メンタルが落ちているときの食事の工夫③ ~楽して栄養満点に近づける方法~
私は心理士という仕事柄、「自分で食事を用意して食べること」が難しいほどに、メンタルが落ちている方とお話しをする機会があります。
「目の前に食べ物が出てきたら食べられるけど、自分で作ったり、買いに行ったりして食べる元気はない」
「外食するのに着替えるのも億劫」
「がんばったらコンビニには行ける」
というような心身の状態になると、特に一人暮らしの方にとって「食」は深刻です。
手軽に食べられるからか、何故かおにぎりやお茶漬け、また喉ごしが良く食べやすい、うどんやパスタなどの炭水化物に偏ってしまうことが多いのが現状です。
私は心の専門家ですが、心と体の健康は切り離せないと考えています。
実際、このようなバランスがよくない食生活を放置すると
「いつまで経っても体調がよくならない」⇒
「メンタルは落ちたまま」⇒
「ますますごはんを作ったり、食べることが楽しいと思えない」⇒
「適当なものを食べる」⇒
「メンタルは回復しない」⇒・・・
という、悪循環に陥ります。
ですので、こういう時は「手間をかけず、楽に、家で少しでも栄養バランスが良いもので、その方が嫌いではないもの」を一緒に探したり、提案したりします。
例えば、野菜であれば、
ミニトマト…洗って冷蔵庫に入れておけば、いつでも食べられる
コンビニやスーパーのカット野菜…サラダで食べてもいいし、カップ麺の下に敷いてからお湯を注ぐと、ほどよく熱が通って野菜入りカップ麺に(例えばカップ焼きそばとキャベツの千切り)
タンパク質は、
温泉たまご…割ってダシをかけて食べるだけ
たまご豆腐…同じく、ダシをかけて食べるだけ(普通の豆腐より食べやすい)
それから、
ヨーグルトやプリン
魚肉ソーセージ
サラダチキン
果物や魚の缶詰 など。
これらを、買い物に行く元気があるときに買い置きしておいて、これまで食べていたものに、プラスアルファ(野菜やタンパク質)しましょう、というような感じです。
そして、お値段は少しはりますが、こんな提案をすることも。
なお、ここでのアイデアはどれも、筆者が悪阻(つわり)で食べることに苦労した経験から生まれたものです。なぜかカップ焼きそばだけは食べられたので、スライサーでせっせとキャベツの千切りを作ってお湯を注ぐ前に詰め込んでいました。余裕があれば、人参(スライサーで切ってから千切りすると熱が通りやすい)やピーマンも。今は、袋入りのカット野菜が売っているのでさらに楽ですね。
「手抜き」なんて思わず、活用できるものはめいっぱい活用しながら、乗り切りたいものです。
「心理士」「カウンセラー」というと「話を聴くだけの人」というイメージがあるかもしれませんが、心の健康は、身体の健康あってこそ。
根っこからの回復を目指すために、あなたに「いま」「できること」を一緒に考え、取り組んでいきます。