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薄闇を急ぎ家路に着く頃に繁く鳴くのか 宵の松虫 恋心だったか 空に散ったのは 花火だったのか 夏の終わりの 「じゃあ またね」なんて笑って言ったのは それが最後の別れだったのか * 夏祭り 南の空には 上弦の弓張り月と天空を射る矢 (20230825/私之若夜=しのわかや)
住んでいる世界は同じで違うのは君と僕との世界観だけ 伝えたい声はノイズに消えてゆき 想いは文字に埋もれ消される 傷つけるつもりはないのに正直になればなるほど刃(やいば)の「ことば」 * わかり合う気は最初からないけれど誤解で終わるのは忍びない (20230225/私之若夜=しのわかや) ※写真はcanvaからいただきました。
古語めいた言葉を意識して詠った三首です(笑)よかったら、読んでください。 特定の状況下で詠んだ歌なので、本来は、それぞれの歌に詞書が必要ですが、面倒なので省略します。解釈は、ご自由に。あまり意味を追いすぎると謎は深まるばかりです(笑) * 潮騒や磯にただよふか沖の岩 遠くに鴎の歌声は哀し 山風の語る言葉は分からねど軒端の草は繁くざわめく 奥山を巡る風だに知るわけを昨日の今日に露も知らざる (20221217/私之若夜=しのわかや) ※写真はCanvaからい
旧仮名使いの古語めいた言葉を意識して詠った三首です(笑)よかったら、読んでください。 * 繰り返し 昨日の今日の生業に咲かす花さへ やをら散りゆく 女郎花 原野の中に芳しく儚く匂ふ 優しき夕暮れ ともしびの あかしの君と今朝別れ 乱れ髪なる かるかやのみち (20221128/私之若夜=しのわかや) ※2020年9月下旬頃に詠んだ歌を再編しました。 実際の女郎花(オミナエシ)の花の匂いは…?! 写真はcanvaからいただきました。
普段の仕事や生活で、「自分は必死で目の前のことに取り組んでいるのに、経験年数が多少上だからって、何だよ、その上から目線は―――」って思ったことないですか?やることもしないで口ばかり…。 そんな鼻持ちならない人に向けてちょっと一言、じゃなくて三首。よかったら読んでください(笑) 精一杯なのに『何やってるんだ』って どうにかしようとしているだけです 多用する『一皮むけた』で何令虫?これ以上脱ぐ皮が無いです 『先輩は先輩として立てるもの』そんな努力を君にも望むよ (2022
今すぐに食べたい気持ちと躊躇いと半分未知のミックス・ソフト 暑い日のソフトクリームは飲み物で油断してるとタリラリラリラ 行きたくて脚がムズムズしてるのに膝に乗るなんて 'Oh my god!' * 欲求と現実が常に噛み合えば全てうまくいく はずなんだけど… (20220928/私之若夜=しのわかや) ※写真はCanvaからいただきました。
窓枠に閉じ込められた風景が君の破顔の色を映し出す 哀愁の秋の気配が君色(きみいろ)に染まる九月の午後の風景 悲しみの瞼が切り取る景色には君の面影が浮かぶ街角 * リボルバーすべての穴に渾身の彩光弾(さいこうだん)を充填した君 もう君の言葉も仕草も表情も僕のハートを打ち抜く色弾 (20220927/私之若夜=しのわかや) ※ハードボイルドな恋愛短歌…??? 「色弾(いろだま)」は、私の造語です。 「工口弾」もしくは「色気玉」のほうが 近いかもしれません(冗談です・
朝一番「いってらっしゃい」の一言が「行ってきます」の御守となる 言ってみたら「いつでも聞くよ」の一言で「これぞ友情」と思う瞬間 上司から「いいね」と笑顔の一言で やりがいを感じ始めた仕事 * 言っている意味が同じなら柔らかい言葉のほうが人は救われる (20210913/私之若夜=しのわかや) ※写真はCanvaからいただきました。
白露過ぎうるさい蝉は何処へやら代わりに淋しい秋がおじゃった 強すぎた日差しも少し弱まって空には秋の雲が散らばる おじさんが何処か近所で草刈りのエンジン音を轟かせている * 秋よ来い秋よ来い濃い秋よ来い恋よ来い濃い恋も秋も来い (嗚呼君よ別れの季節という勿れ秋に始まる恋もあるから) (20220910/私之若夜=しのわかや) ※画像はCanvaからいただいています。
「それはそれ」って話をはぐらかすんじゃねぇ! それがアレだから言っているんだ! 「私には関係ない」って顔するな!お前も充分、「ウチの顔」だから 内情はアレコレ縛られ絞められて気付けばウチらは離れられない * こうなれば、ウチらは運命共同体。足の引っ張り合いは、やめよう 横一線、足並み揃え「百人の百一脚」で確実な一歩!? (20220902/私之若夜=しのわかや) ※画像はCanvaからいただいています。 若干、フィクションが入
税務署を出てホッとした午後一時、秋の気配が熱気に消えてた 雨だとか今朝は予報で言ってたが、空は青いわ、蝉は鳴いてるわ 申告の相談が終わり帰り道『納涼人(のうりょうびと)』がスーパーに集う * 買い物は近くの涼しい商店で。地元に貢献。家計に貢献 節約と涼を求めて街を行く暑さは続くが 明日(あす)から九月 (20220831/私之若夜=しのわかや) ※画像はCanvaからいただいています。
辞書などで検索しながら詠む歌は調べて満足して終わってる 何となく感覚で詠んだものだから どうぞ感覚で読んでください こんなんじゃあイケないよって思うけど詠んでも残らないものばかり * 自らが詠んだ歌なのに日が経てば詠み人知らずの歌となりがち (20220829/私之若夜=しのわかや) ※画像はCanvaからいただいています。
日に焼けたのかなヒリヒリする肌に温めのシャワーが染みる夕暮れ 見やすいと言うので変えた綿棒の黒を見つめる風呂上がりである 夜遅く爪を切るなと止められて忙しい朝に深爪をする * 風のせいなのかな枝が揺れている。でも、あそこだけ?あっ尻尾、ぶらり (20220828/私之若夜=しのわかや) ※画像はCanvaからいただいています。
ちぎれ雲流れる後ろに黒雲がゲリラ雷雨を連れて湧いてくる ヘリコプターばりばりばりと飛んで行く雲に追われて東の方へ 降ってくる前の匂いを誰かしら言っていたよなペトリコールと * 宵の口 急に近づく雷鳴と雨に消された猛暑の世界 (20220728/私之若夜=しのわかや) ※画像はCanvaからいただいています。