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リッシュモン「シャルル七世を手なずけて自分の物にする」

飽きっぽいので、いろいろ並行してやってることのひとつ
ガストン・ボークール著『シャルル七世の歴史 Histoire de Charles VII』全6巻

私訳しながら読み進めている2巻のうち、第八章まで読了。


リッシュモン大元帥(初期)、ブルゴーニュ公と結託して悪だくみしてますね。
シャルル七世を手なずけて自分のものにする→した!と報告してる…
ていうか、元々そういう目的で近づいたっぽい。

「手に入れる」とか「我が物にする」とか、またしても誤解を招きそうな表現がーーーw

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ちなみに、2巻・第二章によると
同時期のシャルル七世は、内心では「ブールジュで受けた屈辱(凌辱・辱めを受けたこと)を恨んでおり」、リッシュモンを出し抜いて逃れることを企んでます。

全然手なずけてないし、リッシュモンの物になってないよ…
シャルルにだまされてる…😂

二人とも誤解を招く表現が多すぎて草
ありがちだけど、政略結婚を強要されたカップルに見えてきたw

なお、リッシュモンはしだいに心境が変化したようで
いつしかシャルル七世の立場に寄り添い、ブルゴーニュ公と実兄ブルターニュ公を恫喝するまでになります。

若い王を手懐けて言いなりにしようと思ったのに、逆に手懐けられてしまい、「家臣の中で一番信頼されたい、愛されたい」と望むようになるカタブツ大元帥。
根はいい人で、本気で悪だくみできる人じゃないんだろうなーと思うと憎めないです。好き!


\ここから下は自著とコンテンツの宣伝です/

▼7番目のシャルル、聖女と亡霊の声

あらすじ:不遇な生い立ちの王が百年戦争に勝利するまでの貴種流離譚。
フランス王国史上最悪の国王夫妻——狂王シャルル六世と淫乱王妃イザボー・ド・バヴィエールの10番目の子は、兄王子の連続死で14歳で王太子になるが、母と愛人のクーデターで命からがらパリを脱出。母が扇動する誹謗中傷に耐え、19歳で名ばかりの王に即位したシャルル七世は、没落する王国を背負って死と血にまみれた運命をたどる。

父母の呪縛、イングランドの脅威、ジャンヌ・ダルクとの対面と火刑、王国奪還と終戦、復権裁判。没落王太子はいかにして「恩人を見捨てた非情な王」または「勝利王、よく尽された王」と呼ばれるようになったか。

※noteのヘッダとアルファポリス版の表紙画像はPicrew「IIKANJI MAKER」で作成したイラストを加工し、イメージとして使わせていただいてます。

▼7番目のシャルル、狂った王国にうまれて【少年期編完結】

※アルファポリス版の表紙画像は離雨RIU(@re_hirame)様からいただいたファンアートを使わせていただいてます。


自著の紹介

既刊:デュマ・フィスの未邦訳小説『トリスタン・ル・ルー』

2022年10月21日、シャルル七世即位600周年記念にリリースしました。
Kindle版(電子書籍)とペーパーバック版があります。

新刊:『十九世紀の異端科学者はかく語る』

ジョン・ラボック著『The Pleasures of Life』第一部を翻訳・書籍化しました。訳者・序文で「ダーウィンとラボックの師弟関係」を書き下ろし。


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しんの(C.Clarté)
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