僕たちの未来はこれで「正解」か? 新見正則
正解なんてどこにあるの?
これまで人生の先輩である親の言うことを聞いて、正解を叩き出す訓練をして、受験勉強に励んで、良い大学に入れば、定年までの収入と地位をほぼ確保できた時代は終焉を迎えています。僕たちが生きているこの時代に正解はなくなりました。代わりに納得解があるだけと思っています。納得解が正解であったか不正解であったかは、後になってはじめてわかることです。先が読めない時代にちょうど新型コロナウイルス肺炎が流行りました。
中国のコロナ封じ込め作戦
中国は数十人の感染者が出れば1,000万人のPCRを行い、国家の強権で2週間指定の施設に隔離しています。表面的には完璧なまでに新型コロナウイルス肺炎を抑え込んでいます。中国に入国するときの2週間の隔離はほぼ完璧です。数回のPCR検査、ホテルに監禁状態、そして常時監視され、2週間後にやっと放免されます。
とりあえず経済がOKならガマンできる
中国は10数億人の国民がいるので、国境を閉鎖しても経済は回りそうです。実際に強権による封じ込めが成功して、中国の経済成長率は昨年でもプラスだそうです。しかし、このまま何年も国境を閉め続けられるのかは不明です。現在はよくても将来も同じかは誰にもわかりません。とりあえず中国の多くの人は納得解として受け容れているように思えます。
何を優先するのが正しいの?
中国的方法は人権を軽んじることが可能な強大な権力だからできることかもしれませんね。日本は個人の人権を大切に、個人の思いを優先させる素晴らしい国にも思えます。これもどちらが正解かはわかりません。何に対しての正解かも不明です。
入国対策って実際どうなの
一方で日本の入国対策は本当に甘いです。空港から宿泊施設までの移動は、「公共交通機関を使わないで」というお願いがあるだけで、実際にどのような経路で自称隔離施設(自宅でもOK)に向かっているかは不明です。また自称隔離施設での生活には干渉しません。
僕たちの明日を照らす、強いメッセージを求めている
日本の新型コロナウイルス肺炎への正解はどこにあるのでしょう。すくなくとも医療崩壊と叫ばれている現状の状態は、国家としての危機でしょう。何が正解かわからないからこそ、リーダーが必要です。リーダーはいろいろな情報を収集して、最後は自分で納得解を探して、それを国民に語ればいいのです。文章を読まずに自分の言葉で語るのです。
医療の未来もみえない
すくなくとも医療崩壊を防がないと、重症者の命を救えなくなる可能性があります。いっそ、ここまで市中感染化しているのですから、「指定感染症」から外してインフルエンザと同じ5類感染症に格下げがベターという意見も出るでしょう。インフルエンザで1,000万人が感染して1万人が亡くなる年もあります。
僕たちの未来を「正解」にできるように、今を大切に。
今回の限定的な緊急事態宣言でどこまで医療崩壊を食い止められるかは数週間後に判明します。感染者数が激増すれば、それを待たずに全国一律のロックダウンとなる可能性もあります。正解がない世の中では、納得解を語る人が必要です。間違っていれば素直にそれを認め、新しい納得解を探すのです。医療崩壊は国民全体にとって不利益です。なんとか多くの国民が賛同できる納得解を探して、それが後から顧みて正解と思えるように精一杯振る舞う必要があると思っています。
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