君の名は? オニヤドカリ
君の名は?
オニヤドカリ
https://q-be.ocnk.net/product/1078
名称:
ホンドオニヤドカリ。
本土鬼宿借。
ガニモツ@神奈川県横須賀市佐島
三浦周辺での呼び名は「アマガニ」。三浦の漁師の間では「オニヤドカリを食べた後に水を飲むと甘く感じる」ということから、そう呼ばれるらしい。「食べた後に煙草を吸うと美味しく感じる」というのもあるらしい。
分類:
甲殻類 > 十脚目 > 異尾下目 > ヤドカリ科 > オニヤドカリ属
全長:
甲長5cm
概要:
サザエ等(サザエ、ヤツシロガイ、ナガニシ)の大型巻き貝の殻を宿貝とする大きなヤドカリ。剛毛の生えた赤い脚はまさに鬼と呼ぶに相応しい。イシダタミヤドカリ、コモンヤドカリ等のヤドカリ属のヤドカリには本種と同大、時には本種以上に大きくなるヤドカリも多い。
形態:
赤い体や脚に剛毛が生え、まさに赤鬼と言った風情だが、本来の地色はグレーがかったグリーン。脚部の各節に赤いバンドが入る。一部で生息域が重なる、近縁のオキナワオニヤドカリ(Aniculus ursus)は前節に赤いバンドが入らないため、赤みが少なく見え、見分けることができる。
大型種であり、歩脚も太く力強い。
「ヤドカリの殻の中ってどうなってるの?」と長男に問われた。
わかりやすい画像と、動画があるもんだなぁ。
ヤドカリの体の各部名称。
分布:
房総以南の太平洋側に広く分布。
オーバーハングした岩の陰に動きの早いサザエを発見すると本種である場合がある。
タイドプールで見られることが少ないため、生息数は少ない様に思えるが、スキューバダイビング等では頻繁に遭遇するので、磯にはかなりの個体数が生息しているものと思われる。
下記のポイントで遭遇。
・神奈川 城ヶ島
・千葉 沖ノ島
・静岡県 黄金崎
生活:
低潮帯以深に生息するため磯のタイドプールで遭遇することは非常に稀だが、大潮の干潮時、たまに取り残されている本種に出会えることがある。
ヤドカリの一生、ライフサイクル。
https://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/kikaku/14marisai/yadokarida.htm
利用:
釣り餌
・石鯛の餌として利用される
食用
・房総や相模では味噌汁等にして食べる
冷凍庫で仮死状態にしてから引き抜くと抜きやすい(らしい)
腹部
甘みとえぐみが合わさったような味
ホヤやコノワタと同じ味
味の薄いアナシャコ
甘えびっぽい
筋肉
エビ、カニといった甲殻類の味
ミソ
ミソを食べた後には、水が甘く感じる
飼育:
他のヤドカリや同居の魚をいじめる様な凶暴性や、襲って食べるような俊敏性もないので一般的なマリンタンクで飼育可能。
行動は活発で、歩いてるだけで大暴れの状態なので、ライブロックを複雑に積み上げた様なリーフタンクの場合には、ライブロックが崩される可能性がある。
非常に大食漢であるため、水質の悪化にも気をつける必要があり、リーフタンクや60cm水槽以下の小さな水槽での飼育には向かない。
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最後まで、読んでいただき、感謝です(ペコリ)
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