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【ぶらり散歩】日本橋の「麒麟の翼」をちょっと見に

珍しく夕方から日本橋に出向く用事ができた。
あまり触れ合ったことのない別部署との懇親会。自宅でリモートワークを済ませ、集合時間の40分前に会場にほど近い日本橋に降り立った。

晴れた7月の夕暮れ。涼しいとは言えないが、日中の熱射はなりを潜め、湿度だけが粘っこく残っている。ちょうど空はそろそろ店じまいとばかりに、黄金色から薄青色へと変わりつつある。

どこを歩くか迷ったが、この際「日本橋」を久しぶりに見ておくことにした。日本橋と言えば、江戸時代から東海道など日本の主要幹線道路の出発地点であり、東野圭吾の「麒麟の翼」の舞台でもある。

そんな名勝のはずなのに、すぐ上空を首都高のガード下に遮られ、威厳も何もなく物寂しげで惨めなイメージがあったが、さて、相変わらずなのだろうか?

日中に訪れたら、もしかするとそんなイメージ通りだったのかもしれないが、トワイライトタイムの日本橋はなかなかどうして、いい意味でボクの陳腐な空想を裏切ってくれた。

ちょうど街灯が燈り始めると、両サイドの欄干にそれぞれ対を成して天を見上げる翼の生えた麒麟や、橋の両入り口に佇んで睨みを聞かせている狛犬たちが迫力を帯びてきた。徐々に「これからが本番」とでも言うかのように魂を宿し、眼を光らせる。そんな気さえする。

よく見ればいずれも細部まで非常に精巧な造作が施されており、尚且つ全体として息遣いや鼓動までも伝わって来そうな生気を纏っている。

ちなみにこれは翼ではなく、公式にはヒレらしい。

その覇気に魅了されたボクは息を呑み、鼓動を押さえて画面がブレないようにしながら脇を閉めてiPhone15 ProMaxを縦に横にそろりと動かす。ここを足早に通り過ぎる人は多く、カメラを構えているボクはいかにもお登りさんか隣国の観光客のようである。でも、こうして「今日の宝物」を見つけたことが何よりも愉しくて、納得のいくまで何度も撮り直す。

かくして、あっという間に30分が過ぎ去り、結局足早に待ち合わせの店へと急ぐことになったある夏の夕べであった。


さて、今回のぶらりはいかがでしたでしょうか?散歩というよりちょっと立ち寄っただけではありますが、日本橋の迫力が少しでも伝わっていたら嬉しいです!

また次回の散歩でお会いしましょう。その前に!よろしければスキとフォロー、お願いします😊🙏🏻🌟


映画「麒麟の翼」のエンディングシーンより

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