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FHPの運動療法
今回も運動療法シリーズです。
今回は、FHP(ヘッドフォワードポスチャー)の運動療法について。
よほどの制限がない限り…
マッサージやリリースとかしなくても十分過ぎるくらい運動療法だけでFHPを代表とするマルアライメントの修正は可能です。
頭部前方突出位のことをFHPというわけですが、この姿勢アライメントがある時点で、臨床上で全ての疾患の介入を行う上で厄介になります。
原因を仮説しようと思えば…
頭頚部の位置関係が問題ですが、、
下肢の症状にまで関与するのがFHPになります。
特に、頚部や肩関節周囲の疾患&脊柱コントロールに深く関わるため上半身の疾患では出来る範囲で解決しておきたいのがFHPです。
FHPのメカニズム
FHPのメカニズムですが…
各関節や骨の位置関係や状態をまとめると…
下肢アライメントは除いていますが、上記の表のような状態になるのがFHP(フォワードヘッドポスチャー)の状態です。
胸椎の後弯が増強することや骨盤が後傾することは当たり前だと思うと思いますが、この全体の位置関係を捉えた上で、どんな運動療法を組み立ててエクササイズを行っていくかが大切になってきます。
そして…
特に重要になってくることとして…
・上位頸椎の屈曲
・下位頸椎の伸展
この動きがセットで出せることが改善のポイントになります。
ほとんどの方は、この動きの真逆の動きになっていることが多く、上位頸椎伸展アライメントで下位頸椎屈曲アライメントになってます。
【上位頸椎と下位頸椎の関係性】
— 薬師寺偲(Shinobu Yakushiji) (@gmawgmaw) November 1, 2020
胸椎が動かない
↓
下位頸椎が固まる
↓
上位頸椎の動きが過剰になる
↓
後頭下筋群のタイトネス
↓
頸椎全体の機能不全
上位頸椎の機能は、頭部の位置と下位頸椎の状態しだい。
下位頸椎の機能は、上位頸椎と胸椎の状態しだい。
根本を辿ると、胸椎のモビリティの低下によって下位頸椎の可動性低下により上位頸椎を過度に使用する状態になっているケースも多いです。
上位頸椎伸展アライメントと下位頸椎屈曲アライメント自体が悪いわけではなく、「この状態しか取れない状態になること」が問題になります。
上記の様な画像の状態になることで…
骨アライメントが変化するわけなので、筋肉のアンバランスも当然ですが生まれてきます。
FHPの筋肉バランス
【赤線(過緊張の筋肉)】
・後頭下筋群
・肩甲挙筋
・僧帽筋上部線維
・胸鎖乳突筋
・斜角筋
・大胸筋
・小胸筋
【青線(筋力低下の筋肉)】
・頚長筋
・僧帽筋中部線維
・僧帽筋下部線維
・前鋸筋
上位交差性症候群ともいいますが、この過緊張になりやすい筋肉と、筋力低下しやすい筋肉はセットで把握しておくべきです。
中でも…
FHPを修正する上では頚部前面屈筋群の筋力低下の改善が重要と言われている文献も多く、後頭下筋群のマッサージやリリースをするだけでは不十分であり、合わせて頚部前面屈筋群のエクササイズが重要になってきます。
FHPの運動療法ポイント
【カールアップ】
定番中の定番ですが…
カールアップはFHPの運動療法でとても有効なんですが、ただ頭を持ち上げればいいわけではなく注意点が様々あるので知っておく必要があります。
ピラティスインストラクターやパーソナルトレーナーの方も多く購読して頂いているのでこのポイントは要チェックです。
<カールアップのポイント>
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