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第3回新宿ケアフロンティア

新宿歌舞伎町を拠点にする新宿デイサービスは、地域で高齢者を見守る、新宿の福祉を盛り上げたいという思いを元に、「新宿ケアフロンティア」という勉強会を月に一度開催しています。

10月30日に行われた第三回新宿ケアフロンティアのテーマは「誤解だらけの認知症〜暴力行為の症状仕組み~」です。

今回は福祉事業所ランタン代表木村誠さんにお越し頂きました。
木村さんは、ワタミの介護の施設長を経験された後に、介護の問題にはお金や制度の知識が不可欠であるという課題意識を持ち、ファイナンシャルプランナーとして外資系金融機関転身しました。
現在では福祉事業所ランタンを運営され、企業向けに研修や経営サポート、そして社会貢献として認知症サポーター講座などをされています。

木村さんが普段認知症サポーター講座でなされている内容を新宿ケアフロンティア用にアレンジして講演してくださいました。

それらの中で特に印象的だった問いかけがあります。

「新宿で認知症を理解する方(認知症サポーター)が増えたら、認知症の方々は安心できますよね。」という問いです。

上記を木村さんは"言葉"を例に説明されました。

「仮に英語が話せない自分がアメリカへ行くとします。周りは日本語を話していないため、不安です。」
「一方、ハワイだったら日本語を話す方が多いので安心です。」

これは日本の中にも当てはめることもできます。

言葉"を"認知症の理解"と置き換えるなら

「日本の多くの人たちが認知症への理解がないなか、新宿歌舞伎町が認知症にやさしい街だったら、安心できる。」

認知症はもちろん、他の障害対しても理解があったら住みやすい街になると思いました。
まずは新宿歌舞伎町から高齢者福祉を盛り上げていきたいです。

今回のテーマである

「認知症の暴力行為の症状の仕組み」については、

暴力行為を行ってしまうのは、
「何も理由なくそういった行動をとられるのではなく、必ず理由があっての行動」
だとを木村さんは説明されました。

その理由を理解しやすいように、
実際に木村さんが介助者、スタッフが利用者として体験しました。
普段介護現場で行われる
「○○さん入浴行きましょう!(手を取り足を取りなかば無理やり)」
この無理やり誘導するやり方は、短期の記憶が残らない認知症の方だと、
急に見知らぬ人から手をとって誘われていると感じ、恐怖を覚えます。
実際に利用者目線で体験し、拒否をしたところ無理やり手を取られ
自然とその手を振りほどいてしまいました。

一方で、ご利用者が短期の記憶が維持できないとわかって
初めから時間や場所、普段の流れなどを逐一丁寧に説明してもらったケースでは
状況を理解することができ、恐怖は感じませんでした。
実際に体験をすることで、多くの場合は、利用者に対してスタッフ側の関わり方に問題があるのだと理解できました。 
相手のせいにするのでなく、働いてる時の自分自身の身の振り方を顧みたいです。

そして、今回の最大のキーワードは

「感情は残る」

認知症の方の多くは、短期の記憶が残らないのは事実ですが、
実はポジティブな感情、ネガティブな感情はずっと残ります。
先ほどの例でも、普段のポジティブな交流があれば、
拒否されることも少なくなります。
更に言えば、これは単に認知症の方に限ったことではなく、
良い感情を積み重ねることで良い人間関係が構築されるのは老若男女一緒です。

介護職はサービス職であると再認識させられました。

60分の講演のあと、様々な質問が飛び交いました。
代表手塚からは、こんな質問がありました。
「認知症と知的障害や精神障害との違いは何ですか。」
この質問に木村さんは、
「脳が成熟したのちに、何らかの障害によって認知症は発生するので、
脳が成熟する前の先天的な障害は認知症ではないです。
また、認知症は障害ではなく総称で、それは脳の損傷による二次的なもののため
精神障害とも異なります。」
と的確に答えてくださいました。
このような質問は、100以上講演をしてきて初めてだとおっしゃられていました。

私たちも、認知症の○○さんではなく、
人としての○○さんという前提を忘れてはいけないですね。

ケアフロンティアでは、
介護業界の第一線でご活躍されている方の講演
弊社デイサービス内の見学
参加者同士の交流
etc
多くの学びを得られます。

次回、第4回新宿ケアフロンティア
11月27日(月)15:00~
講師:大久保高齢者総合相談センター
内容:新宿区の高齢福祉の現状と課題
場所:新宿デイサービス
   新宿区歌舞伎町2-1-2 HANROKUビル6F
参加費無料!!
どなたでも参加可能なので、お気軽にお問い合わせください。

一緒に新宿の福祉を盛り上げていきましょう!


第4回新宿ケアフロンティア

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