
私が「毒親」だった頃の話
ブログを始めて99記事目の今日は自戒を込めて、私が「毒親」だった頃のことをお話ししようと思います。
私には5人の子どもがいます。今日のお話は、上の3人を育てていた頃のことです。
今振り返ると、なんて恐ろしいことを言っていたんだろうと思いますが、当時の私は本気でこう思っていました。
長女は初めての子育て。
試行錯誤しながら、たくさんの失敗をしながら育てました。
次女は、すでに子育てを経験しているので、少し余裕がありました。
長女のときの反省を生かしながら、育てました。
そして、3番目の長男。
上の2人での経験を踏まえて、気をつけるところは気をつけ、「完璧な子育て」をしているつもりだったので「完成品」と言っていました。
そして実際、手のかからない、とても育てやすい子でした。
そんなふうに、私は「試作品」「改良品」「完成品」という言葉を、軽いジョークで、子どもたちの前であっても話をしていました。
けれど、隣で聞いていた子どもたちは、どんな気持ちだったのでしょうか。
きっとこう思っていたに違いありません。「私は失敗作だったの?」「お母さんにとって、私は『改良品』にすぎないの?」
あの頃の私は、子どもを傷つけていることに気づいてすらいませんでした。
でも、どんなに冗談のつもりでも、親の言葉は子どもの心に深く刻まれます。
「子どもは親の付属品ではない」。気づいた今だから伝えたいこと
今なら、はっきりわかります。
子どもは親の所有物ではない。ちゃんと一人の人間であり、人権がある。
でも、当時の私は、親の考えがすべて正しいと思い込んでいました。
下2人の娘たちにも、言うことを聞かないと、無理やり押し入れに閉じ込めたこともありました。
今思うと、本当に恐ろしいことです。
よく「毒親」という言葉を耳にします。
その特徴には、こんなものがあります。
過干渉(すべて親の思い通りにさせる)
過度な管理・支配(子どもの意見を聞かない)
価値観の押し付け(「これが正しい」と決めつける)
「毒」と言っても、親は悪意を持っているわけではありません。
むしろ、「子どものために」と思ってやっている ことがほとんどです。
でも、子どもにとっては大きなストレスになることもあります。
そして、私の場合もそうでした。
「私が正しい」
「こう育てれば、うまくいく」
そんなふうに思い込んでいた私は、子どもの気持ちを考えず、自分の価値観を押し付けていました。
親がどこに軸を置くかで、子育てはすぐにバランスを崩してしまう。
自分の感情を抑えられなければ、虐待にすらつながることもある。
そう気づいたのは、ずっと後のことでした。
「私が変われたのは、娘のおかげ」
そんな私が、自分の子育てを振り返るきっかけをくれたのが、4番目の娘の不登校 でした。
この子との関わりの中で、私は初めて「子どもをコントロールしようとしていた自分」に気づいたのです。
子どもは、私の思い通りに生きるために生まれてきたわけじゃない。
「この子の人生」は、この子のもの。
そう思えたとき、少しずつ私自身も変わり始めました。
もちろん、完全に変身することはできません。
でも、「あの頃の私は間違っていた」と気づき、少しずつ軌道修正することはできる のです。
「反面教師」としての子育て
今、長女と次女、末っ子は結婚し、それぞれ母親になりました。
私の子育てを「反面教師」として、自分の子どもたちに向き合っています。
私は、そんな彼女たちの姿を頼もしく、愛おしく感じています。
過去は変えられない。だけど、これからの関わり方は変えられる。
そして、私の経験を伝えることで、誰かの子育てのヒントになるかもしれない。
もし、過去の私のように悩んでいるお母さんがいたら、伝えたいです。
親も間違える。だけど、気づけば変われる。
完璧な親なんて、どこにもいません。
でも、子どもを傷つけたことに気づいたとき、そのままにしないことが大事なのだと思います。
私自身、まだまだ成長途中です。
でも、あの頃よりは少し、子どもたちの気持ちに寄り添えるようになった気がします。
子育てに正解はありません。
だからこそ、「子どもの気持ちを聴くこと」 を大切にしていきたいと思います。