組成
人体は食べたもので作られる、という。それがまったく正しいならば、自分の今の身体はかなりの部分がはちみつヨーグルトでできているのではないかという気がする。まあ、はちみつヨーグルトばっかり食べているわけではないですけど。
日本人全体に目を向けると、日々の食事の中で白米の占める割合は圧倒的だろう。ということは日本人の人体の組成はかなりの部分で白米であろう。もちろん食べたものがそのまま人体の一部として定着するわけではない。消化器によってあらゆる栄養素に分解されて、血や骨や筋繊維などを作る元となっていく。そして、多く食べればそれなりに肥えるし、少なければ痩せ細る。あくまで傾向の話。
福岡伸一博士の「動的平衡」理論によると、人体の組織は常に入れ替わりながら全体として恒常性を保っているそうである。一つの「川」というものがあってもその中身の水は常に流れて入れ替わっているように、である。会社もそうだ。社員などの構成人員は当然のように入れ替わっていくが、会社というアイデンティティは一個の人間のように保たれてる。
食べ物が人体を作るなら、読書がその人の思考を形作るというのもあるだろう。もちろん読書というのは一例だが、知識や教養を得るという点において読書はもっとも効率が良い。本にはページ数という制約があり、その中では重要なエッセンスが剥き出しになっている場合が多いからだ。
僕のデスクの前にはちょうど本棚がある。先日、本棚を整理したので、手の届く場所にあるのは自分にとって大事な本ということになる。本は開かないと中身が見えない。でも一度でも読んだ本であれば、背表紙に印刷されたタイトルを読むだけでだいたいどんなことが書いてあったか、ある程度は思い出すことができる。パソコンのフォルダに似ている。
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