運と縁を引き寄せる!就活メンタル教本🥝
0.はじめに
はじめまして。この春から光文社で働き始めます、🥝です。
光文社を第一志望に就職活動をして、なんとか無事に内定をいただくことができました。採用選考では「VERY web」と「営業」を志望していました。
一年前、何かヒントがないかと深夜に読み漁っていたこのnoteを自分がいま書いているなんて、なんだか信じられない気持ちです。内定をいただいてからまもなく9カ月がたちますが、まだ嬉しいですからね、笑。
そう、一年前の私は、「出版社から内定をいただけるなんて信じられない」くらいの後発ゆるゆる就活生でした。
一緒に内定した同期を見ると、みんな人柄が魅力的なのはもちろん、出版社の採用試験に向けてきちんと対策していた出版就活無双ガール、客観的に見て明らかに「強いな」と思える経歴を持つシゴデキ好青年、読書家で知識ゴリゴリマンかつ文才の塊、といった3名で、よくここに私が並べたな…あらためて奇跡だ…といつも思わされます。
とはいえ、世の中そんなすごい人ばかりではないのが現状です(鏡を見ながら)。
もちろんすごい人であるに越したことはないのですが、採用試験が差し迫っているいま、これからすごい人になるのもなかなか難しいわけで。
ここでは、出版サークルに入っていたわけでも、出版社でアルバイトをしていたわけでも、本や漫画・雑誌等コンテンツに人一倍詳しいわけでも、何か強い経歴があるわけでもない、どこにでもいる普通の大学生が、気乗りしない就活をいかにして乗り越えたのか、お話しできればと思います。
まったく自慢できる話ではないのですが、採用試験直前の冬にギリギリで就活に本腰を入れ、強靭なメンタルのみを武器に駆け抜けた身です。残念ながら有益な「対策」はあまりお伝えできません。「対策」するほどの時間もありませんでした(反省)。ただ、「強靭なメンタル」についてなら、もしかしたら皆さんにも参考にしてもらえる部分があるかもしれない、と思って、このnoteを書き始めました。お察しのとおりメンタル面の話が中心になるので、具体的な対策が知りたい人は、ほかの内定者のページへお進みください。(私も最後のQ&Aに少しだけ書きます)
出版社に自分が入れるわけないよ~と思っている皆さん、
まだわかりませんよ。
一年前の私のように「本当は出版社で働きたいと思っているけど自信がない」という皆さんが、周りと比較せず自分のやり方で楽しく就活できるよう、背中を押せれば嬉しいです。
1.自己紹介
ここで、わたくし🥝がどんな人なのか、簡単に自己紹介させてください。
「出版社で働く人は特定の何かに人一倍詳しくて熱く語れる人が多い」と聞きますが、私はというと、「アイドルからスポーツまで」(ゆりかごから墓場まで)。幅広い界隈に少しずつ腰かける、ゆるオタク気質です。布教したがるタイプでもあります。
2.就活前の私
⑴どんな学生時代だった?
「出版社に内定するためにやっていたことはありますか?」と聞かれることがあるのですが、私はこれといって特別な何かをしていたわけではありません。
振り返ると、ほどよく勉強してほどよくサークルで遊んで、ほどよくバイトも睡眠もする、充実した学生生活でした。強いて言うなら、周りの友達よりも少しだけ大学の勉強が好きだったかもしれません。
いま考えれば、台湾留学は就活について考えるいい機会になったな、と思います。まず、「大学3年生から就活を始める」なんて海外ではほとんどないですからね。帰国したらすぐ就活しなきゃ、と焦っていたら、スペイン人の友人に「はあ?なんのための大学なの?」と心底驚いた顔で言われました。ごもっとも。
ここで、「大学生のうちに就活するのが当たり前ではない。いつ就活してもいい。生活のための糧(お金の形をしている)はけっこうどこでもどんな仕事でも手に入る。大手企業でもそうでなくてもみんなちゃんと生きている。いちばん大切なのは心身の健康。いざとなったら台湾に逃亡」という考えを自分の脳に刷り込みました。
いちばん大切なのは心身の健康。いざとなったら台湾に逃亡。
皆さんもrapしてみてください。少し元気になるはず。
「特に何もしてない、なんて聞きたくて読んでるわけじゃないわ!」「就活で使ったエピソード、はよ教えんかい!」と思った皆さん、お待たせしました。
ここに挙げたエピソードを見てもらえればわかるとおり、エピソードそのものが目を惹くものである必要は必ずしもないと思っています。出版社はおそらくどの会社でも、「なぜそうしたのか」「どこが好きなのか」「なぜ嫌だったのか」という、比較的内面にフォーカスした質問をしてくれます。
特に光文社の面接は、二次面接以降、すごく丁寧に時間をかけて私のことを知ろうとしてくれます。なので「普通のエピソードを、いかに解像度を上げて語るか」を考えることが大切かも、と内定をいただいてから気がつきました(就活中は正直こんなに冷静ではなかった)。他の人と似たように見える経験でも、その裏には各々違う考えや感想があるはずです。その部分を、自分自身が見落とさないように。
⑵出版社を目指すまで
ところで、いつから出版社を目指し始めたの?
という質問に備えて答えを考えてみたのですが、明確にはわかりませんでした。高校生の頃から漠然と出版社に入りたかった気もします。
実は、私は就活を始める前から、自分が本当は出版社に入りたいと思っていることを知っていました。
私は常日頃から「自分とはどういう人間で、何が好きで、何が嬉しくなくて、それはなぜなのか」というようなことを無意識のうちにずっと考えている人なんです。だから、みんなと同じような黒いスーツを着てたくさんの企業にエントリーすることが自分には向いていないことも、本音を言うと出版業界以外にあまり興味がないことも、わかっていました。
同時に、出版業界は志望者が多いと聞いていたし、私は出版にまつわるあれこれの経験もなかったので、自分には難しいだろう、とも思っていました。
出版社を諦める言い訳を探すように、大学4年の秋頃には全く別の業界の説明会にいくつかゆるっと参加していました。どの業界もまったくカラーが違っていて面白かったのを覚えています。自分がその仕事に就きたい、という気持ちは湧かなかったけれど、なんの肩書もないただの学生があらゆる業界のあらゆる企業の話を無料で聞ける機会って、就活くらいしかないのではないかと思うと、どの機会も貴重で楽しかったです。
そして、大学4年の12月上旬、「やっぱり私は出版社以外にはそんなに入りたくないのだ」とついに自分の気持ちを認めました。いろいろと理由をつけて出版就活を避けていたけど、どうせ好きなんだから、黙って出版社を目指そう、と腹を括ったのです。
3.戦略を立てる
出版就活をすると決意したところで、まず、エントリーする企業を絞りました。公開されたESにいくつか目を通して、自分が好きなコンテンツがない企業については何も語れないから受けない、と決めました。業界最大手でもエントリーしませんでした。
そして、自分が特に好きな書籍または雑誌がある企業のなかで、私のことを好きになる可能性のある企業はどれか、考えました。その結果、総合出版社は2社、専門出版社1社で勝負すると決め、某大手総合出版社は「出版社の採用」の感覚を摑むためにお試しで受けてみることにしました。
光文社を第一志望に定めた理由は、昨年の1DAYインターンに参加した際、本社で数名の社員の方の話を聞いて、私のフィールドはここだ!と直感的に思ったからです。…論理的でなくてすみません。でも、直感って案外大事ですよ。
でもやっぱり、社員の皆さんとお話していてとても居心地がよく、自分が光文社で働いているイメージができたことが決め手だったような気もします。
私のように受ける企業を絞って、受ける企業だけに時間を使う、というスタイルが合う人もいれば、出版社に片っ端からエントリーし、面接は数をこなして上達する、というスタイルが合う人もいます。ご自身がどちら派か、見極めてみてくださいね。
4.面接の心構え
ESのコツや作文試験の対策などは恥ずかしながらあまり話せないので、「🥝流・面接の心構え」を伝授させてください。「面接の心構え」とは言いましたが、いまからご紹介する三つの考え方やメンタルの持ちようは、ESや作文に取り組む際にも応用できるものではないかと思っています。真似できそうな部分があれば、ぜひ。
⑴前と後ろに勝つ
面接って多くの人が緊張すると思います。
「無理!緊張!出版社の倍率高すぎる!誰が入れるんじゃ!」と思っている方、きっとたくさんいますよね?
私も以前は思っていました。
そんな皆さんと過去の私のために言います。
ずばり、「前と後ろに勝つ」。
これが、私の面接メンタルでした。はいもう一度みんなで復唱。せーの、「前と後ろに勝つ」。
⑵自分の土俵で勝負する
自分の土俵で勝負する。なにも私が自分で言っているわけではありません。光文社の24卒採用サイトに、23卒の先輩からのメッセージとして書いてありました。採用サイトを熟読した私は、「自分の土俵!承知しました!」と心の中で叫び、「私は台湾キャラでいくぞ」と決めました。そして、面接では台湾留学について文字どおり喋りまくりました。
自分にキャラをつけると、「台湾の子ね」みたいな感じで人事や面接官に覚えてもらえるのではないかと思ったからです。それは「カラオケの子」でもいいし「自転車の子」でもいいし、「メレンゲの子」でもいいかもしれません。
⑶また会いたいと思ってもらえますように
ところで、面接のゴールってなんだと思いますか?
私は就活の前半、「一緒に働きたいと思ってもらえること」だと思っていました。選考が進んでいくにつれて、「一緒に働きたいと双方が思えること」が就活の理想だと気づいたのですが、いずれにせよ、また会いたいと思ってもらえることはマストかもしれませんね。
また会いたいと思ってもらうにはどうしたらいいか。自分が採用側だったらどんな人と働きたいか。自分の素を出しつつそのバランスを取るにはどうしたらいいか。そんなことを考えながら面接に臨んでいました。きっと、自分の素をさらけ出して、そんな私にまた会いたいと思ってもらえればそれがベストだと思います。私は光文社でいちばんその理想形を体現できたと感じているのですが、それにはもちろん少しの努力も必要です。
面接官の方は、一日に何十人という学生を面接しているので、きっと消耗しています。だから、私のときくらいは少しでも楽しく、面白く、充実した時間を過ごしてくださいね!という気持ちでいました。自分も楽しんで、面接官も楽しませよう、一緒にいい時間を過ごそう、という心構えは面接においてとっても重要だと思いました。もしかしたら、仕事でもプライベートでも、どんな人を相手にする場合も、この考え方は大切かもしれません。
5.就活を終えたいま、思うこと
私は、就活をいまやる道だけが絶対ではない、と思ったからこそ、少し気軽に出版業界の門をたたくことができました。たとえ出版社に入れなかったとしても、きっとそれが自分にとっての最良の人生で、ほかの道でも自分は楽しく元気にやれる、という確信があったからです(ポジティブバカ)。
運よく第一志望だった光文社から内定をいただけたことは本当に嬉しく思っていますが、就活って本当に「運と縁」なんです。私は偶然光文社と巡り合うタイミングが大学5年生の春でしたが、なかには35歳の夏が最良のタイミングの人もいるでしょう。
就活をやったからこそ、その楽しさもわかりました。もちろん乗り越えなきゃいけないハードルはいくつかあるし、しんどいと感じるときもあると思います。それでも、就活を始めるまではやりたくないと思っていた私でも、いざやってみると、けっこう楽しかったです。企業の人が前職の経歴も何もない自分に興味を持ってくれて、話を聞いてくれて、私も聞きたいことを聞けて…。
こんな貴重な機会、楽しまないともったいないですよ!
この記事を読んでわかっていただけたと思いますが、私って本当に話が長いんですよ。グループLINEを送るとき、トーク画面の緑色の面積が誰よりも大きいことを高校生の頃少し悩んでいた時期もありました。もう諦めましたけど(ポジティブバカ)。
でも、こんな私の話にも面白がりつつ耳を傾けてくれる方々と、面接の場で出会うことができたのです。
最後は、「この会社で働きたい、あなたと」という気持ちの強さが運を引き寄せた、と思っています。
就活中って何をしていても心の奥に就活のことが引っかかっていたり、静かなプレッシャーが常につきまとったり、なんだかんだ憂鬱ですよね。
それでも、「自分に出版社は無理だろう」と思っている人も、気持ちの持ちようで行動も結果も大きく変わると思います。
私は光文社の面接準備はESを提出してから始めましたが、それでもなんとか間に合ったので、まずは臆さずありのままの自分をESに書き起こしてみてください。
就活をやってみた結果、どんな企業で働くことになっても、また大学で勉強することになっても、一旦休憩することにしても、どんな道も、あなたにとってそれがそのときの最善なのです。
人は誰でも生きているだけで優勝だし、自分はけっこういい奴って自分がいちばんわかっているはず。その気持ちを信じてあげてくださいね。
いちばん大切なのは心身の健康。いざとなったら台湾に逃亡。(再)
諦めず、元気に、楽しく、自己肯定感を高く、人生に取り組んでいきましょうね。
一緒に頑張りましょう!
素敵な春になりますように。
Q&A
ちゃんと対策っぽいことも少しは書かなきゃなあ、と思い、このコーナーを作りました。振り返ってみると、(ちゃんとしているかは別として、)けっこういろいろ考えてやっていたみたいです。もしよかったら、読んで帰ってください。
Q1.全部で何社エントリーした?
A1.出版社5社、出版取次1社、その他3社(業界バラバラ)の計9社。
専門出版社と光文社のほかにもう一つ照準を合わせていた総合出版社は、いずれも15人くらいには残れたのですが、あと一歩のところで内定には及ばず。
でも大丈夫。私を採用しないほうがセンスないですからね(ポジティブバカ)。
Q2.ESを書く際に気をつけていたことは?
A2.ESの正解なんていつになってもわかりませんが、私は面接で質問してほしい内容を随所にちりばめて、面接官がESを読んでそのことを質問したくなるような書き方をするよう心がけていました。また、これはその後の作文試験や面接にも共通しますが、素直に、正直に、自分の言葉で書くことが大切だと思います。
あとは、読む人の気持ちを考えて、私のESを読んでいる時間が楽しくいい時間になれば嬉しいな、と思いながら書くことも意識していました。読み手へのサービス精神、大事ですよ。
Q3.面接の準備でやったことは?
A3.大きく三つあります。
ひとつは、ESから考えうる、すべての質問を想定すること。私はまあそれなりに口がまわるほうではあるのですが、なんせ話が長いので、少しでも簡潔に話せるよう、練習していました。「自分にできる準備を最大限した」と思える状態で面接に臨めると、いつもより少し自信を持って会話できます。私は毎晩お風呂やお布団の中で模擬面接をぶつぶつ一人でやっていました。それでも想定外の質問はあるものですが、それについてはそのときに思いついたことを素直に答えていました。
二つめは、近所の公営図書館でエントリーした企業の雑誌のバックナンバーを見ること。ESが通過した頃から気が向いたときに通って、一回3時間くらい集中して目にとまったページをストックしていました。
具体的には、好きな記事、好きじゃない記事、自分が企画を入れるなら?どれかひとつ連載をやめるとしたらどれ?それはなぜ?など、作り手の視点でさまざまな角度から光文社の出版物に目を通しました。
三つめは、自分の好きな本屋さんいくつかを定期的に訪れること。
私は第二志望部署が営業だったので、各書店に並んでいる雑誌や書籍の違いを、その地域のターゲット層を予想しながら見ていました。自分が売り手ならどんなポップをつける?どんなコピーで売り出す?書店のどこに置く?いちばんいい棚はどれ?など、出版社の営業として働いている自分をイメージしながら、想像上の「出版社の営業視点」にできる限り寄せて考えていました。
Q4.筆記試験の対策は?
A4.対策らしい対策は何もしていません。文章を書く練習も特にしませんでした。ありのまま、書けることを必死で書いた記憶があります。
二次面接前の時間制限のない提出作文については、家族に読んでもらいました。自分の信頼している人たちにいいと言ってもらえると自信になるし、自分とは異なる言い回しを知ることができて、興味深かったです。私は人に読んでもらえることがとても嬉しくて、楽しみながら作文を準備しました。
Q5.光文社の面接の服装は?
A5.一次面接から三次面接までは、自分らしさを表現できる服装、という指定がありました。
最終面接の指示は、「最終面接に相応しい服装」とのこと。
🥝ったら、実はスーツも似合っちゃうのよね〜と思いながらグレーと紺の間みたいな色のパンツスーツで参戦(リクルートスーツは持っていないので)。
「どこに出しても恥ずかしくない光文社の社員」を意識し、ノーアクセサリーにしました。満足。