もし上司が亡くなったら社内の弔事マナー
社会に出て日が浅い方にとって、戸惑うことが多いことの一つが、職場関係の「弔事」ではないでしょうか。あってほしくないことですが、もしあなたの上司が急に亡くなってしまったら。いったい何をどのようにすべきでしょうか。
今回は、新社会人ばかりでなく、全ての社会人が「上司の死」という事態に際して、知っておかなければならない行動や弔事のマナーについてお話しします。
目次
1. 突然の訃報にどう対処するか
1) 家族からの訃報と会社への伝達を依頼された時
2) 部署内ですべきこと
2. お通夜・葬儀への参列
1) 参列時のマナー、服装
2) お悔やみの言葉
3) 香典の金額
4) 通夜・葬儀のお手伝いをする場合
1. 突然の訃報にどう対処するか
1) 家族からの訃報と会社への伝達を依頼された時
社内の服務規定や就業規則で定められた手順に従って、人事部や総務部へ連絡します。人事・総務部などが対応する事項(弔電、供花・供物の手配など)はそちらに任せます。
また、あなたの直属の上司や、亡くなった上司の上級職責にある方に知らせます。
もし、通夜、葬儀などの日時、場所などが決まっているようなら、それも伝えなければなりません。訃報を受けた際に、遺族へお悔やみの言葉をかけるだけでなく、これらの事項も確認しておきましょう。
整理すると、確認して伝えるべきことは以下のような事項です。
・誰が亡くなったのか
・いつ亡くなったのか
・葬儀の形態(通夜、告別式、家族葬)
・葬儀の日時・場所と電話番号(弔電や供花・供物の手配のため必要です)
・喪主の氏名(社員との関係)
2) 部署内ですべきこと
部署で対応しなければならないことは、まずは直属の上司や上級職責にある上司に相談し指示を受けます。その際、次のようなことを確認して実行します。
・関係部署へ書面やメールで知らせる
書面やメールで知らせることになった場合は、人事・総務部へ伝えたものと同様の項目を記載します。
・社外への通知
上司が関わっていた仕事によっては、仕入先・顧客などの取引先、元請け・下請けなどの協力企業といった関係先へ通知しなければなりません。
関係性によっては、担当が変わるといった通知のみで済むか、お通夜や葬儀についてもお知らせすべきかは違ってきます。上司と相談して行います。
・弔電・供花・供物の手配
会社によっては、弔電や供花等を所属部署が手配しなければならかもしれません。これらの手配をする時には日時、場所、喪主名、送り主名をきちんと確認し間違えのないよう注意してください。特にお名前や続柄で間違いがあると、ご遺族にとても失礼になりますので確認が必要です。(ご尊父とご岳父の違いなど)
2. お通夜・葬儀への参列
1) 参列時のマナー、服装
基本的には通夜・告別式ともに参列するのが丁寧ですが、最近では仕事などの都合上どちらか片方だけのことも多くありますし、遺族の意向でどちらかを指定されることもあります。
葬儀・告別式は喪服で参列することが基本ですが、通夜には仕事場から行くことも多く、やむを得ない場合は制服もしくは暗めの色の洋服でも良いとされています。
その際、アクセサリーやメイクにも要注意しましょう。口紅などは色を控えめにして、光るアクセサリーは外しましょう。
また通夜・葬儀・告別式に上司や先輩と一緒に参列することも多いですね。その時は役職が上の人から順番に受付・焼香を行います。会社の代表として参列しているので、最低限のビジネスマナーも忘れないようにしましょう。
2) お悔やみの言葉
上司が亡くなったら、通夜・葬儀・告別式などでご遺族にどのような言葉をかけて哀悼の意を伝えればよいのか?悩まれる方も多いかと思います。社会人としてふさわしい振る舞いをしなければならない。そんな思いが強すぎると、紋切型で当たり障りのないものになるかもしれません。
それよりも、まず肉親を亡くしてしまったことの悲しみに配慮しましょう。そうすれば、その立場や関係性によってかける言葉は違って然るべきとわかります。あなたの心からの哀悼の意、真摯なお声がけを心がけましょう。
ここでは、ご遺族にどのような言葉をかければよいかをご紹介します。例文もご紹介しますので、頭に入れておきましょう。
・上司の両親にかける言葉
上司の両親から直接電話などで訃報を知ったときは連絡へのお礼を述べた上で、お通夜または葬儀への参列の意向を伝えます。また、簡潔で適切な言葉で追悼の言葉を伝えましょう。
参考例:「ご連絡感謝します。もし可能であれば式へ赴きたいのですが」
式に参列する際に、面識がない場合は自己紹介を忘れずにおこないます。その後、改めて追悼の言葉を伝えます。自分よりも子どもが先に亡くなってしまうということは親にとってこれ以上ないショックなことですから、寄り添いの言葉が一言あると、なおよいでしょう。
参考例:「このたびはあまりのことに言葉を失っております」
「お父様、お母様の驚きと悲しみを想うと、胸が押しつぶされそうになります」
・上司の兄弟にかける言葉
上司の兄弟にかける言葉は、両親にかける言葉と同じです。
血のつながった兄弟姉妹が突然亡くなることは想像できないほどにショックなことですので、「何か手伝えることがあれば……」などの寄り添いの言葉をかけるようにしましょう。
初対面であれば「〇〇様の部下の者です」などと自己紹介をおこない、「ご兄弟(もしくはご姉妹)の〇〇様には生前よくしていただいていました。」と伝えるのもよいでしょう。また、あまり感傷的な言葉をかけることは避け、簡潔な言葉を選ぶようにします。
・上司の配偶者にかける言葉
上司の配偶者にかける言葉は、両親やご兄弟にかける言葉と同じです。寄り添ったパートナーが突然いなくなってしまうことは思っている以上にショックなことですので、「できることがあればおっしゃってください」と気持ちを理解しようとする言葉をかけましょう。
また、パートナーがいなくなってしまうことで体調を崩してしまう人もいます。「〇〇様もご心労で倒れることのないよう」と不安や寂しさを察する言葉をかけることも大事です。
・上司の子どもにかける言葉
上司の子どもにかける言葉は、お子様の年齢が何歳なのかによって異なります。お子様が小学生以下の場合は「お父様(もしくはお母様)のこと、寂しくなりますね」といった言葉をかけましょう。難しい表現を使用せず、敬意を払うことが大切です。
もしお子様が中学生以上であれば、両親や兄弟、配偶者と同じ言葉をかけます。中学生ともなると難しい言葉を理解する子もいますから、大人と同じように対応し、敬意を払いましょう。
3) 香典の金額
香典の金額は、個人との親しさの程度、個人や送る人の社会的地位などによってことになります。上司が亡くなったの場合は、職場関係のケースですから、1万円未満が妥当です。
4) 通夜・葬儀のお手伝いをする場合
上司が亡くなった場合、斎場での会社関係の受付や案内など葬儀のお手伝いを頼まれることがあるかもしれません。
その際、喪服を着て対応するのはもちろんですが、香典を受け取ったり、案内したりすることもあるので、ネイルやマニキュアは控え、靴はできるだけ大きな音が出ないものを選びます。またお悔やみの心を持ち、笑う・大きな声を出す・スマートフォンをいじる等の行為は厳に慎んでください。
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