上司に怒られないための「やらないこと」7つ(6/7)
読者はぜんぜん少なかろうではあるんだけど、6つ目を書き始める前に謝罪したい。
「上司に怒られないための『やらないこと』」は7つありま〜す」と書き始めたこのシリーズ、直前の更新が5つ目、それがなんと2021年03月・・・。売れっ子漫画家でも休養は数ヶ月なのに、2年半もライティングから遠ざかっておりました。
理由はまぁ忙しかった・・・に尽きるんですが、どう忙しかったのかは、追ってNoteにも書けそうなので、追々報告させていただきます。
では気を取り直して・・・。
6.人に恥をかかせない
ということで6つ目もかなり重要なテーマです。
まず前提として、
は本記事の対象ではないです。そういう人に伝えられることは何もないので。
なので、日々前向きにがんばっているふつーーーーの人が対象です。ただ、これって逆説的に考えると
ということになります。
「恥」ってどういうことかということ、
ということだよね。じゃぁ「恥をかかせる」ってどういうことかというと、
といえるんじゃないかな。
ビジネスにおける失敗や失態ってどういうものがあるだろうか。
失注
失言
失念
要件の勘違い/間違い
金額の間違い
納期遅延
クレーム etc.
考えはじめると枚挙にいとまがないけど、要するに「指摘(からの修正や巻き返し)が必要なことがら」はすべて失敗とか失態になっちゃうってことだよね。「上司にいわれたことができない」なんていうのも、部下からしたら立派な失敗になるだろうし。
まぁとにかく、失敗/失態には「指摘」が必要になってくる。本人が気づいていれば不要だけど、そうでない場合は、まわりが放置すると「失敗している状態」が続くことになる。なので、基本的には誰かが誰かを指摘するっていうのがビジネスにおける日常だと思う。そして、この「指摘」が多くの「恥かかせ」を量産してしまっているんだよね。さらに、たいていの場合、それらの「恥かかせ」に悪意はないんです。これが「普通の人も、他人に恥をかかせることがよくある」といった話につながってくる。これって要するに
ってことなんだよね。
まぁ理屈はこの辺にして、具体的な例を見ながら、理解を深めていきましょう。
ケース01. 上司が部下に「恥をかかせる」
はいカット。
まぁいまどきここまで典型的な毒上司もいないと思うけど、分かりやすい事例として挙げてみました。ここでの「恥かかせ」ポイントは⑤以降、厳密にいうと、③からすでに理想的な上司としての反応ではないと思う。
ここでの部下くんはどうやら同じ失敗を繰り返す系の人。以前にも同様の失敗をしていた模様。けど、それをみんながいる会議の席で「明るみにする」ことには何の意味もないよね。達成しないといけないことは、
早急に見積を(自分=上司が)確認できる状態にすること
部下くんが同じ失敗を繰り返さないように対処すること
この2点だけだよね。そう考えると、③で上司がいうべきは「いつできる?」ということだけだと思う。これで「早急に見積を(自分=上司が)確認できる状態にすること」は果たされる。そして「部下くんが同じ失敗を繰り返さないようにすること」に向けての指摘は・・・1対1でやればいいよね。
後から個別に呼び出して
遅れたことの理由を細かく聞いて
タスク管理どうやってるか確認して
指示した納期から遅れる際の「事前連絡の重要性」を説く
こうすべきです。
会議の場でやってしまったら、「恥」を感じながらの指摘になるから、部下くんからしたら入ってこないし、残りもしない。ただただ「恥」が残るだけ。何の生産性もないのです。
でもでもでも、これが意識してないとなかなかできない。うっかりみんなの前で「不要な指摘」をしてしまいがち。意識しましょう。部下に、部下にこそ、恥をかかせてはいけない。
ケース02. 部下が上司に恥をかかせる
ビジネス上の「恥」をわかりやすく例示したかったので、ケース01.では「上司が部下に恥をかかせる」場合を取り上げたけど、このシリーズの本来のターゲットは「部下」であり、そんなみんなに「明日から絶対」気をつけてもらいたいのはむしろこちらの方。
正論は上司だけのものじゃない。ちゃんと部下だって持っている。部下の方が正しいときもある。けど、正論でも「ふりかざす時と場所とふりかざしかた」は考えないと、大事故に・・・という事例です。
はい、随分威勢のいい営業マンの「正論風」傍若無人ぶりをお送りしましたが、あふれる臨場感から、これ(当然「営業マン部下くん」が)、あたしの経験談であることはバレていると思います。
これによってあたしの昇進は少なくとも1年以上遅れたと思います。
課長との人間関係は崩れ、別の課に異動。その後購買部からもたっぷり1ヶ月「しかと」されることになってしまいました。部長以上のレイヤーからは「ややこしいヤツ」認定され、「管理職にしたくないメンバーNo.1」に選出されていたことを、係長就任のときに(↑に登場してくれた)購買部長から教えてもらいました笑
この課長に対する「恥かかせ」案件のポイントは、
ということに尽きます。
理想をいえば、そもそも個室まで課長に来てもらって、そこで話すべき議題だったわけ。自分のことを、「筋(すじ)にこだわる短気な愚か者」だと分かっていたんであれば、欲しい答えがもらえない可能性があるときは、プライベート空間でやらないとダメだった。最悪でも、⑤のときに「ちょっと別室にお願いします」というべきだった。
それができなかったことによって、この営業マン部下くんが犯した罪は、
「課長が『部下になめられている人』と周囲に思わせた」名誉毀損罪
「上司に向かって『てめぇはおかしい』を連呼した」侮辱罪
「上司に向かって『逃げんのかてめぇ』を言い放った」暴言罪
「大声でわめくことによる周囲への」業務妨害罪
「他部署の業務の『価値が低い』かのように言いもらした」失言罪
「他部署の管理職の『手を煩わす』」業務妨害罪
よくぞ残れたもんだ笑
今思い出しても重罪(ひとつひとつが重いし、重ねてるし)だと思うけど、やっぱり一番問題視されたのは1〜3の「上司への恥かかせ」でした。
購買部長になだめられた後、役員室に呼び出されたときに言われた(いただいた)当時の営業本部長、いうなれば上司の上司、のそのまた上司(超絶人格者かつ生粋の江戸っ子かつ絶対に元ヤン)の言葉を、一言半句漏らさず、今も鮮明に覚えてる。
さて、令和も数年を経た今の時代に、こんなことが起こるかどうかははなはだ疑わしいけど、少なくとも、一般的に立場が弱いとされがちな「部下」だって、人に、それも上司に、恥をかかせる可能性が十二分にあることは分かってもらえたんじゃないかと思う。
係長を1年やって、課長になったタイミング(騒動から実に3年後)で久々にご飯をご一緒したKさんが言ってた。
すごく穏やかな人に、こんなこと思わせてしまったんだって、そこでもう1回後悔しました。
なんかすごく大げさな話にしてしまった感があるけど、「人に恥をかかせる」ってそれぐらい罪なことなんだ。ぜひ、頭の片隅じゃなく、中心部分に据えておいてもらえると嬉しいです。
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