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【内藤町】新宿に建つ京橋・新橋の旧親柱

あまり知名度は高くはないが、新宿御苑の新宿門口付近に京橋と新橋の旧親柱がある。親柱(おやばしら)とは橋の両端に設けられた柱のことで、河川名や橋の名前、竣工年月が記されているものだ。

京橋、新橋は言わずもがな中央区、港区の地名だが、その由来はその名のとおり橋の名前であった。 

大正期の京橋。親柱が見える

では、なぜ新宿御苑付近に京橋と新橋の親柱が在るのかというと、かつてこの場所には「東京みちの情報館」なる施設があり、屋外展示のために移設されたのだそうだ。なおこの施設は2006年に閉館している。

建設省(現、国土交通省)の、社会資本整備や地域づくりのあり方として「コミュニケーション型行政」を目指す取り組みの一つとして、東京国道工事事務所が2000年(平成12)に開設したもの。
東京の道についてや、新宿駅南口地区基盤整備事業、新宿駅南口跨線橋の大規模整備についての展示をしている。

東京みちの情報館概要
東京みちの情報館跡地

新宿と京橋、新橋の親柱を並べてみよう。京橋親柱は大正11年(1922)、新橋親柱は大正14年(1925)に作られたものだ。

みちの情報館跡地の「京橋」親柱
京橋の「京橋」親柱
みちの情報館跡地の「新橋」親柱
新橋の「新橋」親柱

よく見ると御苑の親柱の手前にフェンスが見えるが、これは思いっきり手を伸ばして撮っているので全体が見えてはいるものの、御苑側からは見えづらくなっている。上記の施設跡地をフェンスが囲んでいるのだ。それがあまり知られていない理由でもある。

見えづらい。。


貴重な遺構であり、せっかく地元から新宿へ連れてこられたのだから、もうちょい通行人から見えるようにならないものか。なんだかかわいそうに思えてしまう。

京橋・新橋の親柱 〒160-0014 東京都新宿区内藤町1135


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