言の音*コトノネ【詩】
しつこく勧める君からもらった空色のラムネ
ノーサンキューと思ったけれどそっと口づけて一気に飲む
忘れかけていた想い出の味は やっぱり甘い
かなり前から遠くに聞こえる 祭りの笛の音
やや控えめな人の賑わいに何故か微睡む
静かな寝息と 霞む意識は 心地よい真昼の戸惑い
長閑な時間を逸脱し 一斉に飛び立つ鳩と 舞い落ちる羽根
割り切れない夏の記憶を頁に挟む
書きかけの歌と 読みかけのトルストイ
やりかけの詩作と また読みかけのハイネ
暫し 創作に飽きたら 夜のジンライム
呑気な