国語のテスト直し 6年生は必ずやって
6年生6月のSAPIXマンスリーの物語文は、眞島めいりさんの『バスを降りたら』でした。当ブログの【読書メモ】でも『バスを降りたら』『文通小説』を紹介しており、中学入試で最頻出の作家の一人です。2024年入試では、成城学園・八雲学園・香蘭などで出題されています。
中学入試の物語文では、比喩表現から、登場人物の心情変化を読み取ります。ネガティブな状態から、何かに気づいて、ポジティブになる、というのが「お決まり」パターンですが、本問は違いました。気づいたにもかかわらず、ネガティブから抜け出せない、という様子を答える記述問題で、SAPIX生でも15%しか得点できていません。
「わかっちゃいるけど」という部分を書けるのは、かなり力のある生徒でしょう。この作品を事前に読んでいたとしても、解答の技術がなければ高得点は難しいです。したがって、読書と精読は、分けて考えた方がよいと思います。
(「読書は『娯楽』、国語力アップは『精読』で」をご参照ください。)
6年生のテスト問題は、最新の入試トレンドを反映しており、入試本番に最も近い内容です。問題づくりは大変な作業ですから、プロの先生方の「血と汗の結晶」をムダにしないでください。国語のテスト直しでは「①流行りのテーマ・主題に慣れる」「②出題者の意図を確認する」の2点を心がけましょう。
(「テストの『解き直し』って、みんなやってる?」をご参照ください。)