台湾便り~【言葉オタクの戯言】大陸の中国語と、台湾の中国語の違い
台湾に来て2週間以上がすぎましたが、これまで、中国で中国語を学びました!という人に、こちらで会ったことがありません。
なので、大陸と台湾の中国語、この2つの違いを感じている人も少ないかなと思い、お話してみようかと思います。
感覚が新鮮なうちに話さないと慣れてしまい、忘れてしまいそうですー!
1.中国中国語と台湾中国語の違い(発音)
まず、中国と台湾では、発音が違います。
大陸中国語に慣れている私にとっては、正直、とても聞き取り取りづらいです。
まず、ZH(じ)、CH(ち)、SH(し)、R(り)の、そり舌音が発音されません。
日本語にもない発音ですので難しいのですが、舌先を上の歯茎の裏に押し付けて発音する音です。
発音が多少違っていても、会話の流れから想像しながら聞いているので、意味がわからないことは少ないですが、「数」についてだけ結構わかりづらいです。
なぜなら、本来異なる発音であるはずの、4と10が同じ発音になるため、???となってしまうからです。
学校で困るのは、留学生同士の会話も台湾発音になっているため、とても難解で、何度も聞きなおしながらコミュニケーションをとっています。
2.中国中国語と台湾中国語の違い(漢字)
いわずと知れた違いですが、簡体字と繁体字の違いがあります。
世界では、簡体字を利用している人口が圧倒的に多く、大陸の人、15億人くらい。繁体字は、台湾と香港、マカオで使われており、利用者は3000万人程度です。
違いはこんな感じです。
欢迎来日本(簡体字)
歡迎來日本(繁体字)
授業中、先生が、漢字書けないというのはよくありまして、「簡体字で書いちゃおう」と言っている先生もいます。
同級生も、「話すのはいいけど、文字は書きたくなーい」と発言しちゃっていました😂
私も繁体字の書き方を覚える元気までなく、読めるようにすることがいったんの目標です。
ちなみに、これは書けないでしょうという漢字を一つ。
カメ🐢です。
龜(繁体字)
もはや象形文字に見えています…🫥
3.中国中国語と台湾中国語の違い(言い回し)
ある程度覚悟はしていたのですが、かなり単語や言い回しが異なります。
たとえば、
というやり取りであれば、
と習ってきました。
実際には、日本人にとって「不客气」は発音しづらいため、「没事儿」を日常にしておりましたが、これを言うときっと『大陸の人』になってしまうんだろうなーと思うと、言葉を飲み込んでしまう毎日です。
台湾では、こう言っていますね。
大陸では聞いたことのない言い回しです!
他に、先週先生から授業中教えて頂いたのですが、台湾では、「不要(いりません)」はちょっときつすぎるので、台湾の人は「不用(いりません)」というそうです。
大陸でも「不用」は使いますが、「不要」の方が使う頻度は圧倒的に多いなあと思いました。
4.言葉は生き物、消えては生まれる
いつも思うのは、言葉というのは生き物であり、一分一秒、どんどん消えては生まれているということです。
今回の留学で学べて嬉しいのは、デジタル関係、SNS関係の言葉です。
そもそも私が、昔、中国に留学していた頃は、これらの言葉自体があまりありませんでした。
あっても、ダウンロードやらソフトウェアくらい。
なので、今回の一番の収穫です😊
繰り返しになりますが、言葉というのは、文化や時代に関係するものであり、必要な言葉が生まれ、不要になった言葉は消えていきます。
そのため、台湾で必要な言葉がよく使われるのは当然のことだなあと感じます。
中国語で発音するのに、ちょっとドキドキしてしまうのが、政治的な言葉。
中国では、軍や当局、公安みたいな言葉は使いますが、台湾のように、言論の自由、選挙、総統、政治、政策、言論統制…などの言葉は、あったとしても使ったことがありません。
(怖すぎて…)
→よって、外国人は覚える機会がない。
他には、台湾の方々は、性格的にも、大陸よりのんびりしていて、大陸より空気を読むところがあるように思います。
なので、言い回しが少しまろやかな気がします。
気を使っている感じというか…。
大陸の人はよくも悪くもオープン、おおらか、率直、大胆、自己肯定感200%?という感じなので、やはり言葉選びも変わってくるのでしょう。
5.まとめ:混乱しながら過ごしています
このように、いろいろ混乱しながらも、整理しながらも、暮らしています。
大陸の言葉を話すことで、大陸の人に見られることは…
私はそもそも外国人なので、どうなんでしょうね。
ただ、郷に入っては郷に従え。
ここの方々と同じ言葉を使い分けられるよう、頑張りたいと思います。
(頭パンクしなければ)