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将棋界2021年第1四半期の展望

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

早速本題ですが、今年の将棋界タイトル戦(主に藤井聡太二冠)を中心に考えてみたいと思います。現在、4人が8つのタイトルを分け合っています。渡辺明名人が棋王・王将を含め3つ、豊島将之竜王が叡王を含め2つ、藤井聡太二冠(王位・棋聖)、永瀬拓矢王座。この4人が来年もタイトルを分け合うのか、それとも他へ変動するのかが大きな見所になると思います。1つでも持っていればタイトルホルダー、なければ無冠、これは大きな差になると思います。幾ら挑戦者までいってもそこから奪取してこそ、そして保持すれば防衛してこそ、強者と認められる所があります。

①第14回朝日杯将棋オープン戦

タイトル戦と言いながら、一般棋戦を先に紹介。抽選のあやとは思いつつも、藤井聡太二冠・渡辺明名人・豊島将之竜王・永瀬拓矢王座が決勝までに競り合うようなブロック構成。藤井聡太二冠が3回目の優勝を飾るには、一筋縄ではいかないだろう。もちろん他の棋士にとっても、4連勝するのは容易ではないが。通常通りいけば、1月中に1回戦・2回戦、2/11に準決勝・決勝が行われる予定。

②第70期王将戦・第46期棋王戦

1/10・2/7からそれぞれ王将戦・棋王戦のタイトル戦が始まる。どちらも渡辺明名人がタイトル保持をしているので、立て続けの防衛戦。挑戦者は永瀬拓矢王座・糸谷哲郎八段。昨年、竜王位を失った直後の広瀬章人八段、新進気鋭だった本田奎五段との防衛戦に比べれば難敵か。

過去に両者は渡辺明名人に対して挑戦・防衛を失敗しているので、リベンジとなるかも見所になる。また、渡辺明名人は4月~第79期名人戦の防衛戦も待っている。現在、斎藤慎太郎八段がトップに立つがまだまだ挑戦者は分からない。3つの防衛戦が待っている渡辺明名人は上半期が正念場か。

③第92期棋聖戦本戦・第62期王位戦挑戦者決定リーグ

6月・7月から始まる両タイトル戦の挑戦者を決める対局が始まる。藤井聡太二冠にとって、初めての防衛戦、誰が挑戦者になるかは見逃せない。藤井聡太二冠は特に夏に向けて防衛戦2つに加え、他の棋戦の本戦も入ってくるので、組みやすい相手になるか否かは大きい。

④第47期女流名人戦

もう1つ女流棋戦から。今年度最後の女流棋戦のタイトル戦として1/17~第47期女流名人戦が始まる。里見香奈女流四冠に対して加藤桃子女流三段が挑む。もし里見香奈女流四冠が防衛すれば、清水市代女流七段の獲得回数に並ぶことになる。

また第1四半期に限ったことではないが、里見香奈女流四冠が今年中、女流タイトル戦の獲得回数をどこまで伸ばすか。現在は、清水市代女流七段の43期が1位である。里見香奈女流四冠は今年だけで4回の防衛戦は確定しているので、今年中に並びそして記録を更新していくの可能性は高いといえる。

加えて第1期白怜戦に向けて女流棋士初の順位戦も進んでおり、今後の女流棋士界の勢力図の変化にも期待したいところではある。



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