見出し画像

9月16日はシャルル五世の命日で、シャルル六世の即位記念日

9月16日はフランス王シャルル五世(賢明王)の命日かつ、
後継のシャルル六世(狂王)が即位した日。

拙作『7番目のシャルル』の主人公、勝利王シャルル七世のおじいちゃんとお父さんですね。

シャルル五世は享年42歳、シャルル六世は12歳…いや、誕生日前だから11歳で即位したようです。なお、シャルル五世には弟が3人いて、この王弟たちが摂政としてサポートしました。

  • アンジュー公

  • ベリー公

  • ブルゴーニュ公

小説では家系図が複雑になるのを避けるために「大貴族」でひとまとめにしてますが、実はアンジュー公とブルゴーニュ公は傍系王族です。

作中で「傍系王族」と明言しているのは、シャルル六世の弟オルレアン公だけですが……(簡略化しすぎ?)

つまり、シャルル七世にとって養父のアンジュー公と無怖公は大叔父さん。
ルネ・ダンジュー、フィリップ・ド・ブルゴーニュは再従兄弟(はとこ)ですね。
男子は全員、王位継承権を持っています。

血筋を重視するなら、アンジュー公やブルゴーニュ公がイングランドにみすみす王位継承権を譲るとは考えにくい。トロワ条約を推進した黒幕は誰なのかっていうね……込み入った話になるのでここまで。

ちなみに、ベリー公は後継者に恵まれなかったため、死後に称号と財産は王領に編入され、シャルル七世(ポンティユ伯)が兄王子の連続死で14歳で王太子になったときにベリー公を継承しています。

\きょうのX(旧Twitter)/


▼7番目のシャルル、聖女と亡霊の声

あらすじ:不遇な生い立ちの王が百年戦争に勝利するまでの貴種流離譚。
フランス王国史上最悪の国王夫妻——狂王シャルル六世と淫乱王妃イザボー・ド・バヴィエールの10番目の子は、兄王子の連続死で14歳で王太子になるが、母と愛人のクーデターで命からがらパリを脱出。母が扇動する誹謗中傷に耐え、19歳で名ばかりの王に即位したシャルル七世は、没落する王国を背負って死と血にまみれた運命をたどる。

父母の呪縛、イングランドの脅威、ジャンヌ・ダルクとの対面と火刑、王国奪還と終戦、復権裁判。没落王太子はいかにして「恩人を見捨てた非情な王」または「勝利王、よく尽された王」と呼ばれるようになったか。

※noteのヘッダとアルファポリス版の表紙画像はPicrew「IIKANJI MAKER」で作成したイラストを加工し、イメージとして使わせていただいてます。

▼7番目のシャルル、狂った王国にうまれて【少年期編完結】

※アルファポリス版の表紙画像は離雨RIU(@re_hirame)様からいただいたファンアートを使わせていただいてます。


自著の紹介

既刊:デュマ・フィスの未邦訳小説『トリスタン・ル・ルー』

2022年10月21日、シャルル七世即位600周年記念にリリースしました。
Kindle版(電子書籍)とペーパーバック版があります。

新刊:『十九世紀の異端科学者はかく語る』

ジョン・ラボック著『The Pleasures of Life』第一部を翻訳・書籍化しました。訳者・序文で「ダーウィンとラボックの師弟関係」を書き下ろし。

web小説『7番目のシャルル』シリーズ

シャルル七世が主人公の小説(少年期編青年期編)連載中。
関連エッセイ、翻訳などもあります。


最後までお読みいただきありがとうございます。「価値がある」「応援したい」「育てたい」と感じた場合はサポート(チップ)をお願いします。