19世紀の異端科学者はかく語る:野心(2)
1月7日からカクヨムでスタートした『19世紀の異端科学者はかく語る:人生を楽しむ方法』(原題:The Pleasures of Life)、第二部を始めました。noteでは、訳者の主観で「感想と解説」を投稿しています。
第一部
第二部
野心(2)
note編、前回
今回は、有名・悪名高い王侯がたくさん出てくるため、翻訳とは別にあれこれ調べるのが大変でしたが、刺激的でとても楽しかった!
個性が強過ぎる王侯貴族(主に暴君)は、当時の人からすれば恐怖と迷惑でしかないですが、後世の私たちが「物語」として見る分には魅力的なキャラクターに違いない。
この話(↑)なんかは、最近の回転寿司店での悪ふざけ…ではすまない行為をした連中を思い起こさせます。
ローマ皇帝のネロやコモドゥス、イングランドのジョン王やリチャード三世は知ってますが、メッサリナとヘリオガバルスはまったく記憶になくて、調べたら想像以上にえぐかった。
失政を犯すのはましな部類で、無能、強欲、残虐であることに加えて、口に出すのも憚られるような倫理に反する卑猥さを兼ね備えていると、表立って語られにくくなるのだろうか…
悪名高き人物だけでなく、英雄的な名君も登場します。
前回でも名前が挙がったアレキサンダー大王、ナポレオン(著者のラボックはナポレオンを「天才」と誉めつつもフランスが劣化した一因と見なし、軍事的才能とは別のことを評価している)、スパルタ王レオニダス、それから、日本ではほぼ知られてないレグルスのこと。
レグルスといえば、獅子座の一等星。
日本語で検索しても星のことばかりで、人名はさっぱり出てきませんが、西洋史・哲学・美学としては重要人物らしい。アティリウス・レグルスに関するエピソードを文末にまとめたので、よろしければご参照ください。
noteで紹介している内容はほんの一部です。
詳細は、本編をご参照ください。
\アレクサンドル・デュマ・フィスの未邦訳小説を翻訳しました/
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