最近アマプラで観た映画8作
餃子つつみながら映画を観て、寝る前に映画を観て……と、映画鑑賞がはかどる今日このごろ。また重ためな映画ばっかになっちゃったかも??※ネタバレあり
① ハッチング
フィンランドのホラー。12歳の少女が、拾ったたまごを孵化させたらバケモノが育つ。このバケモノは一見しあわせに見える家族のほころびを表現していて、ドロドロしてて超気持ち悪い。けど、ドールハウスみたいなかわいいおうちにドロドロしたバケモノがいるのはギャップ萌え!(??)「美しい」と「吐きそう」の感情って共存できるんだな。
② ハーブ&ドロシー
現代アートのコレクターをしている老夫婦を追ったドキュメンタリー。もともと公務員だった2人は、1LDKのアパートに入るサイズのアート作品を30年以上かけて買い集めてきたそうで、その数は5000点にものぼる(!)手に入れたアートは売らないというポリシーもカッコいい……
③ スープとイデオロギー
在日コリアン2世の監督が、大阪に暮らす母親を追ったドキュメンタリー。お母さんは済州4.3事件のときに18歳だったそう。
不勉強で済州4.3事件のことを知らなかったんだけど、お母さんから当時のことを聞くとほんとうに悲惨だし、いまだに北朝鮮に逃した兄たちに送金してるらしく、こういう事件って一生終わらないんだと思う。
個人的には、お母さんの家に葬儀屋の案内ハガキが届いてるのを見た温厚そうな監督の旦那さんが「高齢者宅に葬儀屋の案内なんか二度と送るな!」と抗議の電話をかけたあと、笑顔でスープを煮るシーンが心に残った。
④ 死刑囚に会い続ける男
死刑囚に会い続ける記者のドキュメンタリー。「宮崎家族3人殺害事件」「相模原障害者施設殺傷事件」「座間9人殺害事件」など、誰もが知る事件の死刑囚に面会したときの様子を絵で表現してるんだけど、これがなかなかキツい。以前、美術館で法廷画家の展示を見たことがあるけど、あの絵の独特の怖さはなんなんだろう……歯は出てるけど目の奥が笑ってない感じ。興味ある人は、ぜひ心が元気なときに!
⑤ マッドマックス 怒りのデスロード
アトロクで『虎に翼』の脚本家インタビューがあって、宇垣アナが「とらつば好きならこの映画にハマるはず!」と紹介してたから観てみた。マッドマックスって、勝手なイメージで「何かを爆発させてドーン!イェーイ!ストレス解消!」みたいな映画だと思ってたけど、こんなにフェミニズム的な映画だったことビックリ。あとで調べたらフェミ映画か否かはファンの中でも意見が分かれてるらしい。けど、前作からの文脈とか何にもわからん私ですら女性のエンパワメントを強烈に感じた。シリーズ多そうだからすべて遡る気持ちにはなれないけど……
⑥ アナザーラウンド
お酒の力を借りることで授業のパフォーマンスを上げようと試みる教師の話。最初は少量から実験感覚で始めるけど、最終的には時間も量もいとわなくなってしまう。私は他人と飲むときに警戒するので、お酒の量をコントロールできない夜などなかった。だからこそマッツミケルセンが飲酒のあとに自分を襲う面倒なあれこれを考えずに友人たちと度数の強いお酒を浴びるように飲んで踊り狂うシーンが少し羨ましくもあった。で、ちゃんと羨ましくない展開で終わったのもよかった。
⑦ つどうものたち
30分でさくっと観られる短編映画。ブラック企業を辞めて田舎に帰ってきた男の家に友人たちがぞくぞくと集い、鍋を囲んでお酒を飲む。お酒も入って話がヒートアップしていくうちに、ん??という展開になる。意味怖みたいな要素があるから2回観て確認したくなる。ジャンルは何になるんだろう?ホラー??
⑧ ルックバック
マンガ家を目指す少女たちの話。京アニの事件を思わせる展開があり、調べたらoasisの「But don't look back in anger(わかるけど、思い出を怒りに変えないで)」という歌詞を匂わせるシーンもあるらしい。この歌詞が、誰にも褒められることなく生きてきたという京アニの犯人へのメッセージとも受け取れて、グサリときてしまった。
努力を隠してすかしてる歩もかわいいけど、個人的には京本推し。ずっと尊すぎる。あとアニメ特有の「声優の大袈裟さ」を感じない自然体な秋田弁もよかった(ここでも河合優美!)。胸がいっぱいになるいい映画だったな〜