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選ばなかった道も全て、私。
1ヶ月書くチャレンジ 20日目
「これまでで1番の後悔」
私は、イラストレーターさんの画集を捲ったり、個展に行ったり、「絵」を見ることがとても好きです。
グッズを制作していたり、コンビニの印刷機で手軽に買えるブロマイドを出している方もたくさんいらっしゃって、つい集めてしまいます。
それは、「絵」が好きだからというだけではなく、私が「絵」に対して、ほんのちょっとだけ未練を懐いているから、なのかもしれません。
中学校で美術部に入っていたとき、デッサンの基本とか、色彩の基礎とかを、もっと率先して勉強していたらどうなっていたかな、とか。
いつか絵の仕事をするいくつもりで、もっと一生懸命に絵に取り組んでいたら、今の私はどうしていたかな、とか。
そんなことを、ときたま考えてしまいます。
私は小さい頃から絵を描くことが好きで、「イラストレーターになりたい」と考えていた時期もありました。それを目標に据えて、真面目に美術系の高校への進学を考えていたこともありました。
それを諦めた大きな理由は、自分で考えて絵を描くよりも、既存の絵を模写するほうが好きだということに気づいたからです。
ここにピンク色の光が入ってるんだ、ここはこんなふうに描いているんだ、とか。
素敵な絵をじっと観察して、どんなところにイラストレーターさんの工夫が施されているのか、考えたり発見したりする時間が好きで、そのための手段が模写でした。
私にとっては、絵を描くことよりも、味わうことのほうが楽しかったんです。
ならば、絵は「いつか仕事にしたいもの」としてではなく、「描きたくなったときにたまに描くもの」として付き合っていこう。
そう思い、中学生のときに集めた画材はそのままに、絵は純粋な趣味にして、「描く」よりも「見る」を楽しむことに決めました。
もし、いつかまた趣味の一環として深く学びたくなったら、どこかの絵画教室に習いに行くかもしれないし、本を買って独学で勉強することがあるかもしれません。
でも、ご飯を食べる手段としての絵は、そのときにさっぱり諦めました。
だから、私は絵を仕事にして真摯に向き合っている方は本当にすごいと思うんです。そこに至るまでに、どれほどの地道な作業が必要か、私はその壁の高さを間近で見上げて諦めた経験があるので。
特に好きなイラストレーターさんには、「これからも作品を楽しみにしています」「ぜひ描き続けてください」という想いを込めて、画集やグッズなどを日々お迎えしています。
ただ、絵の道を諦めたことに、後悔はありません。
私は絵を仕事にできるほどストイックになれなかった……という後ろ向きな理由だけではなく、文章を書くことのほうがずっと性に合っていたという前向きな理由も、そこには確かにありました。
私がもし絵を続けていて、高校や大学も美術系で選んでいたとしたら、たぶん、noteはやっていませんでした。文章を書くことに、こんなに熱心になっていませんでした。
私は、文学を勉強しながら毎日文字を打って生活している今の私が好きなので、過去に戻ってやり直せるとしても、絵の道には進まないと思います。
そう言い切れる「今」を、いつかの未来で後悔しないように。
これからも、1日1日を大切に生き抜いていきたいです。
今回お借りした見出し画像は、ブルーの画材のイラストです。ふわふわした雰囲気がかわいらしくて即決でした。
「これまでで1番の後悔」を一生懸命探したもののなかなか見つからず、今回の記事では、私が選ばなかった道について書いてみました。この気持ちは、後悔じゃなくて、不完全燃焼……なのかもしれません。今でも塗り絵は好きなので、気持ちが再燃したらまた、イラストやってみようかな。
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