。
私が総理だったらこうする
もし自分が総理だったらどうするんだろうな、そんなことを考えました。
👨🔧異次元の少子化対策をします。
この政策は主に二つから成り立ちます。
① 2028年までに出産、子育てに関して出ていく費用を全て無料にします。
② 2030年までに、その他かかる費用を補助します
この二つの柱によって、まずは15歳まで、(いわゆる一般的な)生活をするためにかかる費用ゼロを目指します。費用のために子作りを諦める人を無くします。
これくらいやらないと、まじでやばいです、日本😢
あまり評価されなかった政治資金問題
岸田総理の鋭い切れ味のあったもう一つの行動といえば、これですね。関係のない立場からすると、非常に興味深かったですね。自民党の主要な人物が犯罪を犯していて、どうやっても逃れられないことが判明してしまったわけですから。
これは、自民党を船に例えるなら、ボヤではなく、明らかな炎が船の一部から上がっているわけです。放っておいたり、対応を間違えれば全員沈没するくらいの大事件です。
うまいな、と思った点一つ目
麻生氏に相談せず、派閥を解散した
これは見事でした。相談されなかった本人はぶつくさ言っていましたが、これは相談しなくて正解だったと思っています。何故なら「相談したら絶対にだめだと言われただろう」からです。
この危機はおそらく100年に一度かそれ以上レベルの自民党の危機だったわけです。相当な覚悟を持って対応しなければならなかったはずです。そしてクレームの対応の原則は二つ
派閥解散をあのスピードで決断したのは、なかなかお見事でした。
また、途中でのニュース報道も印象的でした。
いや、そうじゃないだろ、と思わずテレビに突っ込んでしまいました。こんな危機なんだから、普通は自民党一丸となって乗り越えるもんじゃないの? そこを岸田さんに押し付けて、総理が来るのを待ってるってどんな政治家だよ、って思いました。
むしろ、必死に足を使って危機に対応している総理、と私には映りましたけど。よくもそうやってひねくれて揶揄できるな、と驚いたくらいです。
終わりに
・「支持率が低い=悪い政治」とは限らない。
・サッチャーさんは多くの改革を成し遂げた一方で、多くの人から恨まれた。しかしこれが政治家のあるべき姿。サッチャーさんが成し遂げられたのは国民がしっかりと正しい行動を知って、応援したから。
・まじめに国民のためを思ってやるほど目立たないこともある
・メディアの報道に流されず、確かな目を持とう!