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Human Insight ♯1【攻めの休養学】

かなり久しぶりの投稿です。

新しい経済を生きる人々の「杖」をめざすメディア、TBS CROSS DIGにて 新番組Human Insightがスタートします。


メンタルヘルスや人間とAIの違い、ウェルビーイングなどビジネス視点で人間の心の謎を解きに行くインタビューシリーズ。
私は人間の心とことばに強い関心があります。アナウンサーというお仕事はまさにその2つに深く関わるものです。
デジタルメディア TBS CROSS DIGで、皆さんと一緒に心を豊かにするコツを探っていきたいと思っています。

♯1【攻めの休養学】医学博士・片野秀樹さん


疲労大国ニッポン。休み明けでもいまいちやる気がでない。仕事をバリバリやりたいのに、体力がなくて良いパフォーマンスができない。
頑張る姿は素敵ですが、できれば疲れていない状態で働きたい。
私も週に3回早朝のTHE TIME, 中継を担当しており、深夜に出勤します。楽しいお仕事をいかに元気な状態でできるか?永遠の課題です。
本当の休み方を学ぶことで、私たちはもっと幸せに元気に過ごせます。

発行部数10万部を突破した話題の新刊「休養学」の著者で、日本リカバリー学会代表理事・株式会社べネクス執行役員・医学博士の片野秀樹さんに聞きました。

休む=寝るではない

休養学という本を読んで私がもっとも衝撃を受けたのは、「休む=寝る」ではないということです。
身体を休め、寝ることはもちろん大切ですが、寝ているだけでは回復しません。甘いものやカフェインをとることだけで疲労はなくならず、むしろ疲労感を覆い隠している。
本当に疲労を取って活力を高めるためには様々な休み方を組み合わせる「攻めの休養」が必要だと片野さんは話します。

3タイプの休養

休養方法は大きく分けて生理的休養・心理的休養・社会的休養の3種類。
これらを組み合わせて「積極的に休みに行く」ことで、100%のパフォーマンスを発揮するために必要な活力を得られるとのことです。

生理的休養

休息:読んで字のごとく休むこと。
運動:血流を良くする軽い運動。
栄養:腹八分目で胃腸を休めること。

心理的休養

娯楽:映画を観たり漫画を読んだり楽しいと感じる活動。
親交:人や動物とのコミュニケーション。自然とのふれあい。
造形創造:料理や絵、家具の組み立てなど何かを作ることに没頭し、自身をストレスから切り離す行動。

社会的休養

転換:皮膚の外側の環境を変える。旅行、模様替え、掃除、洋服を替えるなど。

これらを組み合わせることで、より効果的に休めるのです。
例えば、ランチタイムに近くの公園に歩いて行き、何人かで会話をしながらお弁当を食べるといっぺんに3種類の休養行動をとることができます。

疲労を前提とした「お疲れ様文化」

定番のあいさつ「お疲れ様でした」。
直訳すると”Thank you for your hardwork” 
片野先生の著書には、「疲れていること=頑張っていること、偉いこと」という価値観にもとづく、私たちのお疲れ様文化について言及があります。
(「お疲れ様でした」というあいさつをやめようという話ではないです。念のため。あくまであいさつなので私は今後も使い続けます。)

ウェルビーイングという視点だけでなく、生産性という観点からも本来は皆が元気な状態で働くことができるようにすべきで、そのためには企業も個人も休むことに対してポジティブになる必要があると片野さんは提言します。

オフのマネジメント

オフの時間をうまく使うことが高パフォーマンスと幸せな働き方につながります。

例えば…

オフの棚卸し

終業してから始業するまでの時間、どのように過ごしているかメモする。効率的に休養できるようにオフのスケジュールを見直す。

一週間を休日からスタートする

休日の始まりを一週間の始まりとし、一週間の仕事で高いパフォーマンスを発揮するためにはどのくらい休養を取ればよいかか考えてから休日を過ごす。

勤務間インターバル

EUでは仕事終了から次の仕事開始まで11時間以上の間隔を取ることが法律で定められている。オフを必要な時間確保するためにも必要な制度かもしれない。

脱プレゼンティーズム

在席、出社していることではなく、仕事の成果を評価する文化にする。疲れて頭が回らない状態でいても誰も幸せにならない。

CROSSDIG視聴者の皆さんは大なり小なり疲れていると思います。忙しく過ごす中でいつも元気満々でいることは現実的に難しいかもしれませんが、少しでも状態良く、限られた人生を幸せに過ごしたいですよね。

皆さんはどういう感想を抱きましたか? 今日からやってみようと思った方も、正直に言って綺麗事だと思った方も、是非動画にコメントしてください。

皆さんと人生を豊かにしていくため、この番組を定期的に配信していきます。
ぜひCROSSDIGのチャンネル登録もお願いします。

片野先生のアドバイスを一本の「杖」として、今日から歩んでいきましょう!