佐渡トライアスロンって知ってる? 新見正則
漢方だけでは健康になりません
10年前の9月第一日曜日は、
僕が佐渡トライアスロンAタイプを14時間18分で完走した日です。
漢方をもっと真剣に学ぼうと松田邦夫先生の陪席の機会を得たのは
10数年前になります。
駒込駅前の松田医院に伺った最初の日、松田邦夫先生から
「漢方だけでは健康にはなりません」
と言われました。適度な運動がお勧めですと諭されたのです。
その後、しばらくは、漢方を教えて頂く時間よりも、水泳やランニングのお話を伺う時間が遙かに多かったのです。
そして数年して、外科医の仕事も一段落し、
緊急手術に365日24時間備える激務から解放されて、
筋肉トレーニングを始めました。
苦手な運動にチャレンジしたワケ
松田邦夫先生のご指示の通り、
プロのトレーナーにマンツーマンで教えてもらいながら、
50歳で筋トレを始めたのです。
そして1年経つか経たないかの頃、
一人娘が6歳の頃に、「パパも泳ごうよ」と言われました。
僕は子どもの頃に中耳炎に何度もかかり、プールとは無縁でした。
つまり、顔を水につけることも怖い中年親爺でした。
娘に「しっかり勉強しなさい!」と諭す立場の僕が、
まず見本として苦手なことを克服する姿を見せようとも思ったのです。
努力が報われる楽しさ
51歳で始めた水泳ですが持久系の運動は努力が報われます。
努力した分、泳げるようになり、泳ぐことができる距離が長くなり、
そして泳ぐ速度が上がり、楽に泳げるようになります。
一方で球技(ゴルフなど)は本人の才能によることが多く、
努力しても一直線に上達しません。
そんな理由で、持久系の運動に興味を持ち、努力を始めました。
無謀な計画でもチャレンジ
水泳がある程度できるようになると、ランニングを始めました。
そしてトライアスロンという競技を知って、自転車にも乗るようになりました。
そこで1年後にはオリンピックの距離のトライアスロン(スイム1.5km、自転車40km、ラン10km)を完走しようと決めたのです。
そして、2011年の春に群馬県の渡良瀬で行われたトライアスロンに挑戦し、
無事に完走できました。
凝り性な僕は、日本で一番長い距離のトライアスロンに挑戦しようと無謀な決断をしたのです。日々練習に励み、10年前の2012年9月に完走できました。
トライアスロンは身体に悪いけれど
トライアスロンに挑戦してわかったことは、
運動のやりすぎは身体に悪いということです。
少々身体に悪くても、その達成感や充実感は何者にも代えがたいものです。
日本で一番長いトライアスロンに金槌だった親爺が挑戦して、
たった2年でなんとか完走したというストーリーは僕にとっても大満足です。
そんなトライアスロンのご縁で、人の輪が広がり、今も楽しく過ごしてます。
トライアスロンは事故も起きるよ、注意して!
その後は、調子に乗って自転車の練習を重ねていましたが、
練習中に自転車から落車して、鎖骨と肋骨を数本折るという経験をしました。
生まれて初めて患者さんとして救急車に乗せてもらいました。
生まれて初めて患者さんとして、救急外来にお世話になりました。
これからは無理しないトライアスロンで
その後は、無理せず、適度なトライアスロンを楽しんでいました。
10年はあっという間です。
娘は僕の挑戦する姿をいつも見ていたためか、
僕が危惧していたような
「親が勉強を強制してしまうような対立」は訪れず、
自然と育ってくれました。
その娘が18歳で巣立ち、家内もジムに通うようになりました。
僕も、またトライアスロンの目標を立ててちょっと頑張ろうと思っています。
そこで、来年はミドルディスタンスのトライアスロンに挑戦したいと思います。
トライアスロンの始め方、教えます
そんな僕のトライアスロンへの挑戦の記録は「じゃあ、そろそろ運動しませんか? 西洋医学と漢方の限界に気がつき、トライアスロンに挑戦した外科医の物語」と「じゃあ、そろそろ運動しませんか?-2 金槌親爺がたった2年でトライアスロン236km」(ともに新興医学出版社)を読んで下さい。
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